ENo.0023　アンナ・T・パラボ

これが血塗れ王妃の力―――
や、ノリで書いたエントリーシートなんだけど
なかなかどうしてやれるらしい。

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そう、案外やれるのだ。私は

ギルデンロウもレウィシアも誰もかれも何を考えているかわからん

と私は

言った。

だが、

それを理解するもっとも近い道があった。

すなわち同じ土俵に立つことだ。

死亡保険――文字通りの命綱を辞退する旨を通信で送る。

ハカセ（樽おばではない、私の主人のほうだ）にバレたらどうなることか。

まあ、それも不出来なHMXシリーズ長女のご愛嬌ということになるだろう。

そして、私がもしも撃墜されたらきっと帰ってはこれない。

しかし、そのことについて考えてみても感慨はわかない。

それは私が漫然と過ごしているだけかもしれないし、

そもそもがイノチあるものではないからかもしれないし、

戦場にて日頃から命を賭けねばわからぬことかもしれなかった。

生き残った者達へ。
これから往く者達へ。
私たちは歌おう、今日この日があることを。
私たちは祝おう、今日この身があることを。

全ての生きとし生けるもの達へ。
健やかに、でもなく。末永く、でもなく。
ただただ只管満足な生と、満足な死が迎えられるように。

乾杯。