ENo.0070　ユリア・クールハート

『ＴＵＲＮ１８：他者を呪わば』

『トリグラフ』がバイオスフェア戦で撃墜された。
バイオ兵器に囲まれて、なす術も無く。
アラートが明滅する操縦棺内でユリアが必死に操縦しているのを、僕はただ見ているしか出来なかった。

ユリアは今、眠っている。霊障に焼かれた身体の傷を、セロが『転移』の能力（スキル）で請け負って、僕が『回復』で癒した。
傷は残らないだろう。だけど、『トリグラフ』の表面にダメージの傷痕は残り、ユリアの心にも、プライドを折られた傷は、きっと残る。

後悔と憎悪は、いくらでも湧いて出る。

もしも、あの戦場でなかったら。
もしも、『トリグラフ』が重量型でなかったら。
もしも、火力と手数のある人間が大勢いたら。
もしも、敵の攻撃を受ける者がもっといたら。
もしも、残像ばかりの部隊でなかったら。
もしも、要塞攻略の命令が下らなかったら。
もしも、もしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももしももし

――システムを強制終了します……

『……』
『「接続者（スタブ）」が呪詛を吐いてはいけない。それは「トリグラフ」の致命的な不具合に繋がる』

――ＡＩ　Ｎｏ．１を再起動します……



「おはよう、エルシス、セロ」
『あっ、ユリアおはよう！　元気になった？』
「元気も何も、寝すぎて節々が痛いくらいだ」
『良かった、心配したんだよ。バイオスフェア攻略戦の後、ずっと目を覚まさなかったんだから！』
「……………？」
「エルシス、何を言っている？」
『え？』
「バイオスフェアは、今週だろう？」
『……え？』
『……………』

To be continued...

Reinclaft-Millia Service

数年前にできた、残像領域の片隅の整備屋。
相場よりほんの少し高い値段で、ウォーハイドラのみならずライダーも整備する。
早い話が、機体のメンテをしに来るついでに、店主が常々作りすぎる飯のおこぼれにありつける整備屋である。
飯だけの利用も歓迎だが、この店にはメニューはない。店主が作りすぎたその日の飯が出されるだけである。

！店および店主（ENo.4）の既知可
！ユニオンに参加せずメッセで利用する体も歓迎
！ロールするキャラを推奨するかも

細かいこと：http://midnight.raindrop.jp/milliapede/union.html