ENo.0588　アユー・ドルイド

明日の声を、知っていますか。
ひとのゆめを、追いかけたことがありますか。

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僚機。ああなんと耳慣れない言葉だろうか。
取り敢えず雪崩れ込んだ先の彼はひどく親切で、新人だと言うとバディのようなものまで組んでくれた。
願ってもないことだが、覚悟していた戦場の静けさと少し違っていて、ああ、いや。
少し、安心してしまったんだろう。いけないいけない、それでは、潰される。
油断と慢心は身を滅ぼす。数年、数十年、数百年、刻んできた記憶のはずだ。
それでも今、この身体は確かに10歳の自分で。
こころはどうにも、幼さがのこって。不便ったらありゃしないが、それも課せられた試練とかなんとかって、
…まあ、そういうことだろうか。どういうことだろうな。

大丈夫だと信じて、進むしかない。生きて行くために。
約束もない、確証もない、それでも生きる理由がある。その証明の、ために。

「…さて、びしばし鍛えてもらわなくっちゃね。私も君も」
もう少し私が強くなったら、君は名前を教えてくれるかなぁ。
ウォーハイドラの機体を撫でながら、楽しみで浮いたこころにわらった。