ENo.0113　スタニスワフ・クビツァ

『……そんな理由で、落とされたんですか？』

「そんなとはなんだよ。
味方を助けに行って、何が悪い。」

『それで助からなかったら笑い話にもなりませんよ？』

「ああ、俺は助かったから、笑い話にしておくさ。」
「それで、今俺の足はどうなっている？」

『……手の施しようがなかったので。』

「切ったか。」

『命があっただけでもよしとしてください。』

「そうするか。
で、次の出撃はいつだ？」

『……その体で、まだ出る気ですか？』

「当然だ。
むしろ軽くなったぐらいだしな。俺はまだ飛べる。」

『……では、指示に従い、リハビリから開始しましょう。』

「ああ、まずはそこが次の戦場だな。
楽しみにしよう。」


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「夢か。いや、走馬灯だったのかもな。」

「なんにせよ、俺はまだ生きている。
そいつをみるにゃあ、まだ早い。
……出るぞ！」

残像領域の外れ。不法投棄されたスクラップの山に紛れ、謎めいたバラックが建てられている。

周囲には怪鳥が集い、上空には雷鳴が轟き、夜な夜な怪人の叫びと美女の悲鳴がこだまする――そんな尾びれ背びれが山積みの噂に惑わされず、一歩を踏み込む勇気があれば、小屋の主は喜んで貴方を迎え入れるだろう。

「霊障とはいっても、要するに心霊現象なのだから……こういう雰囲気が大事だろう？」

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