ENo.0149　Владимир Ильи́ч Революционеров

　【残存領域及びウォーハイドラに関する調査:1】
　『中央』の指令により、この霧深き残存領域へと我らは降り立った。一個大隊規模の兵員が動員され、私は同日付で国家保安少佐からソビエト連邦地上軍中佐へと昇格任命、部隊の総指揮を任されている。部隊規模の割に高級な階級だが、おそらくこの部隊の特殊性ゆえだろう。大部分が地上軍出身のものだが、整備・通信兵の過半数は開発局のもののようだ。おそらくウォーハイドラの調査のためだろう。それなりの装甲砲兵力も所持しているが、不思議な霧のせいか半数が役立たずになってしまった。また、レーダーも不確実で遠征した部隊で行方不明者が続出した。ゆえに、私が駆るウォーハイドラ以外の戦力は基地の防衛及び偵察を主とする。

　この深い霧は我らの世界のものとは違い、ただ有視界距離を狭めるだけでなく、何か不思議な作用があるようだ。迂闊に大部隊を送り込めば、不毛な消耗を強いられるだろう。



【整備購入】
　Г-1の第一回整備を行った。まずは祖国ソビエトロシア製の革命的な榴弾砲の取り付け。輸送時に分割したものだ。203mm榴弾砲の絶大な威力と、その隙の穴を埋めるべく76mm速射砲が装備されている。この速射砲は、小型艦に積む予定の主砲の試作品であるらしい。実地テストをしろということだろう。試し打ちをしてみたが、悪くはない。やや重いが、最速で1秒間に2発という素晴らしい連射速度を誇っている。そして、火力増強のために三つの武器を購入した。
　まずは高射砲『8.8cm砲』……アハト・アハトか……その恐ろしさはよく知っている。気に食わないが、まあ戦力的には悪くはない選択だろう。
　次に狙撃砲『8.8cm KwK43 L/71』…………またアハト・アハトか畜生め！ おのれ調達したのは誰だ！ 今すぐ私のデスクまで引っ張り出せ！ 取り調べしろ、きっとナチスのスパイに違いない！
　……次にミサイル『ポラリス』だな。ふむ。白銀のポーラルという大国製らしい。よくは知らんが、ソビエトロシアと相性があるような気がするな。共産勢力に加えられないか？
　今回、Г-1は四つの武装——つまり76mm試製速射砲、203mm新型榴弾砲、8.8cm高射砲、8.8cm対戦車狙撃砲——を装備し出撃する。ミサイルはFCSの手配が間に合わなかったので、今回は装備しなかった。FCSも付いていないのかこの兵器は……次回では頭部、ブレードの取り外しも目処に、これらの武装を取り付けよう。索敵とか近距離攻撃とかいるのかね？ 私にはわからん。


【作成】
　開発局のものが巨額の研究費を投資して作り出した耐火追加装甲だ。軽量化に成功し、従来の耐火装甲より効果が高いらしい。しかし費用をかけすぎたのは見過ごすことはできない。費用を回収できなかった場合、開発者はクビだ。
　また、Г-1は火炎装甲への不安は小さい。試作品は安く売り出しても構わないだろう。