ENo.0467　アクト=ユーティレス

気がつけば、霧に包まれた場所にいた。そんな時、とある人物が語りかけてきた。この世界で生き延びたくはないか、と。
まだ頭が混乱していたが、今わかっているのは素直に従わなければ野垂れ死ぬということだ。

広い場所へと案内され、謎の機体に乗らされた。説明によると、試験とやらをこなさなければいけないらしい。
実弾を使用した実践に近い試験。死の恐怖に怯えながらも、その壁を乗り越え、なんとか試験をクリアした時、試験官は発した。

試験官「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はハイドラライダーだ。」

そう告げられたが、未だに実感がわかない。既に非日常の世界にあることを。けれど、手の震えだけが現実であることをはっきりと示していた。

翌日、あてがわれた部屋に設置された、お世辞にも快適とは言えないベッドで就寝していたところを通信で叩き起こされた。
「おはようございます。今日からあなたのオペレーターを務めます、エリカ=ライネンです」
昨日は機体の整備の仕方を実践しながら覚えていたのでかなり疲れているため、もう少し休んでいたいのだが、どうやらこちらの都合はお構いなしらしい。
エリカ「早速ですが、あなたに任務があります。場所は鋼鉄のコロッセオ。相手はあなたたちの戦いを賭けに利用する連中です。」
あなたたち？
エリカ「あなた以外にも同じハイドラライダーがいます。その方たちと協力して任務にあたってください。戦いを賭け事にするような輩など、全力で叩き潰してくださいね。」
声がちょっと怖い気がするのは気のせいだろうか？
エリカ「初の任務ですが、あまり緊張せずに。もっとも、あなたが死んでも私は別の方を担当するだけですが。」
・・・・・・死なないようにがんばろう。