第2週目 なずなの一週間
◆日記
川崎なずなは共働きの両親から健全な愛情を受け、周囲との大きな摩擦や衝突を経験しないまま、よく言えば無害で品行方正な——悪く言えば個性や自己主張のない——少女に育った。15で遅い初潮が来て、それが何がためのものかを知るのと同時期に、ふとしたきっかけで自身が人工子宮で育った赤ん坊であったことを知った。匿名提供された卵子に、父親の精子を人工的に受精させられた——つまり父親は確かに自分の父親なのだろうが(医者が正しく預かった精子を使っていればの話だが)、母親は血の繋がらない他人であったのだ。しかしなずなは両親に対し、泣いたり怒ったり問い詰めたりということをしなかった。というより、もともと感情の起伏が少なかったこともあり、最初は驚きこそすれ、それ以降はああそうなんだということ以外の感情が湧いてこなかっただけだった。その代わりに、それまで両親に対して抱いていた信頼や愛情といったものが、自分の中から驚くほどにきれいさっぱり消え失せてしまった。
ただ、疑問が残った。それでは自分はどこから来たのか。自分の本当の母親は、一体どこの誰なのか。
もともと一人で過ごしてばかりいたなずなだが、自身の出生を知って以降は、より孤独になれる場所を好むようになり、その大概は人気のないビルの屋上だった。なずなはそこで大の字に横になって霧の覆う空の天井を眺め、街の喧騒をどこか遠くに聞きながら、霧に触れた肌や髪がじっとりと重たくなっていくのを感じた。霧が、水が、鼻腔を抜けて、脳まで届きそうな感覚を感じる時間は、なずなにとって大事なものだった。自分のことを考える時間。水。世界を覆う霧。この霧はいったいどこから来たのか。わたしのように宙ぶらりんなのか。それとも。そんなことを考えながら霧と電磁波の中に横たわっていると、いつかこの霧が自分が生まれる前にいた場所へと引き戻してくれるような心地さえした。このまま自分が霧に、世界に溶け込んで、どこか遠くへ帰ってゆけるような、そんな心地が。その感覚をより高めるために、時々服を脱ぎさえした。けれどもどれだけそのような時間を過ごしても、霧がなずなを導くことはなかった。
そうして、両親とも(淡白ではあったが)良好な関係を保っていたなずなの華のない学生生活にも終わりが近づき、卒業後の進路を考え始めた頃、あの禁忌戦争が興った。ハイドラとは無縁の環境で育ったなずなにとって、戦争のニュースはほとんど対岸の火事のようなものだった。どんな緊急速報もどうにも実感が湧かなかったし、寒さが訪れても同じことだった。
けれども、霧が消えた。世界から。なずなの時間から。なずなはそれを肌で知った瞬間に、ようよう初めて呆然とした。その変異に慄いた。足元から世界が崩れて、ぽっかりと放り出されてしまったような心地がした——霧で満たされていた自分の心が、再びがらんどうになってしまったみたいに。霧の代わりに現れたという巨大な樹林の映像に、なずなは子供の時以来ほとんど初めて涙を流した。そうしてなぜか、行くべきだった、見るべきだった、会うべきだった、どうしても——そういう風な、説明のつかない、どうしようもないような気持ちを覚えた。
それでもなずなの生活は変わることなく、5年が経った。手堅い企業に就職し、霧のない生活にも慣れたなずなには、ひとつだけ秘密ができていた。机の奥に隠したハイドラライダーのライセンス。誰にも密かに試験を受けて取得したそれは、けれどもただお守りのように隠されたまま誰に提示されることもなく、なずながマーケットに出入りすることや、自身のハイドラを持とうとすることもなかった。
北から、その報らせがもたらされるまでは。
ただ、疑問が残った。それでは自分はどこから来たのか。自分の本当の母親は、一体どこの誰なのか。
もともと一人で過ごしてばかりいたなずなだが、自身の出生を知って以降は、より孤独になれる場所を好むようになり、その大概は人気のないビルの屋上だった。なずなはそこで大の字に横になって霧の覆う空の天井を眺め、街の喧騒をどこか遠くに聞きながら、霧に触れた肌や髪がじっとりと重たくなっていくのを感じた。霧が、水が、鼻腔を抜けて、脳まで届きそうな感覚を感じる時間は、なずなにとって大事なものだった。自分のことを考える時間。水。世界を覆う霧。この霧はいったいどこから来たのか。わたしのように宙ぶらりんなのか。それとも。そんなことを考えながら霧と電磁波の中に横たわっていると、いつかこの霧が自分が生まれる前にいた場所へと引き戻してくれるような心地さえした。このまま自分が霧に、世界に溶け込んで、どこか遠くへ帰ってゆけるような、そんな心地が。その感覚をより高めるために、時々服を脱ぎさえした。けれどもどれだけそのような時間を過ごしても、霧がなずなを導くことはなかった。
そうして、両親とも(淡白ではあったが)良好な関係を保っていたなずなの華のない学生生活にも終わりが近づき、卒業後の進路を考え始めた頃、あの禁忌戦争が興った。ハイドラとは無縁の環境で育ったなずなにとって、戦争のニュースはほとんど対岸の火事のようなものだった。どんな緊急速報もどうにも実感が湧かなかったし、寒さが訪れても同じことだった。
けれども、霧が消えた。世界から。なずなの時間から。なずなはそれを肌で知った瞬間に、ようよう初めて呆然とした。その変異に慄いた。足元から世界が崩れて、ぽっかりと放り出されてしまったような心地がした——霧で満たされていた自分の心が、再びがらんどうになってしまったみたいに。霧の代わりに現れたという巨大な樹林の映像に、なずなは子供の時以来ほとんど初めて涙を流した。そうしてなぜか、行くべきだった、見るべきだった、会うべきだった、どうしても——そういう風な、説明のつかない、どうしようもないような気持ちを覚えた。
それでもなずなの生活は変わることなく、5年が経った。手堅い企業に就職し、霧のない生活にも慣れたなずなには、ひとつだけ秘密ができていた。机の奥に隠したハイドラライダーのライセンス。誰にも密かに試験を受けて取得したそれは、けれどもただお守りのように隠されたまま誰に提示されることもなく、なずながマーケットに出入りすることや、自身のハイドラを持とうとすることもなかった。
北から、その報らせがもたらされるまでは。
NEWS
本日のニュースです北の遺跡に対し、霧笛の塔は再びハイドラ大隊を招集しました
各地のライセンス保持者たちが、無作為に選ばれて、大隊を結成します
企業連盟から再び独立した霧笛の塔、その全貌はいまだ謎に包まれています
一説では、企業連盟が握る『禁忌』の力を手に入れるために
わざと合併し、内部に入り込んだとも言われています
いまや企業連盟は――
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……ヒヒッ……遺跡探索が始まったな……ゴホゴホッ……さて、我々の目的を話そう」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……ゴホゴホッ……われわれは遺跡に遊び来たわけではない……遺跡に眠る知識が必要なのだ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……素晴らしき科学は、われわれに道を指し示している……やがて、われわれ科学者は手にするだろう」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「われわれは、新たなる力を求める。われらの夢が叶うころ……もし、協力を続けてくれたのなら」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「きみに、戦闘システム『シャッテンフェー』の力を……ゴホゴホッ……ヒヒッ」 |
◆訓練
反応*3の訓練をしました反応*3が17上昇した
反応*3の訓練をしました経験値が足りない
反応*3の訓練をしました経験値が足りない
ナズはTMT-IbRegを360cで購入した!!
◆戦闘システム決定
アサルト に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺Cを装備した
脚部2にTMT-IbRegを装備した
スロット3に簡易エンジンAを装備した
スロット4に簡易エンジンAを装備した
スロット5に簡易軽ブースターBを装備した
スロット6に簡易軽ブースターBを装備した
スロット7に簡易FCSCを装備した
スロット8に簡易粒子装甲Aを装備した
スロット9にアブラナ科を装備した
スロット10にウィルスB設計書を装備した
スロット11に簡易パルス砲Aを装備した
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
なずユニの活動記録
誰も入れない。
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
射撃の訓練をしました射撃が1上昇した
射撃の訓練をしました射撃が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘においてAPを10%強化した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1100
追加収入 110
攻撃戦果補正7.03%
支援戦果補正4.3%
防衛戦果補正8.35%
休暇復帰補正6%
敵警戒値補正0.21%
合計現金収入1554
--弾薬費請求 -150
--整備控除修正額350
整備請求額 0
ユニオン費 -100
ユニオン利子100
◆反応値が4成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が15増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 110
攻撃戦果補正7.03%
支援戦果補正4.3%
防衛戦果補正8.35%
休暇復帰補正6%
敵警戒値補正0.21%
合計現金収入1554
--弾薬費請求 -150
--整備控除修正額350
整備請求額 0
ユニオン費 -100
ユニオン利子100
◆反応値が4成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が15増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
ナズは姿勢制御装置21を入手した!
ナズは反動吸収機構21を入手した!
明日の戦場
第2ブロック
セクション・1[ハッキング]
セクション・1は誰にでも開かれた、地獄の釜の、飛び込み台――
来週の霧濃度:110%
来週の電磁波:99%
来週の警戒値:238%
セレード・ハウエル |
シャルル |
とまと[TxT-5042-ii] |
マリー・ライオネット |
カザン |
スタニスワフ・クビツァ |
清香 |
リュゼ |
18'til i die |
Nightingale |
偽りの射ち手 |
藤堂 蛙子 |
黄金さんま |
ジストメア・スヴェニア |
カーボ・トラグファイ |
星導の『エカチェリーナ』 |
へびです |
天之ケイ |
なずな |
セフェル |
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デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫[デバステイター] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
キャラデータ
名前
なずな
愛称
ナズ
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プロフィール
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印象に残るところのない女。二十歳そこそこに見える。 中肉中背、どこにでもいそうな顔立ちで全く化粧っけがない。 自身の装いだけでなく、持ち物やハイドラにも何の拘りも持たない。 友人はおらず知人も少ない。当然社交的ではない。 裸で操縦棺に収まる趣味があるが、それを知る者も当然いない。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 操縦棺C | 簡易操縦棺C [20/霊障/---]《装備:1》 | ▼詳細 |
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2 | 軽タンクA | 簡易軽タンクA [20/霊障/---] 機動[299] AP[1667] 旋回速度[937] 防御属性[火炎] 防御値[540] 貯水量[351] 積載量[4400] 消費EN[270] 金額[360] 重量[1800] [タンク] *作者* |
▼詳細 |
3 | エンジンA | 簡易エンジンA [20/霊障/---]《装備:3》 | ▼詳細 |
4 | エンジンA | 簡易エンジンA [20/霊障/---]《装備:4》 | ▼詳細 |
5 | 軽ブースターB | 簡易軽ブースターB [20/霊障/---]《装備:5》 | ▼詳細 |
6 | 軽ブースターB | 簡易軽ブースターB [20/霊障/---]《装備:6》 | ▼詳細 |
7 | FCSC | 簡易FCSC [20/霊障/---]《装備:7》 | ▼詳細 |
8 | 粒子装甲A | 簡易粒子装甲A [20/霊障/---]《装備:8》 | ▼詳細 |
9 | ロケットA | 簡易ロケットA [20/霊障/---] 火力[828] 発射数[1] 防御属性[物理] 防御値[252] 貯水量[87] 弾数[5] 武器属性[速射] 異常追加[40] 消費EN[1] 金額[360] 弾薬費[20] 重量[50] [物理射撃] *作者* |
▼詳細 |
10 | パルス砲A | 簡易パルス砲A [20/霊障/---] 火力[331] 発射数[4] 防御属性[粒子] 防御値[162] 精度[212] 貯水量[87] 弾数[12] 武器属性[速射] 異常追加[40] 消費EN[67] 金額[360] 重量[50] [粒子射撃] *作者* |
▼詳細 |
11 | パルス砲A | 簡易パルス砲A [20/霊障/---]《装備:11》 火力[331] 発射数[4] 防御属性[粒子] 防御値[162] 精度[212] 貯水量[87] 弾数[12] 武器属性[速射] 異常追加[40] 消費EN[67] 金額[360] 重量[50] [粒子射撃] *作者* |
▼詳細 |
12 | ウィルスB | アブラナ科 [20/霊障/---]《装備:9》 培養[8] 特殊B[351] 旋回速度[535] 防御属性[霊障] 防御値[90] 貯水量[87] 噴霧量[8] 武器属性[ウィルス付与] 消費EN[540] 金額[360] 重量[500] [培養装置] *作者* |
▼詳細 |
13 | ウィルスB | ウィルスB設計書 [20/出力/---]《装備:10》 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 素材 | 反応スプリング20 [20/跳躍/---] [素材] |
▼詳細 |
15 | 素材 | 衝撃吸収板20 [20/耐物/---] [素材] |
▼詳細 |
16 | 重逆関節A | TMT-IbReg [20/機動/---]《装備:2》 機動[200] 跳躍[96] AP[2457] 旋回速度[482] 防御属性[粒子] 防御値[720] 貯水量[351] 弾数[2] 積載量[4600] 消費EN[126] 金額[360] 重量[1400] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
17 | 素材 | 姿勢制御装置21 [21/飛行/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
18 | 素材 | 反動吸収機構21 [21/変形/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
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