ENo.0249　キース・コリンズ

「未確認機の詳細ぃ？　そんなもん知ってたらギルマンさんい報告書上げてますよ」
　倉庫事務所。ソファに腰かけてマズイコーヒーを啜るドロシーはどうでもよさそうに言う。
　新人上司から回されてきた部隊の被害報告書。オルゴイコルコイやらエウリプテリダとか言う未確認機に手ひどくやられた連中のリストともいえる。
「ああそうかい」
　こうも被害が続発するとやはり未確認機の正体ってもんは気になるもので、色々情報を集めてるであろう専属オペレーターのドロシーに尋ねてみたのだが相変わらずの憮然とした態度に俺はチ○毛のオッサン共々自分の名前を晒しあげられた被害報告書を丸めてゴミ箱へと叩き込む。事務椅子の背もたれに思い切り背中を預けドロシーにならってコーヒーを啜る。

　ここは残像領域。

　さまざまな世界からの人やらモノやらが流れ着く霧に淀んだ掃き溜め。
　それが形を成したかのようないような雰囲気のそこには当然の如く先住民もおり、未確認機とか呼ばれてる無差別攻撃繰り返すヘンテコ兵器もそのうちの1つだろう。
　未確認機。その名の通り一切の正体が不明。エウリプテリダやレッドドラゴンと言うのもおそらくコードネームの類だろうし、奴らがどこから来るのか、何者なのかを知るヤツ等は……まあ、少なくとも俺の知る範囲にはいない。
「でも撃破報告ならちょくちょく上がってるじゃないですか」
　どうでもよさそうにドロシーは言う。ヤツは湯気の立ち上るアルミカップで俺を差し、
「キースさんだって落としたでしょ？」
「ああ」
　まあそうだ。連中とは何度もやりあったことがあるし、落としたこともあれば落とされたことだってある。
　腹立ちまぎれにぶっ壊した未確認機の腹の中を覗いて見りゃあ、何というかまあうすぎたねえスーパーマーケットの冷凍庫みたいな有様でとても稼働状態にある機械とは思えなかった。
「詳細データなんてたぶん誰も知らないんじゃないですかね」
　カップから立ち上る湯気をフッと吹きながらドロシーは言う。
「わたし達、一体なにと戦ってるんですかねえ」
　侵攻しろ、とオカミはぶっ壊れたレコードみたいに繰り返す。
　その先に何があるのか。クソデカい繭を潰して何があるというのか。
「さあな」
　相手は何か。
　意思も持たないただの機械か。それとも俺たちには見えない亡霊の類か。
　傭兵は確かに性に合っている。だが、先行きの見えない長く広い戦場において、せめて俺たちの行動の意味は知りたかった。
　コーヒーを啜る。相変わらず苦くてマズイ。安物のインスタントだからだろう。白刃のサロンに置いてあるヤツの味が恋しくなる。


【キースの手記】
　結局あの白い物体は繭だったらしい。バイオ兵器がクソほど詰まってるって話だ。
　ロクな思い出がないから勘弁してほしいぜ。

マーケットの片隅に存在する、トタン屋根の小さな休憩所。
入り口は常に開け放たれており、その横には「タバコは外でお願いします」と書かれた貼り紙と共に
「白刃」と刻まれた金属製のプレートが取り付けられている。
部屋の中央には鉄の花が挿された花瓶が乗った大きなテーブルと、それを囲むように置かれた椅子があり、
壁側の棚にはウォーターサーバーやコーヒーメーカーなどが設置されている。
ここを訪れたハイドラライダーは、皆思い思いの時間を過ごしているようだ――

格闘火器使いのライダーが集う休憩所が賑わい、情報交換の場となった……というイメージです。
情報交換の他にも雑談や休憩など、ゆるめのRPも歓迎します。
設定上同じ場所に集まってダベるだけなので、RP上特定の企業や集団への所属を強制するものではありません。

◆説明
├格闘型同士わいわいやれたらいいね！という方針のユニオンです。
├ユニオン活動はずっと【格闘*5】、ユニオン購入はずっと【機動力+3%】。
│ユニオン購入費は参加者人数によって変動しますが、恐らく【100-(設立者除く人数*2)c】。
├メンバーの誰かが死亡してしまった場合、該当者の参加許可を外し、
│空いた枠で随時新たな参加者を募集する可能性があります。ご了承ください。
├【101ユニオン】での交流も歓迎いたします。
└詳細・参加申請・設立者への連絡は下記URLにて。
　http://privatter.net/p/2238181