ENo.0535　クロノワール・ナイン

あああ……頭が、痛い……。

<どうして……ここまで……>

ナニかが聞こえる……。
あああああ……。頭が痛い……。

<この軍勢を一手に引き受けるなんて……>

うるさい、気が散る。
でも、通信は落とせない、落とさない。

<ナイスキル……>

聞きなれない声だ。けれど、あのメールで聞いた声。
つまりは、依頼主だ。

少しだけ頭が冷えて、改めて状況を見る。

落ちた敵機の数は4、一方でこちらは5機。
どうやら、あの依頼主が言っていたことは正しかったらしい。
敵機が強い、というのは無論あるだろうが、それにしてもキツイ戦場だ。その結果大立ち回りになり、その結果どうにも、ヘイトを買ってしまい被弾率が何時もの比ではない。

「……っ、う。いや、よ、この気配……」

濃密な、死の香りだ。
嗤える話だ、死にたくないから敵機を堕とし、その結果狙われ死に近づく。

けれど――

「……この役目は、今回の戦場において私しか出来ないこと、ね」

クソAIは私を上手く隠れ蓑にして、ダメージを稼いでいる。依頼主はフォローに徹してくれるのか、逐次レーダーに映るデータを送ってくれたり、危ないところをフォローしてもらっている。
それにしても、全くもってハードな依頼もあったものである。久しぶりの傭兵業がこういったミッションだなんて、本当に

「――愉しい話だわ」

口角が上がる、ちらりとコックピットに映った自分の顔を見ると。
にたり、と嗤っていた。


「「「「「「
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上のWeemoで続きを書く予定。　時間足りなかったんです……。

星を撃ち落とすように――
そして、一瞬の流れ星のように。


我らは撃つ。