ENo.0116　NANAKA14-σ

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通信開始
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「ナナカ？　あいつの機体名が確かそんな名前だったような……」

「その通り。ナナカくんはあの機体、NANAKA14-σのパイロットだよ」

「あーなるほど……そいつの残留思念的なやつがユリオの性格に影響を与えてるってことですか」

「違う違う、思念なんてものじゃないよ。あの子の操縦はナナカくんと瓜二つだ。あまり上手とは言えないが、機体と真摯に向き合っている」

「ちょっと話が良く分からないんですけど」

「つまりあの子はナナカくんをトレースしているってことさ」

「はあ……だからつまり、そのナナカってやつのゴースト的なものが残っていて、ユリオはそれを読み取ってるってことでしょう？」

「ナナカくんが死んだなんて誰が言ったかな？」

「え……いや……死ん……でる、でしょうアレは……どう見たってあんなもん……」

「見たのかい？」

「見ましたよ……アンタだって知ってるでしょう」

「本当にその目で死体を確認した？」

「直接見たって訳じゃないですけど、普通あんな臭いがしてたら……あの球体の中に死体が入ってるんでしょう？」

「なるほど。君は戦場での仕事が長かったから、そう勘違いしてしまうのも無理はないか。ナナカくんは確かに生きているよ。あの球体の中で、今もね」

「マジかよ……」

「君が感じた臭いは、球体の中から廃棄された彼女の肉体の一部が腐敗したことによるものだろう。普通ならあれほどの部位を失って生きていられるとは……」

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通信終了
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……冗談じゃないぞあの猫女。
生きてるだと？　生きた人間が乗っているだと！？　ふざけやがって！
もうやめだ！　こんな仕事降りてやる！

とりあえず隠れ蓑は作ったので、ここで色々とやりくりすると良いですぞ。