ENo.0224　オリヴィエ・マール・クラインミヒェル

クラインミヒェル孤児協会。
帝国に存在する、戦災孤児の保護施設である。
引き取られた子供達は選別され、素養があると判断されれば協会内の戦闘訓練施設に移される。
戦災孤児への支援を笠に着た、使い勝手のよい兵士の養成機関。
オリヴィエが育ったのはそんな場所だった。

物心つく前に両親を戦火で亡くし、この施設に引き取られた大勢の子供達のうちの、一人。
運動能力を評価され、兵士となるための訓練を受けさせられた多くの少年達のうちの、一人。
代わりなどいくらでもいる戦闘員として前線に放り込まれ、生き残った若者達のうちの、一人。
帝国陸軍の花形だった戦車隊に配属され、戦場を駆け抜けた戦車乗り達のうちの、一人。

戦争が終わり、その後の悪夢も消え去った後。
虚しさと孤独を抱えて死んだように生きていた、戦場帰りの軍人達のうちの、一人。

それがオリヴィエ・マール・クラインミヒェルという男だった。

多くの戦車乗りが死んだ赤い戦場で、上官を看取り、部下を助けられず、ただ一人生き残った。
生き延びるつもりはなかった。
どうせ家族も恋人もない。守るべき部下も死んだ。
ならば唯一友人と呼べる上官と、共に戦ってきたこの乗機に殉じてもいい。
そう思っていた自分が生き残ってしまった。

その後悔が、彼を二度目の戦場に向かわせた。
今度こそ、上官と部下を『救う』ために。

とある世界に存在する軍事国家の兵器開発を行う組織。
周辺国の制圧に成功した後、異世界の技術を取り入れようと様々な世界に兵を送り込んでいる。

ここ残像領域では、ウォーハイドラに乗る帝国軍人の健康管理・機体整備等を主に行う。
帝国軍人以外でも、残像領域の情報提供等条件次第で支援を受けることが可能。

ユニオンメンバーには『帝国陸軍謹製・戦車兵用チョコレート』が支給される。
摂取することで集中力・動体視力・反応速度等の向上が見込めるが、依存症に注意。