ENo.0405　冷凍室inカマキリ

小屋に設置された小型冷蔵庫。上下二段に分かれた扉の上は冷凍室、下が冷蔵室。違いは名称だけでなく、内部の温度も違う。冷蔵室はあまり使う必要がないので中身がほとんど入っていない。
冷凍庫の方の扉を開け、中から白いプラスチック製のトレーを取り出す。
カレールーの容器のようなそれには、黄土色の固形物ではなく透き通った氷で満たされている。
旧世代の製氷機だ。最新の冷蔵庫は自動で作ってくれるらしいが、ここには最低限の設備しかない。一度拝んでみたいものだ。
容器を軽くひねる。雑巾絞りのようにやるこの作業がなにげに楽しい。
ボロボロと落ちる氷のブロックを用意しておいた皿に開けると、それを次々と口に放り込む。
氷を砕く鈍い音を口の中で楽しみながら。霧に覆われた空を窓越しに見やる。
これが今日の分の食事。

～かき氷はじめました～

謎のノボリが掲げられている。
場所はウォーハイドラが格納されている倉庫から少し離れた小さな物置。
かき氷がはじまる前は何があったのか、それは誰も知らない。ただ分かることはこれからかき氷がはじまるということだけ。

メニュー
△霧　………　味なし。みぞれではない。やや溶けてる。
△電磁波　…　味なし。ピリッとする気がするけど何もかけてないはずだからそれはPTSD。
△廃油　……　味あり。害あり。服に付くと大惨事。悪魔のかき氷。


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雰囲気でたてたユニオン。雰囲気で『適正』を伸ばします。
そのほかはのんびりかき氷屋やってます。