ENo.0323　第306特殊試験部隊

中佐が出立していく。
中佐は戻らない。別のセクションに移動することになったからだ。
我々には何かをすることは出来ない。
我々が受けた様々なことに対して返すことも出来ないまま……
以前と同じように私が部隊の長になる。
だが以前と同じではない。中佐によってこの部隊は変わったからだ。
部隊も、私達も……



「同志ゴトー、霧が…」
「まずいな…この反応は。全員下がらせろ」
「ダー……しかし」
「なにか来るぞ！待て、行くな！」
「ストーイ！！」
「くそ……俺は中心部に行く。データを本国に届けてくれ」


霧が濃くなっていく……
残像の領域と、不可思議な点と線を結ぶように霧は広がり
霧が攪拌していくように…世界と世界を霧で混合していく…

「何やら混線しているが……些細なことだ。」
「覚えているか？市場の夫婦を……給水所の少女を……」
「教会に集まった連中を……広場で談笑する女達……」
「そうだろう。ネッサ・ガラヴァン。貴様にとって過去も現在もこの霧の中が全てだ。」

我々アフラムインダシトリィは
企業都市キルガールを拠点にする企業ユニオンです。
歴史は古く自由都市時代からの重工業産業の組合を基としており
現在は企業年として軍需重工業を中心に各種ウォーハイドラの武装、また装甲兵器の生産を行っております。
当領域等には現地での需要調査、およびウォーハイドラパーツの研究開発試験
並びに販売を目的として今回は参入させていただいております。
どうぞよろしく。

■今回のお知らせ。　[第１５週]
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
現在新設された条約、及び企業買収しました旧都市国家調停時の
調整部門についてですが新たな代表を招くことで今後の企業活動に…