ENo.0116　NANAKA14-σ

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通信開始
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「アンタたち、俺を騙そうとしてませんか？」
「おやイシクニくん。急にどうしたの？」
「例の試験機、中身AIって話ですけど、通信してみたらまるきり人間だったんですよ。あれ人間乗ってるでしょ」
「あーそれねー、君の聞きたいことに正確に答えるのは難しいけど、簡潔に言うと、確かに人間は乗ってますぞ。しかし君が通信したのは間違いなくAIよ」
「……『生体』っすか。アンタなんてもんを」
「おっと誤解しないで欲しいですぞ。私が作ったのは普通のAI。それが霊障であんな感じになっちゃってるの」
「霊障ってのは便利な言葉ですね」
「信じてないかな？　まあそれならそれでも構わない。君のするべき仕事に変わりはありませんからな」


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通信終了
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通信開始
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「……ご苦労さん。あまり良いとは言えないがさほど悪くもない結果だったな」
「それはどうも」
「ま、作戦は成功したから良かったんじゃないのか」
「そうなの？」
「さあ……」
「ねえ、言いたいことがあるならハッキリ言ってくれる？」
「次はちょっとした戦闘部隊の殲滅作戦だ。ヘリの数が多いが所詮豆鉄砲だろう。気にせず突っ込んでやれ」
「その指示に従うのも試験のうちに入るの？」
「別に従う必要はない。嫌なら好きにやったらいい」
「……了解」


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通信終了
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……やはり人間なのか？　ため息まで吐きやがった。戦い方もまるで人間で、しかも絶妙に下手クソだ。
AIがそんな回りくどい再現をするか？　しない。する意味がない。となると答えは一つ……
しかしだとすると、これは何だ？　一体全体、俺は何の試験を監督させられているんだ？
あの猫女は信頼できる依頼主だったはずなんだが……
待てよ、人間は確かに乗っていると言っていたな。
確かめてみるか……直接……