ENo.0656　エレライナ・マーラジカル

「どこここー！！！！」

僕は思い切り叫んだ、西も、東もわからない場所でどうすればいいかさっぱり分からなかったから。

「……はぁ、試作してた戦闘機までどっかいっちゃうんだもん、どうすればいいんだ。」
途方にくれながら歩く、機械が主流の世界のように思えたそこは、まだ都合がよかったのかもしれない。
「どうにか食い扶持を…ん？」
そこで目に入ったのは、この世界の事だった。

しばらくはどこのなにともわからないものを整備して過ごした、なんとか、食べていけた。
でも、
「…搭乗？僕が？」
ハイドラと呼ばれるロボット。必要最低限で構成されたものを渡されて、戦ってこいと、稼いでこいと。

1人でなんとかしてこいと。

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一人、黙々と作業する。
これからどうすればいいか、
まわりにはどんな人がいるか、
その人が何を作って売っているのか、
どういう機体を動かすのか、

自らの命を預ける機体に、妥協はできなかった。
「金欠に悩まされそうだー、ま、でも……やるしかないんだ。」
元の世界に戻れればいいなぁと思いながら、霧の濃い空へ思いを馳せた。