ENo.0104　ベニバナ・ヤナギ

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『 ―― 次の対象は廃工場に潜む勢力です。

　　　偵察班による敵部隊構成の情報は ―― 』



「さぁてお次は…… 何や伝統芸能で精一杯頑張ってるような連中やなぁ。」

「――レーダー反応テストOK、エンジンも問題なし、培養装置も……」

「……ん？ 培養装置Ｂの内部………なんやろ。………異物？？」


他の装置と明らかに異なる何かが確認できる。


「形状抽出――………拳大の椀型。僅かに熱反応。」

「……生物………やないなぁこりゃ。培養装置の内部センサーなんぞ横着しとったわ。」

「いや、待てよ………形状と熱反応から推測される戦具を検索。」


モニターにズラッと表示される候補戦具。


「候補数470…… ちぃと絞り込むか。恐らく……は………」


条件を絞り込み、徐々に候補が絞られてゆく――


「―― これやッ！！ エネルギー蓄積型不定時限霊障爆弾ッ！！！！」


培養装置に仕掛けられているのは、どうやら時限爆弾のようだ。


「ったく安全地帯と思いきや、案外ガバガバなのかねぇこの基地は。」

「なになに、エネルギー蓄積と霊障変換を持ち……一定エネルギー蓄積後に爆発するんか。」

「恒温培養照射を蓄積源にして戦闘中に爆発させたろってことかい。あーやだやだ。」

「しっかし条件緩めに設定されてる可能性も否定できん、下手に露出させて霧に触れさすのもあかん。」



「………なら一丁、盛大に花火でも散らしたろかい！」


培養装置を担ぎ出し、意気揚々と基地を出る！



「あ、ベニ子！あのな――」

「発破じゃ発破じゃあぁぁぁ―――ッ！！！！」


ドダダダダダダ………


「……？ ………。」

「……ッ！！ あの装置……… ………あれはッ！！」


ベニ子の後を追う姉。









基地から少し離れた荒野。

たくさんの爆薬に囲まれた培養装置。



ベニ子の手には発火ボタン。



「―― いざ、これこそが究極の攻撃魔法…… 」




「待てベニ子ッ！！ その中には――― 」






「 イクスプロオオォォォォォジョンッ！！！！ 」




「あんまんッ！！ が……ッ！！！」




　――ポチッ！






　　　　　ドオオォォォォォォォンッ！！！！！！！












「…………………」













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（桃色髪の少女が黙々と何かを作っている）