ENo.0388　Dr.Lewisia

data_Lewisia.txt :

・ただのサンプル収集のつもりだった。最初はね。
とにかく装甲について研究することしか考えてなかったし、装甲を強くする以外に興味は無かった。
ただデータが取れるから戦場をうろついて、そう、コロッセオなんかは優秀なハイドラライダー達が集まるところだったから良いサンプルが取れたし、長い間入り浸ってたな。そこには結構面白い人がいたりなんかして。


・硬い装甲は、有用に使われなければならない……つまり装甲は使われることで始めてその硬さが意味を持ってくる。使われないならただの重い板だ。
まあ、世に出せば使う人は使ってくれるし、私はひたすら傍観者に徹するのでも良かったんだけど。というか、昔はそうだったけど。
サンプル収集をするにあたって、研究所内で私が最も立ち回りを理解していた……ということを抜きにしても、使う人は1人でも多い方が、より多く有用に使われていることになるんだよな。

・同じ技術で装甲以外も作れる。ハイドラの基礎になる脚部なんかは、実はウチの技術で作るとかなり良い耐久値が出たりする。

・有用に使われるということは、防御が必要な状況に見舞われたということ。




・私の機体で、私の技術で誰かを護れるのなら。たとえそれがどうなることだとしても──これ以上幸せなことはない、そういう結論だ。
そして、私の装甲を持ってない人を私が守ることは、私の技術で人を護ることと同義だ。

私の選んだことに間違いはないよ。何が起ころうとも。誰が、何を言い、何を思おうとも。
私の選択は完璧だ。私はそれを、信じているから

とても小さな研究室。
大型の機械と、簡易的な机、椅子が置いてあり、床は資料等で散らかっている。