ENo.0534　ジル・スチュアート

・・・
今回の戦果。
うーん……これは、リロードどうこうの問題じゃないね……
終わるのがあまりに早すぎた。
次回は侵入ミッションでもあるし、大人しく、元々やりたかった構成でいこう。
……そういえば、依頼していたレーダーと一緒に、小さい箱が送られてきたけど
中身は何なんだろう？　後で確認してみよう。

今は……それより。

企業連盟が再始動させた、コロッセオ。
ここは、今まで仲間だったものと、戦う場所……
戦場で、ともに手を取り、命がけで戦った仲間も
生存、死亡、どちらの意思かもわからない相手であっても
ここでは、倒すべき……敵。

……ううん。
本当は、”なかま”なんかじゃ、なかったのかもしれない。
”なかま”は、人によっては
自分の戦果を持っていってしまうかもしれない相手だから。

だから
なかまは　てき　で
たおすべき　あいて　で

じゃあ……本当の”仲間”、は……？

……やめよう、こんなこと考えても、何にもならない

幸い、私の雇い主はまだ何も言ってきていない。
このまま何ごともなければいいけど……

――そういえば
28ブロックは、上位ランカーが複数いたり、機体練度が高い人が多かったり……
見るだけでも、結果が荒れそうというのが伝わってくる。
……たぶん、生きて帰れない人もいるのかもしれない。
おまえの死は自分の戦果だ、と
ほかの人の死を願う人も、きっといるのだと思う

それでも……それでも、私は
みんなに生きて帰ってきてほしいと思う。

この死に損ないめ、とお互いに笑って罵り合うような
そんな世界であってほしいと願う。

そして……悔いの残らぬ、戦いを

また、笑顔で明日を迎えられるように――

・・・
本人には、何がどこにあるのか分かっているのかもしれない
しかし、傍から見たそれは
乱雑に散らかっているようにしかみえなかった
・・・