「さっきの人なに、お客さん？」

「コイツのファンだってよ。旧軍マニアか何かじゃねえの？」

「頑張って改修してるから、だいぶ別物なんだけどね。」

「まともに現存してるのなんざ博物館とかにしかないだろう。」

「何しろ現役だからね！　ホント、いつまで乗ってるんだろうね？」

「動く限りはコイツで行く。」

「それだとダニエルのほうが先に動けなくなる可能性が大だよね。」

「ムカつくなぁ。だけど実際、三世代は余裕で跨いでるからな。」

「ちゃんと次に残してあげないとね。結婚失敗してる場合じゃないよ？」

「うるせーな、だったらオマエが引き継げよ！」

「俺はいらないよ！ 」

「ちゃんと新型機に負けないってのは証明してるぞ？」

「複座式だし、こんなのつきあって運転してくれる人居ないよ。」

「俺が死ぬまで運転すんのかよ。」

「いいじゃんか、最後まで艦と運命を共にしなよ。俺は脱出するけど。」

「海じゃねーんだぞ。沈まないで残っちゃうだろ。」

「自爆ボタンつけとくよ。」

「いらねーよ！」