ENo.0404　あっきょん

一日目

深い霧に覆われた、霧の中でアレと出会った。私はアレに飲み込まれ、気づけば戦争の真っ只中に飛び込んだ。
はっきり書くが意味がわからない、私はただ買い物から帰っている途中だったのに。頭がおかしくなりそうだ、これは夢？それは違うとアレに当たる鉄球の衝撃が私に伝えた。ご主人はきっと今頃私を探し街中を駆け回ってるだろうか？
見たこともない鉄の鳥が飛び、鋼の馬が走り回る。人は鈍色に染まり様々な部品に囲まれている。ここにあるものはすべてが初めてだ、何もかもがわからなかった。私はただひたすら勝手に動くアレに守られることしか出来なかった。

日が落ち辺りが暗くなり静寂が訪れた、アレは霧のかかった森に降り立ち私を地面へと吐き捨てた。
わけが分からない、私はなぜアレに飲み込まれたのか、なぜこのような国に来たのか、そしてなぜアレは私を見つめるのかが。
私はアレをどう呼ぶべきか悩んだ、いくら歩いてもその巨体を揺らしながら付きまとってくる。いつまでもアレだソレだと呼ぶわけにも行かなかった。
立ち止まり考える私のことを覗き込んでくるアレをみやると、目の部分に当たるだろうガラスに［404_not_found］と映し出された。
これが名前だろうか？とりあえず私はこの霞んだりブレたりして見えるアレをそう呼ぶことにした。
少し長い、404でもいいだろうかと呟いたら突かれたのでそのまま呼ぶことにした。
何もかもわからない今、私が私のままでいられるように日記をつけることにした。今私は404_not_foundの中の空間でこれを書いている、電気が消えると光るガラス板に映されたのでこれで最後にしよう。
おやすみなさい、明日の私へ。