ENo.0320　レーシュライン

「はっ……、ハッ……」

損傷部位から煙を上げるハイドラを鞭打って、作戦領域から離脱していく。

喉が焼け付くように痛む。

戦闘の間に身体が水分を使いきったのか、唾も出ない。

敵陣営からの追撃はなく、作戦領域から離脱したところで、ハイドラを止めた。

初めてのミッションは、消息不明となった部隊の殲滅だった。

味方陣営は20機。相手陣営も20機。

これまでの訓練どおりに動ければ、きっと、何も問題なく終わるものだと思っていた。



結果は、痛み分けとも言えるが、敗北だろう。

最初は様子見から始まったが、時間がたつに連れて、１機、１機とハイドラが撃墜されていく。

終わってみれば、周りには４機しかハイドラは残っていなかった。

今回は撃墜されずに帰投できたものの、あと２回、下手すると１回でも

攻撃を食らっていたとしたら、自分も他のハイドラと同じように、撃墜されていたかもしれない。

そんな思考がよぎり出したのに気づき、振り払うように頭を振った。

「こんなところで立ち止まっていちゃ、いられないのよ」

ぼやいて、ハイドラを動かし始める。

いつまでも作戦領域のそばにいるわけにはいかない。

戻ったら、機体を修理し、自身の身体もケアし、次のミッションに備えなければならない。

それに、同じようなハイドラライダーが集まるというユニオンにも顔を出しておく必要がある。

紹介を受けたところなので、なるべく早く行ったほうがいいだろう。

ハイドラライダーの仲間といえる存在は、多くいて越したことはない。

操縦桿を前に押し、歩を進める。

出撃したときよりも、消耗しているからか、動きは鈍い。

しかし、しっかりと、前に進んでいる。

「私は、この霧を消し去るまでは、止まれないんだから」





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No.200

day **/**



初めてのハイドラ搭乗による実戦

緊張状態が見られたが体調は良好

ハイドラの起動も支障なく完了



結果

部隊全体で８割の損害

No.200の帰投を確認

ハイドラは一部損傷。半壊には至らず

搭乗者に大きな外傷はみられず

極度の緊張状態による疲労のため

メディカルケアの後、休息時間を付与

Cafe ＆ Maintenance Mer-Millia

巨大樹木の中から、機械の大百足を探せば良い。
その樹の足元に、腕のいい整備士――あるいは料理人のいる店があるのだ。

カフェ＆メンテナンス『メル・ミリア』は、今日も密やかに営業を続けている。
禁忌戦争を生き抜き、霧とともに消えたとされたハイドラ大隊から戻ってきたと噂されている店主は、もはや多くを語らない。ただ、樹木に絡みつくように“眠っている”機械の大百足は、その時の店主のウォーハイドラだとされる。
時々たまに、思い出したように起き上がって、生きているかのように周りを歩き回るのだという。だから、この辺の木の根は金属の多脚にずたずたにされてしまって、あまり真っ当には育たないんだそうだ。店主はそう言って笑っていた。

今日のおすすめは、禁忌戦争で破壊されたと言われる要塞のひとつを模した店主手作りのケーキ。

！店および店主（ENo.7サブ）の既知可　4期既知（ENo.4）も可
！ユニオンに参加せずメッセで利用する体も歓迎
！ロールするキャラを推奨するかも

細かいこと：http://midnight.raindrop.jp/decoherence/union.html

（整備極ユニオンです。購入はユニオン主の独断。）