ENo.0176　クロムノート・ウェルサキオン

己が何者なのかを検討する間もなく、クロムは戦場に駆り出された。

レイジングヴァイパーに騎乗し、動作チェックに没頭するクロムの脳裏に己が何者なのかという疑問は既にどこにもない。代わりにもっと戦火を、という衝動が思考を支配する。

そうだ。もっと大きな争いを。終わらない戦火を。
恨みが恨みを呼び、怒りが怒りを招き、嘆きが嘆きを生みだす地獄の輪。死の螺旋を。
油を撒くが如くに戦場に血を流せ。
水を売るが如くに無数の武器を売り捌け。
頭が、脚が、指が、動く限り誰も彼もが殺し合う。
そんな世界を作り出せ、と。
誰かの。あるいは何かの意思が流れ込んでくる。

その衝動がなぜ生まれるのか。どこから生まれるのかをクロムは僅かに疑問に思ったが、それもすぐに流れて消えた。

「さあ、仕事の時間だ。楽しもうぜ戦争屋共！」

吼え猛りながら、クロムの腕がレバーを押す。
それに応え、レイジングヴァイパーは両手に刃を構えながら、ゆっくりと戦場に向かって歩き出した。

戦場には、今日も霧が満ちている。

戦争！　戦争！　戦争だ！
喜べよ下種畜生ども。地獄のラッパが響いてきたぞ。
俺達が呼ばれている。
多くの血を流すため、多くの命を踏み潰すため、多くの死を広げるために。地獄の戦鬼が。

よう戦友！　アンタが求めるのは血か？　金か？　闘争か？　栄誉か？　はたまた正義なんて求めてるのか？
まあ、いいさ。どれだって。御大層な理由だろうがクソみたいな理由だろうが、やる事も同じなら逝く場所も同じなんだからよ。

どうあれ、ここにいるって事は俺と同じく戦争をより盛り上げたいってイカレ共だ。
死体と涙と恨みと鉄屑を空高く積み上げたいって、死んだら地獄行き間違いなしの畜生共だ。

同じ死体を漁る野良犬同士、せいぜい仲良く分け合っていこうぜ、なあ？

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格闘反応な命が葉っぱ勢のあなたに。
ユニオン活動は格闘×3　反応×2 → 格闘×2　反応×3の順で更新毎に変更していきます。

10人の状態で死亡者が出た場合、また2更新以上行動しない場合は参加許可を外す可能性があります。ご了承ください。

ユニオン購入は何かしら意見あるまでは機動力＋3%を予定しています。