ENo.0093　メーネ＝"クルーク"＝フライス

今回は少し、私のことを記載しよう。

この残像領域には、私の世界には存在しなかった色々な技術がある。
私の世界は、この残像領域で広く遊ばれているビデオゲームの題材としてよくある
「剣と魔法のファンタジー世界」という概念で言い表されるものとよく似ている。
まさに魔法文明というやつだ。私も精神が落ち着いている時であれば多少の心得はある。
（精神統一が必須だ――焦ったり慌てたりすると使えなくなる。誰だってそうだ）

この世界のような機械文明は、私の世界では「滅んだ古代文明」のものだ。
電気や、あるいはもっと得体の知れないエネルギーを用いて、
「手順さえ知っていれば特別な力が無くても色々な事ができる」…という便利な機械。

私は、元の世界では学者をやっていた。そうした古代機械文明を調査する学者。
考古学者、という事になるのだろうか。
私の出身国である”帝国”は資源にも土壌にも恵まれておらず、
技術力や傭兵の輸出によってその経済を成り立たせている。
そう、技術だ――古代文明の技術をモノにできれば、国は豊かになる。
なので帝国には、最先端の「学び舎」があり、様々な分野で門戸を開いている。
私はそこ出身だ。（成績も良かったのよ、本当に）
そんな学者にとって、この世界の技術は本当に興味深くて楽しい。


…のだが。
ウォシュレット。
アレ作った奴はちょっと一歩前に出てほしい。
今日初めて使ってみたらびっくりして便座から転げ落ちた。
今もまだおでこが痛い。

兵器メーカー、畝木（うなぎ）重工が管理する広大な射爆場です。
この度、社員以外の一般の方々にも解放させていただく運びとなりました。
弾薬やターゲットドローン等は当社負担で提供致します。
射撃能力を伸ばしたい方、無料の弾丸をとにかくぶっ放したいだけの方、
資格は問いません。どうぞご参加下さいませ。

※スペースと当社予算の関係から、募集は先着で限定10名様となります。
※ユニオン活動は射撃×5の射撃特化ユニオンとなります。
※破壊したターゲットドローンの残骸は買い取りしていただけます。
　ドローンとは言え、当社自慢の逸品です。
　残骸から何かしら有用な部品が入手できるかもしれません。
　（ユニオン購入は素材+1となります）


※射爆場内での射撃・機動のデータは畝木重工が観測・記録し、
　当社製品の技術開発に転用させていただく場合がございます。