ENo.0568　ここに名前書けばいいんですか？

一言で言えば拍子抜けだ。

命の危機に陥ることはおろか苦戦することもなく最初の戦いを終えた。
要因は幾らでも考えられる。そもそもの機体性能。生存優先にしたこと。
ノーマルであったこと。火炎防御を高めたこと。エトセトラエトセトラ。

一つだけ確かなことを言うのであれば、ただ霧戦争を潜り抜けることは、
最初の想定を遥かに下回る難易度のミッションだった。
これで死亡を許容したところでそうそう死ぬことはないだろうし、
バーサークでなくアサルト程度なら被弾数もそう変わらないはずだ。
それらを重ねていった場合は未知数だが……。

自分は狂気が作ったカレーを食べながら思案する。狂気は気が狂っているが、正気の自分よりも料理が美味い。
正気に戻ったとき、奴が料理をした直後であるかどうかが自分にとっての第一優先思考ですらある。
何事においてもアレが上達するのは、全てを楽しむことができているからだろう。
狂気にとっては何も変わらない。料理を作ることも、友人が死ぬことも、自分が死地にいることも。
等しく楽しい事象なのだ。必然、正気の自分よりも機体を動かすに相応しい。

最低限の見通しが経った今、様々な情報を集めていく内に理解できたことがある。
目的意識。これが最も重要ということだ。なあなあで調べていっても無駄だ。
狂気の自分が定めた『軌道旋回路線』をひとまず進んでいこうとしていたわけだが、
それである理由を明確に定めなければあやふやなままで終わる。
或いは狂気の自分はそれでもいいのだろう。しかし、自分は正気だ。こだわりは薄いが、それでも限度がある。

何の理由もなく戦い続けることは苦ではない。
だが、戦い続けた結果に何の意味もないのはごめんだ。
顔も知らない友人は死んだが、自分はここにいる。
それを意味がある終わりと考えたいのなら、自分も終わりに意味を探すべきだろう。




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・アドバイスを聞きに行くもやはり適当じゃ駄目らしい。
・・機動旋回型、車輪砲塔特化の方が強くない？と言われる。成る程。
・・・どちらにせよ機動のための補助輪やブースター、砲塔は貰いたい。買いに行こう。
・・・・今回は今後の先を見据えた買い物をすること。能力値を中心としていく。
終了


・今回の戦場も火炎。前回と同じだけの火炎防御を積んでいこう。
・・アドバイスによって見切りツールを導入。これでなるべく火炎防御を具体的にゲットする。
・・・アドバイサー曰く『脆い』。まあ死ぬ時は死ぬだけと割り切っているからそれでいい。
終了

・累積ランキング1位、ギルデン・ロウ。そのパートナーから一時の僚機契約の打診が来た。
・・ニュービーにとっては大変助かるのだろう。だが、事情も分からないままその契約に乗る危険性の有無。
・・・初対面の人間にどれだけ背中を預けられるのか。
・・・・どんな条件を満たせば自分は誰かに背中を預けられるのか？
・・・・・答えは出なかった。なら、より有利な方を選ぶ。契約を結んだ。
・・・・・・顔も知らない男を友人といい、何も知らない男を僚機とする自分は、いつか痛い目を見る気がした。
・・・・・・・だが、それは今ではない。そのはずだ。
終了

・カレーを食べながら狂気のメモを解読する。
・・もしやこの足についているのは車輪……？
・・・というかつり目なのはそうだが、笑顔を良いものだと思ったことはない。
・・・・

・ユニオン？　意見を受ける。
・・よく分からないなりに調べてみる。
・・・