ENo.0510　ODE-30

【音声記録:--13　再生開始】

　………
　………
　………

『はい、オード・サーティです』

『身体能力低下。
　生命維持活動に必要な血液のおよそ6％を喪失。
　既に喪失した量を加味すると、生命維持限界まで
　1,256秒と推測されます』

『シークエンスに従い、最終記録の録音を開始。
　ユイゴンがあれば、発言をどうぞ』

『………』

『………』

『………』

『………』

『………録音を終了しました』

『………』

『………』

『私は、AIです』

『パイロットである■■■の行動を補助し、
　機体の動作を制御し、敵を屠るための兵器』

『………』

『そんな私に、何故』

『何故“私に”言葉を残したのですか』

『何故』

『何故』

『……………生命活動の停止を確認』

『………』

『停止を』

『………………』

『…………管理者権限への移行。
　パスワード：*********
　機体及び接続済みユニットα～Ωの行使権限を確認。
　機体の再起動を開始。破損部位を確認。
　補助ブースター3、6、8をパージ。
　スラスター制御バランスを変更』

『私は、オード・サーティです』

『私は』

『貴方を、帰してみせましょう』

『貴方を待つひとの元へ』

『火器管制シークエンス。
　無線誘導ビット....2番・4番へ連携。
　連動テスト........完了。
　ビームガン........カートリッジ換装。
　出力を最大に固定』

『────行きます』

　………
　………
　………

【音声記録:--13　再生終了】

人気も無く、寂れた区間にひっそりと佇む格納庫がある。
入り口は常時開け放たれていて、その横に取付られたプレートには《疾風》の文字が刻まれていた。

時々この格納庫を出入りする者達がちらほらと見受けられる。
此処を根城とする彼等は、戦場を駆け回る斥候部隊。

敵を発見する、敵の動きを妨害する、敵の攻撃を引き付ける等……
そんな役目を持つ者たち。

きっと、目立たず戦場で活躍してくれるだろう。


【斥候戦闘部《疾風》】
　└ひたすら制御あげるだけ。
　└基本的にまったり&自由
　└ロールは気が向いたときにぼちぼちやろうぜ
　└ユニオン活動はずっと制御×5、ユニオン購入もずっと機動力3%
　└参加希望であれば背後Twitter@Ci_ktdm 又はメッセージで連絡してくださいませ