第5週目 『偽りの幸運』エイビィの一週間
◆日記
『ライズラック』の丸い操縦棺から、『翅』がゆっくりと引き抜かれる。
Se=Bassの腕は揺れひとつない繊細さで、蕾のように固く閉じられた『翅』を格納庫の床へゆっくりと下ろした。操縦棺の九つのソケットに接続されているパーツはすでになく、すべてが『キャットフィッシュ』の配管と配線だらけの床に整然と並べられている。
マグカップをデスクの上に置いて、エイビィはバインダーのページを捲った。質の悪い紙には、粒子ブレードや妨害装置などの兵器から、頭部やレーダー、腕などの基本的なパーツなどの名称とスペックが事細かに記載されている。
ウォーハイドラに接続するパーツを組み換え、戦場に対して最適化したセッティングに仕立て上げることを、アセンブルと呼ぶ。
ハイドラのパーツは安価であり、なおかつ組み替えもごく安易に行えるため、出撃ごとに全く異なるセッティングにするハイドラライダーも多い。
残像領域の各所で製作されたウォーハイドラのパーツは、ひとところに集められてマーケットに出品される。
毎週出回るパーツの数は膨大で、その種類も多岐に渡る。品質もジャンク品すれすれのものから金に飽かした上質品まで様々だが、共通して言えることは、これらの大量のパーツは、週をまたげば最後、二度とマーケットでお目にかかることはない、ということだ。
……そのため、ハイドラライダーは毎週のようにカタログと睨めっこしながら、マーケットの品を買い求めることになる。
「ああ、脚は付け直さなくっていいのよ。まだ取り寄せ中だから」
バインダーを下ろし、エイビィはSe=Bassへ声をかける。
メンテナンスの終わった脚部を操縦棺に差し込み直すところだった機械の腕は、間接に備え付けられたランプを青く明滅させて、元の位置に戻すべくスライドしていった。
「またかえるの?」
パーツをすべて引き抜かれた操縦棺の蓋が開き、ハルがひょっこりと顔を出す。
『キャットフィッシュ』において、彼女の役割はメカニック、ということになっている。ただし、『ライズラック』のセッティングに関して、彼女が手を動かすことはほとんどない。ばかりか、Se=Bassに対するアセンブルの指示もエイビィが行っている。
ハルの役割は、アセンブルした後にあった。つまり、今はまだ暇にしている。
「また変えるわ。いいのを見つけたから」
「それ、この前も言ってた。『ライズラック』もそれでいいんだ」
ハルは言いながら、機械棺の中に引っ込んだ。
エイビィはSe=Bassに作業を止めさせると、頭部さえ外された『ライズラック』の操縦棺を覗き込んだ。
薄暗いシートの中で、ハルはシートの端に座って、光を失ったコンパネを撫ぜたり、操縦桿を軽く動かしたりしていた。エイビィは止めることはせず、開いた操縦棺の蓋に頬杖をついて首を傾げる。
「『ライズラック』はお休み中。ひっぱたかれたって起きやしないわ」
「たたかないけど」
「それに、ライセンスがなきゃ動かせない。教えたでしょ?」
「そうだけど………」
ずるずるとシートに沈み込み、ハルは拗ねたような声を出した。
エイビィは顔を上げて、時計を確認する。
「ハル、そろそろ出かけるわよ。今日はお昼も外で食べるから」
「……るすばんする。Se=Bassのごはんをたべる」
「パーツを受け取りに行くの。確認せずに接続する?」
「…………行く」
しぶしぶ、といった調子でハルがシートから起き上がるのを見てから、エイビィ操縦棺を離れた。
バインダーを差し出すと、何も言わずともSe=Bassの腕が下りてきて、それを受け取った。
◇ ◆ ◇
不死鳥の尾羽は長い――
マヴロス・フィニクス社は、残像領域に存在する複合企業の一つである。
もともと、小さな医療関係の会社であったこの会社は、買収・独立・分離・吸収を無数に繰り返し、今や部門同士で企業間戦争を引き起こすほどに肥大化した。
参入分野は多岐にわたり、『赤ん坊用の食品からウォーハイドラのパーツまで』。しかも関連企業のそれぞれが、ウォーハイドラやDRぐらいは抱えているというほどだ。
エイビィの所属するPMCも関連企業の一つだが、自分と同じエンブレムを付けた部隊と戦った経験は一度や二度ではなかった。
だが、身内同士で相食み続けたところで、マヴロス・フィニクスすべてが消滅することはない。
どこかが弱れば、どこかが強くなる。完全に協力し合うことはなく、いつも腹を探り合ってはいるが、共倒れになることもない。
どこを潰してもすべてが死に至ることはない。頭のない黒い不死鳥。
倫理もなく、主義もない。
エイビィはそれを唾棄すべきだとも思うし、好ましいとも考えている。
「なんだお前、まだ生きていたのか!」
ライフルを携えた警備員に社員証を見せ、鉄条網と高い塀に囲まれた敷地を歩いてしばし。
古びたテントの入口をくぐったエイビィを出迎えたのは、忌々しげな怒鳴り声だった。いつもの挨拶だ。
声の主は機械油に薄汚れた老人で、両足が膝から下、アンティーク調の機械義肢になっている。彼はテントいっぱいに詰め込まれたジャンク品の間をすり抜けながら、大股にこちらに歩いてきた。
「おかげさまでね、園長。あなたはちょっと痩せた?」
「パーツならできているが、車がちょうど全部出ちまっててな。四半時もすれば戻ってくるんだが――」
早口にまくし立てる『園長』の目が、ふとエイビィの背後に向けられる。ジャンク品の陰に隠れていたハルが、びくついて完全に体を引っ込めた。
「会うのは初めてだったかしら?」
「まさかお前がガキを引き取るとはな。道理でこのところ霧が薄いはずだ」
「別に、気がおかしくなったわけじゃないわよ」
「ああ、お前は自分に利のあることしかせん奴だよ」
『園長』は鼻を鳴らして、禿げかけた頭の上に載ったゴーグルをかけると、こちらから顔を背ける。
エイビィはその言葉を肯定も否定もしないまま、背後のハルを振り返った。挨拶でもさせようかと思ったが、彼女は隠れたきり出てくる様子もない。
ため息をついて、エイビィは『園長』に向き直る。
「一時間後には取りに来るわ。車を予約しておいてもらえるかしら?」
「あの腕はいい出来だ。出撃する時には連絡を入れろ」
「……呼ぶのは、思いっきり霧の濃い時にするわ」
エイビィが顔を引きつらせるのをゴーグル越しに見やって、『園長』は満足げな顔になった。いそいそと紺色の前掛けから帳面を引っ張り出し何事かを書きつけると、ページを破り取ってテントの奥へ戻っていく。
「社食に寄るなら気を付けろ。ライセンスを盗まれた奴がいるからな」
「まさか。鉄条網の中よ?」
「さあな、業者を吊るし上げてもなんも出てこんのだと。
お前、そのアマラだかカマラだかと仲良くな」
「なにそれ?」
「知らんのか? 狼に育てられた娘の名前だよ」
『園長』は振り返らないまま、さっさと行けとでもいうように軽く手を払った。エイビィは首をすくめて踵を返し、テントを出る。ハルが少し遅れて、ついてくる気配があった。
MP社の私有地にかかる霧は、『園長』の言った通り今日はかなり薄く、立ち並ぶビルの最上階まで視認することができた。すれ違う人間の顔が見えない、ということもない。
「エイビィ」
「『ライズラック』は、ライセンスだけじゃ動かせないわよ」
駆け足でついてくるハルに、エイビィはにべもなく答える。
「じゃあ、どうしてぬすむの」
ハルの声は、明らかに納得がいっていない様子だった。エイビィはため息をついて、ハルを振り返る。
「……高く売れるのよ。
ハイドラを動かせなくていいから、とにかく欲しいって連中もいるの。あたしには分からないわ」
盗んだライセンスを使ってハイドラに乗っているものがいるということを、エイビィは伏せた。話をややこしくするだけだ。ハルは押し黙り、それ以上問いかけてはこなかった。
敷地内を『園長』のテントからさらに数分歩くと、周りよりもやや背の低い建造物が姿を現す。
外を拒むように窓さえほとんどないほかのビルと違い、窓が大きく取られ、中の様子が覗けるようになっていた。
社員食堂、と呼ばれるものはビルの中にもあるが、機密保持のためにセキュリティーランクの低い人間や施設に関係のない人間をビルの入り口で弾くシステムになっている。研究員でもないエイビィが入れる施設はこの敷地の中では三つしかない。所属する会社、『園長』のテント、それからこの社員食堂だ。
ガラス戸を開けると、来客を知らせるように、鈴を模した機械音が店内に鳴り響く。
「好きなものを注文すればすぐ出てくるから。選んでちょうだい」
トレーをハルに渡し、エイビィは店内を見回した。昼時をやや過ぎているせいか、席はほとんど埋まっていない。席取りに苦労することはなさそうだ。
「……」
ハルはと言えばトレーを抱え込んで、困ったような顔でメニューを見上げている。Se=Bassの作ったサンドウィッチすら食べきれない彼女にとって、人間が作った人間用のメニューを選ぶことは至難の業だ。
(……ま、偏食を直すにはいい機会よね)
エイビィは独りごち、自分もメニューを選ぼうと視線を上げる。
「おい、あんた!」
と――
不意に背後から声をかけられ、エイビィは目を瞬かせた。
何事か、と振り返る間もない。肩に手が置かれ、無理矢理振り向かせられる。
「ちょっと……?!」
「あんた、俺の顔に見覚えはないか!? あるだろ、なあ!」
「はあ?」
勢い込んで話しかけてくる男を、エイビィはまじまじと見つめ返した。
その顔に、見覚えはなかった。
Se=Bassの腕は揺れひとつない繊細さで、蕾のように固く閉じられた『翅』を格納庫の床へゆっくりと下ろした。操縦棺の九つのソケットに接続されているパーツはすでになく、すべてが『キャットフィッシュ』の配管と配線だらけの床に整然と並べられている。
マグカップをデスクの上に置いて、エイビィはバインダーのページを捲った。質の悪い紙には、粒子ブレードや妨害装置などの兵器から、頭部やレーダー、腕などの基本的なパーツなどの名称とスペックが事細かに記載されている。
ウォーハイドラに接続するパーツを組み換え、戦場に対して最適化したセッティングに仕立て上げることを、アセンブルと呼ぶ。
ハイドラのパーツは安価であり、なおかつ組み替えもごく安易に行えるため、出撃ごとに全く異なるセッティングにするハイドラライダーも多い。
残像領域の各所で製作されたウォーハイドラのパーツは、ひとところに集められてマーケットに出品される。
毎週出回るパーツの数は膨大で、その種類も多岐に渡る。品質もジャンク品すれすれのものから金に飽かした上質品まで様々だが、共通して言えることは、これらの大量のパーツは、週をまたげば最後、二度とマーケットでお目にかかることはない、ということだ。
……そのため、ハイドラライダーは毎週のようにカタログと睨めっこしながら、マーケットの品を買い求めることになる。
「ああ、脚は付け直さなくっていいのよ。まだ取り寄せ中だから」
バインダーを下ろし、エイビィはSe=Bassへ声をかける。
メンテナンスの終わった脚部を操縦棺に差し込み直すところだった機械の腕は、間接に備え付けられたランプを青く明滅させて、元の位置に戻すべくスライドしていった。
「またかえるの?」
パーツをすべて引き抜かれた操縦棺の蓋が開き、ハルがひょっこりと顔を出す。
『キャットフィッシュ』において、彼女の役割はメカニック、ということになっている。ただし、『ライズラック』のセッティングに関して、彼女が手を動かすことはほとんどない。ばかりか、Se=Bassに対するアセンブルの指示もエイビィが行っている。
ハルの役割は、アセンブルした後にあった。つまり、今はまだ暇にしている。
「また変えるわ。いいのを見つけたから」
「それ、この前も言ってた。『ライズラック』もそれでいいんだ」
ハルは言いながら、機械棺の中に引っ込んだ。
エイビィはSe=Bassに作業を止めさせると、頭部さえ外された『ライズラック』の操縦棺を覗き込んだ。
薄暗いシートの中で、ハルはシートの端に座って、光を失ったコンパネを撫ぜたり、操縦桿を軽く動かしたりしていた。エイビィは止めることはせず、開いた操縦棺の蓋に頬杖をついて首を傾げる。
「『ライズラック』はお休み中。ひっぱたかれたって起きやしないわ」
「たたかないけど」
「それに、ライセンスがなきゃ動かせない。教えたでしょ?」
「そうだけど………」
ずるずるとシートに沈み込み、ハルは拗ねたような声を出した。
エイビィは顔を上げて、時計を確認する。
「ハル、そろそろ出かけるわよ。今日はお昼も外で食べるから」
「……るすばんする。Se=Bassのごはんをたべる」
「パーツを受け取りに行くの。確認せずに接続する?」
「…………行く」
しぶしぶ、といった調子でハルがシートから起き上がるのを見てから、エイビィ操縦棺を離れた。
バインダーを差し出すと、何も言わずともSe=Bassの腕が下りてきて、それを受け取った。
◇ ◆ ◇
不死鳥の尾羽は長い――
マヴロス・フィニクス社は、残像領域に存在する複合企業の一つである。
もともと、小さな医療関係の会社であったこの会社は、買収・独立・分離・吸収を無数に繰り返し、今や部門同士で企業間戦争を引き起こすほどに肥大化した。
参入分野は多岐にわたり、『赤ん坊用の食品からウォーハイドラのパーツまで』。しかも関連企業のそれぞれが、ウォーハイドラやDRぐらいは抱えているというほどだ。
エイビィの所属するPMCも関連企業の一つだが、自分と同じエンブレムを付けた部隊と戦った経験は一度や二度ではなかった。
だが、身内同士で相食み続けたところで、マヴロス・フィニクスすべてが消滅することはない。
どこかが弱れば、どこかが強くなる。完全に協力し合うことはなく、いつも腹を探り合ってはいるが、共倒れになることもない。
どこを潰してもすべてが死に至ることはない。頭のない黒い不死鳥。
倫理もなく、主義もない。
エイビィはそれを唾棄すべきだとも思うし、好ましいとも考えている。
「なんだお前、まだ生きていたのか!」
ライフルを携えた警備員に社員証を見せ、鉄条網と高い塀に囲まれた敷地を歩いてしばし。
古びたテントの入口をくぐったエイビィを出迎えたのは、忌々しげな怒鳴り声だった。いつもの挨拶だ。
声の主は機械油に薄汚れた老人で、両足が膝から下、アンティーク調の機械義肢になっている。彼はテントいっぱいに詰め込まれたジャンク品の間をすり抜けながら、大股にこちらに歩いてきた。
「おかげさまでね、園長。あなたはちょっと痩せた?」
「パーツならできているが、車がちょうど全部出ちまっててな。四半時もすれば戻ってくるんだが――」
早口にまくし立てる『園長』の目が、ふとエイビィの背後に向けられる。ジャンク品の陰に隠れていたハルが、びくついて完全に体を引っ込めた。
「会うのは初めてだったかしら?」
「まさかお前がガキを引き取るとはな。道理でこのところ霧が薄いはずだ」
「別に、気がおかしくなったわけじゃないわよ」
「ああ、お前は自分に利のあることしかせん奴だよ」
『園長』は鼻を鳴らして、禿げかけた頭の上に載ったゴーグルをかけると、こちらから顔を背ける。
エイビィはその言葉を肯定も否定もしないまま、背後のハルを振り返った。挨拶でもさせようかと思ったが、彼女は隠れたきり出てくる様子もない。
ため息をついて、エイビィは『園長』に向き直る。
「一時間後には取りに来るわ。車を予約しておいてもらえるかしら?」
「あの腕はいい出来だ。出撃する時には連絡を入れろ」
「……呼ぶのは、思いっきり霧の濃い時にするわ」
エイビィが顔を引きつらせるのをゴーグル越しに見やって、『園長』は満足げな顔になった。いそいそと紺色の前掛けから帳面を引っ張り出し何事かを書きつけると、ページを破り取ってテントの奥へ戻っていく。
「社食に寄るなら気を付けろ。ライセンスを盗まれた奴がいるからな」
「まさか。鉄条網の中よ?」
「さあな、業者を吊るし上げてもなんも出てこんのだと。
お前、そのアマラだかカマラだかと仲良くな」
「なにそれ?」
「知らんのか? 狼に育てられた娘の名前だよ」
『園長』は振り返らないまま、さっさと行けとでもいうように軽く手を払った。エイビィは首をすくめて踵を返し、テントを出る。ハルが少し遅れて、ついてくる気配があった。
MP社の私有地にかかる霧は、『園長』の言った通り今日はかなり薄く、立ち並ぶビルの最上階まで視認することができた。すれ違う人間の顔が見えない、ということもない。
「エイビィ」
「『ライズラック』は、ライセンスだけじゃ動かせないわよ」
駆け足でついてくるハルに、エイビィはにべもなく答える。
「じゃあ、どうしてぬすむの」
ハルの声は、明らかに納得がいっていない様子だった。エイビィはため息をついて、ハルを振り返る。
「……高く売れるのよ。
ハイドラを動かせなくていいから、とにかく欲しいって連中もいるの。あたしには分からないわ」
盗んだライセンスを使ってハイドラに乗っているものがいるということを、エイビィは伏せた。話をややこしくするだけだ。ハルは押し黙り、それ以上問いかけてはこなかった。
敷地内を『園長』のテントからさらに数分歩くと、周りよりもやや背の低い建造物が姿を現す。
外を拒むように窓さえほとんどないほかのビルと違い、窓が大きく取られ、中の様子が覗けるようになっていた。
社員食堂、と呼ばれるものはビルの中にもあるが、機密保持のためにセキュリティーランクの低い人間や施設に関係のない人間をビルの入り口で弾くシステムになっている。研究員でもないエイビィが入れる施設はこの敷地の中では三つしかない。所属する会社、『園長』のテント、それからこの社員食堂だ。
ガラス戸を開けると、来客を知らせるように、鈴を模した機械音が店内に鳴り響く。
「好きなものを注文すればすぐ出てくるから。選んでちょうだい」
トレーをハルに渡し、エイビィは店内を見回した。昼時をやや過ぎているせいか、席はほとんど埋まっていない。席取りに苦労することはなさそうだ。
「……」
ハルはと言えばトレーを抱え込んで、困ったような顔でメニューを見上げている。Se=Bassの作ったサンドウィッチすら食べきれない彼女にとって、人間が作った人間用のメニューを選ぶことは至難の業だ。
(……ま、偏食を直すにはいい機会よね)
エイビィは独りごち、自分もメニューを選ぼうと視線を上げる。
「おい、あんた!」
と――
不意に背後から声をかけられ、エイビィは目を瞬かせた。
何事か、と振り返る間もない。肩に手が置かれ、無理矢理振り向かせられる。
「ちょっと……?!」
「あんた、俺の顔に見覚えはないか!? あるだろ、なあ!」
「はあ?」
勢い込んで話しかけてくる男を、エイビィはまじまじと見つめ返した。
その顔に、見覚えはなかった。
NEWS
本日のニュースです企業連盟の部隊はリソスフェア要塞に連日激しい攻撃を加えていますが
依然として戦況は動いていません
開戦して間もないですが、企業連盟は予想外の苦戦を強いられています
そして、とうとうハイドラ大隊が動く時が来たようです
≪霧笛の塔≫の議員の半数以上が企業連盟の出身者で構成され、もはや形骸化していると言っていいでしょう
この状況は企業連盟が30年かけて≪霧笛の塔≫を攻略するために……
ノラ 「こんにちは。霧笛の塔の……いえ、いまは無職でしたね、ノラです」 |
ノラ 「霧笛の塔の心配はしていませんよ。大丈夫なんです。あそこは」 |
ノラ 「企業連盟も1000年生きる古狐ですが、霧笛の塔の……いえ、その背後にいる誰かはもっと根が深いです」 |
ノラ 「まぁ、今となっては無職ですからね。連盟も塔も、私には関係ないです」 |
ノラ 「そういえば、そろそろ子犬のブリーダー、始められそうなんです。田舎の大きな畜舎を買って……その時は、お祝いに来てくださいね」 |
ノラ 「それと、相談したいことがあるんです。いえ、たいしたことではないんです。ちょっとね……」 |
◆訓練
整備の訓練をしました整備が10上昇した
整備の訓練をしました整備が11上昇した
整備の訓練をしました経験値が足りない
整備の訓練をしました経験値が足りない
整備の訓練をしました経験値が足りない
◆送品
◆送金
◆破棄
◆購入
エイビィは試製耐火ヒートソードA-0を371cで購入した!!
エイビィは機動型軽エンジン『シロヒバチ』を670cで購入した!!
◆作製
旋回強化!
工業用粒子カッターと機械油23を素材にして飛行用パーツ『カイト』を作製した!!
◆戦闘システム決定
アサルト に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺「ヴィブラフォン」を装備した
脚部2に軽逆関節『バウンシングテイル』を装備した
スロット3にプロトレーヴェタイプヘッドを装備した
スロット4にBenediktを装備した
スロット5に戦術用鉄杭『ライノ』を装備した
スロット6に戦闘用鉄杭『ウッドペッカー』を装備した
スロット7に粒子エンジン『ウェルク』を装備した
スロット8に特製レーダー『ラヴァーズセンサー』を装備した
スロット9に試製耐火ヒートソードA-0を装備した
スロット10に機動型軽エンジン『シロヒバチ』を装備した
スロット11に飛行用パーツ『カイト』を装備した
◆パーツ改名
◆パーツアイコン変更
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
ユニオン活動
MP社関連企業所属の活動記録
マヴロス・フィニクス(MAVROS PHOENIX)社は残像領域に存在する複合企業(コングロマリット)
買収・分裂・独立、政争を繰り返した結果、関連会社同士で企業間戦争を行うこともあるほど混沌とした様相を呈す。
そのエンブレムは『黒い不死鳥』であるが、マヴロス・フィニクスがすべて灰になることはない。
マヴロス・フィニクスには頭はない。ハイドラが操縦棺というコアを有するのとは対照的に、どこを潰されても、どこかが生きていれば、黒い不死鳥は生き続ける。
このユニオンは、MP社に関連するハイドラライダーが加入する互助組織の一つ。
あなたは『本社』と呼ばれる複数の部門のどれかに囲われているかも知れない。
あるいは、小さな関連企業の大事な奥の手かも知れない。
いずれにせよあなたは企業の利益のために戦うことを命じられている。あなたの肚の裡は、誰にもわからないけれど。
買収・分裂・独立、政争を繰り返した結果、関連会社同士で企業間戦争を行うこともあるほど混沌とした様相を呈す。
そのエンブレムは『黒い不死鳥』であるが、マヴロス・フィニクスがすべて灰になることはない。
マヴロス・フィニクスには頭はない。ハイドラが操縦棺というコアを有するのとは対照的に、どこを潰されても、どこかが生きていれば、黒い不死鳥は生き続ける。
このユニオンは、MP社に関連するハイドラライダーが加入する互助組織の一つ。
あなたは『本社』と呼ばれる複数の部門のどれかに囲われているかも知れない。
あるいは、小さな関連企業の大事な奥の手かも知れない。
いずれにせよあなたは企業の利益のために戦うことを命じられている。あなたの肚の裡は、誰にもわからないけれど。
反応の訓練をしました
反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
メッセージ
ENo.2からのメッセージ>>
(頭を押さえるのは得意、と聞けば僅かに眉間に皺が増えた)
ENo.101からのメッセージ>>
ENo.235からのメッセージ>>
自分を見上げてくる少女相手に口をとがらせてみせる。
ENo.255からのメッセージ>>
ENo.276からのメッセージ>>
ENo.286からのメッセージ>>
ENo.340からのメッセージ>>
ENo.348からのメッセージ>>
記号じみた名乗りに顔の左半分だけをしかめた。
メッセージを送信しました
>>Eno.2 >>Eno.4 >>Eno.206 >>Eno.233 >>Eno.256
キリト 「小型のハイドラが弱いという話でもない…」 |
キリト 「…」 |
(頭を押さえるのは得意、と聞けば僅かに眉間に皺が増えた)
キリト 「そうだな、同じ戦場で立つなら…出来れば同じ陣営を願う」 |
キリト 「その時は、あんたの頭を狙う技術もアテにさせてもらうよ」 |
??? 「昔はある程度出撃地点の選択ができたんですけどねぇ……今じゃ予め凱旋組織の手を加えられた情報しか届かないんですもの。それに各ライダーの能力を考慮した上の選考結果ではなく、本当はただ無作為に抽出された結果だとしたら……『上』に不信感を抱く人も出るんじゃないでしょうか」 |
??? 「……ですよね。プロの皆さんは機体の操縦にもアセンブルにも安定感があるのに、最悪の場合アセンブルの仕方がわからず、殆ど支給されたパーツ一式そのままで駆けていきそうな人も、今日初めて戦場に出る人もいておかしくはありません」 |
??? 「しかし本当に今回の観客が必死に藻掻く我々の姿を心待ちにしているとしたら…… ……どう考えても悪趣味極まりないですよね、全く。きっと一般市民ではなく、ここ一帯を牛耳ってる奴らのための道楽なんでしょう」 |
ベティ 「あ、申し遅れました、私はベティ・ヴィーナス。貴方とお話して、少し心が楽になりました。 よろしければまた次の戦場――いつになるかはわかりませんが、お名前を教えてもらってもいいでしょうか?」 |
マルス 「別に隠れなくても食べたりしないよ~ 」 |
モート 「ええ、話せますよ。私はMt-1.07。モートとお呼びください 」 |
マルス 「ボクもいるんですけどお……"ボ ク の"モートに何か用? キミ、子供みたいだけど一人でこんなとこいたら危ないよ 」 |
モート 「貴方が言いますか」 |
マヒロ 「技師に、全部か? ……えらく懐に余裕があるんだな。 それか、どこかの企業の所属か?」 |
マヒロ 「(上手く避けてみせるという言には、) なら、容赦する必要はねぇな。 ……『タランチュラ』。見たままだけどな」 |
ダイス 「ああ、そうアンタは言ってたし聞こえてたよ。 だからこそ気になるんじゃねぇか、アンタがどんな奴なのかってのが 戦場抜きにしてゆっくり拝みたいもんだ」 |
ダイス 「次会うのが戦場ね、確かに間違っちゃいないわな。 そうだな、その時は……」 |
ダイス 「私のイカサマでも見破ってみなよ。 アンタに見破られるか、そのままイカサマで勝負できるか、試したいもんだ」 |
エマ 「霧カ」 |
エマ 「私は生まれた時からこの世界を覆っている霧が好きになれナイ。 オマエの言う通りに、気を抜けば何もかもを覆って曖昧にしそうな、この霧ガ」 |
エマ 「ライダー同士の潰し合いに興味はナイ。 その祈りハ、敵の弾に向けるべきだナ」 |
エマ 「……残像領域が異なる世界とつながっている、という噂を聞いたことはアルカ?」 |
パンプキンヘッド 「おや、おやおや。随分信心深いようで。 いや、“悪魔も聖書を引用できる、都合の良い甘言として”でしたかね。まー、まーまーなんでもいいですか」 |
パンプキンヘッド 「そう、そうそう。そうですね。 自分みたいのですら、ここにいれるのはこの“ポンコツ”のおかげであるわけで。まー、このポンコツのせいでもあるんですけどねー。ままなりませんねほんと」 |
パンプキンヘッド 「そう見えますか? そう見えますか。ならそうかもしれませんねー。まるで怪談に出てくるかぼちゃの男、ベッドの下には潜んではいませんけどー」 |
パンプキンヘッド 「えぇー、もちろん。自分はその為に生きてますから。お互い、お互いにですね。生きてたらいつか機体を見せてください、これでも技術屋ですのでー」 |
シリーマウス 「エイビィ――A、B?」 |
シリーマウス 「はん、あたしはあんたとはもう会いたくないわね。 さっさとどっか行きな、死(C)があんたを待ってるよ」 |
メッセージを送信しました
>>Eno.2 >>Eno.4 >>Eno.206 >>Eno.233 >>Eno.256
◆戦闘結果
戦闘報酬
明日の戦場
第2ブロック
地下空間探索
都市の地下に巨大な空間が発見された。謎の部隊が調査に向かっているらしい。奴らを妨害し、撃破してほしい
来週の霧濃度:178%
来週の電磁波:49%
クレマ・カタラーナ |
深水 景 |
アルマロス |
エステラ・ヴォルフラント |
ファイブカード |
シグン |
『偽りの幸運』エイビィ |
ガロンド・ディア |
ハーゲン・ジンジャー |
ジョット・ノアイ |
スカイ=ヘームル |
アクト=ユーティレス |
テンノ・アミジマ |
ガク=ワンショット |
マヒロ |
リドリー |
Solitus |
アイシャ=ロングゲート |
平賀 朱音 |
エージュダナファス |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
装甲DR『ポーン』[電子] |
装甲DR『ポーン』[電子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『トーチカ』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
装甲DR『ポーン』[電子] |
『霊場』[霊障] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『トーチカ』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
『トーチカ』[物理] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『霊場』[霊障] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『霊場』[霊障] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『固定砲台』[物理] |
『トーチカ』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
『トーチカ』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
キャラデータ
名前
『偽りの幸運』エイビィ
愛称
エイビィ
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
エイビィ 残像領域に存在する複合企業の中のひとつに所属するハイドラライダー。企業の利益を優先し、時に自分の命を棄てるような戦術さえ取ることもある、戦場の犬。 その名は、単純にアルファベットのAとBを意味する。 ハル エイビィがメカニックとして連れている少女。人間嫌い。 『キャットフィッシュ』 エイビィの母艦。居住性と安定性を重視した小型艦であり、通常自動操縦で航行する。 『ライズラック』 エイビィの乗機。抵抗の少ない流線型のフォルム。その顔はスズメバチを思わせる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
_0_1_2_3_4_5_6_7 _8_9101112131415 1617181920212223 |
機体データ |
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1 | 軽逆関節A | 軽逆関節『バウンシングテイル』 [20/旋回/重量軽減]《装備:2》 機動[606] 跳躍[235] AP[377] 旋回速度[963] 防御属性[粒子] 防御値[193] 貯水量[94] 積載量[2100] 消費EN[116] 金額[939] 重量[780] [逆関節] *作者* |
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2 | レーダーA | 特製レーダー『ラヴァーズセンサー』 [21/出力/旋回]《装備:8》 | ▼詳細 |
3 | 操縦棺B | 簡易操縦棺「ヴィブラフォン」 [21/装甲/耐物]《装備:1》 | ▼詳細 |
4 | 飛行ユニットA | 飛行用パーツ『カイト』 [23/変形/旋回]《装備:11》 | ▼詳細 |
5 | パイルA | 戦術用鉄杭『ライノ』 [22/臂力/臂力]《装備:5》 火力[1737] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[743] 貯水量[271] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[92] 金額[371] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
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6 | 粒子ブレードA | 簡易粒子ブレード [20/---/---] 火力[1053] 連撃数[1] 防御属性[電子] 防御値[540] 精度[87] 貯水量[175] 弾数[9999] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[360] 金額[360] 重量[150] [粒子格闘] *作者* |
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7 | 腕部B | Benedikt [20/重量軽減/精度]《装備:4》 | ▼詳細 |
8 | レーダーA | 簡易レーダー [20/---/---] | ▼詳細 |
9 | 飛行ユニットA | 飛行用パーツ 『スパロウ』 [20/旋回/---] | ▼詳細 |
10 | エンジンB | 粒子エンジン『ウェルク』 [20/耐粒/耐粒]《装備:7》 | ▼詳細 |
11 | パイルA | 戦闘用鉄杭『ウッドペッカー』 [21/精度/保証]《装備:6》 火力[1704] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[732] 精度[16] 貯水量[267] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[91] 金額[366] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
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12 | 素材 | バッテリー23 [23/出力/---] 特殊B[140] [素材] |
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13 | 操縦棺B | デトリタスポッド [20/重量軽減/---] | ▼詳細 |
14 | エンジンA | 試作型エネルギー変換器『AR-001』 [20/重量軽減/---] | ▼詳細 |
15 | 粒子ブレードA | 試作型高機動用粒子ブレード [20/機動/---] 火力[1053] 連撃数[1] 防御属性[電子] 防御値[540] 精度[87] 貯水量[175] 弾数[9999] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[360] 金額[360] 重量[150] [粒子格闘] *作者* |
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16 | 素材 | ブラックボックス24 [24/誘発/---] 特殊B[160] [素材] |
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17 | 頭部B | プロトレーヴェタイプヘッド [20/耐粒/耐物]《装備:3》 | ▼詳細 |
18 | ヒートソードA | 試製耐火ヒートソードA-0 [22/耐火/旋回]《装備:9》 火力[1001] 連撃数[1] 旋回速度[22] 防御属性[火炎] 防御値[723] 精度[145] 貯水量[254] 弾数[5] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[37] 金額[371] 弾薬費[50] 重量[130] [火炎格闘] *作者* |
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19 | エンジンA | 機動型軽エンジン『シロヒバチ』 [22/機動/旋回]《装備:10》 | ▼詳細 |
20 | 素材 | 保証書24 [24/保証/---] 特殊B[160] [素材] |
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