第2週目 ソネルの一週間
◆日記
新たな戦場には霧が立ち込めていた。
禁忌戦争以後、中央部からは失われた霧。ソネルにとっては確かに新たな戦場だった。
と、同時に懐かしいという気持ちが大きいのも事実だ。
『あの時』まで、これに包まれて生きてきた。
振り仰げば、愛機『アワーオブウルフ』の頭部が霞んでいる。
ヘリからの弾丸で大きく削り取られているはずだが、それも見えない。
動かない機体の周囲をぐるり眺めて見ても、白い霧と闇の混ざった灰色が広がっているだけだった。
戦場だった場所。ここには自分独りしかいない。
今までもそれは変わらないはずだが。
≪こちらガブリエラ。ソネル、無事か?≫
霧の向こうからの声。
操縦棺につないだ手元の通信機から流れてくるのは女の声。
いや、実際には女性と言っていいか自信はない。ガブリエラという名前からなんとなくそう思ってしまうのかもしれない。
唐突に聞き慣れるはめになった、だが永遠に聞き慣れることがなさそうな声だった。
「リタイアしたがまぁなんともない。たーいえ擱座したんで回収待ちだな。見た感じそれほどの修理にゃなんねーだろうが」
通信機を手元に持ったままそう返す。
向こうが今回の作戦を無事切り抜けたらしいことはシグナルでわかっていた。
すぐにソネル側の状態に気づくであろうことも。
少なくともこれで、ガブリエラ・ストークスがライダーとしては十二分に頼れる相手だということが明らかになった。
やはり禁忌戦争時の情報に残る同名の存在が彼/彼女なのかもしれない。
そうであるなら、記憶はともかくソネルよりよほどのヴェテランだ。
あるいは、この状態ではむしろ向こうがソネルの資質を疑うかもしれない。
戦場の結果は運否天賦。死んでいないならまだ出撃ることができる。
撃墜されようがされまいが、生死(シュウシ)の問題だとソネルは考えているが、相手がどうかはわからない。
が、何はともあれ、全ては帰ってからだろう。
回収班への連絡は済んでいるから、あとはただこの霧の中を独りで待っていればいい。
ソネルはそう考えていたので、相手の言葉を聞いてようやく通信機に視線を落とした。
≪ならば私の機体に乗れ。交戦を終えたとは言え、危険地帯であるには変わりない。すぐ側につけよう。
幸い、操縦棺は"一人分空いている"≫
「……まあ、そりゃ、オレ用のシートだったけどよ」
出撃前夜に見た空の棺がソネルの頭に浮かんだ。
現れる僚機がハッチを開いて、空いているそこに入る。
一人分空いているというのは確かにそうだろう。
・・
いや、しかし、そうだと考えていいものか?
それでも回収班が来るまでここで待ち続けるのは退屈であり、危険であり、あるいは苦痛であることは認めるべきだった。
今まではそれ以外の選択はなかったが、今は違うということも。
「オーケー、僚機の助けはありがたく受けておかねーとな。
……一人じゃねぇ、ってことになってんだしよ」
ゆっくりと返答しながら、ソネルは回収班への状況変更を送信する。
戦場には霧だけが立ち込めて、ソネルはそこに座り込んだままだ。
だが灰色の向こうからエンジン音が近づきつつあった。
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≪……乗れといったが、流石に同じシートに座るのは違和感があるな≫
「オレからすりゃぁ、同じシートに座るって言われる方が違和感あるんだが…」
乗り込んだ後の第一声が操縦棺の内部スピーカーから聞こえてきて、ソネルはそう返した。
レバーが、パネルが、勝手に動く様は最初以外なるべく見ないようにしている。
<居る>と言われれば確かに居るように感じているソネル自身が確かに居て、
だがガブリエラ・ストークスがどこに居るかというとなんとも言えなかった。
ガブリエラの言葉からすると本人もシートに座っているような認識なのだろうか?
ソネルには全くわからない。
「そういや初陣は上々だった、ってとこみてーだが、どうだ?
なにか思い出したとか、気づいたとか、あったりするわけか?」
だからとにもかくにも現状確認だ。
ソネルが聞いたのはそういう意図だった。
≪私はウォーハイドラの操縦が上手いというのがわかった≫
≪かなり上手い≫
一瞬、返事が遅れた。
「……おっ、そうだな」
応えた時、なんとなく絶妙な笑みでかすかに胸を張る相手を見た気がした。
霧に映った像のようにおぼろげで、特定の人物というほどでもない幻以下。
しかし人は、ネットワークでのやり取りや通信だけでしか知らない相手について、なんとなくのイメージを作ることも、まあ、あるだろう。
それと同じようなものと思えば、そう変わったことではないかもしれない。
ソネルが座っている場所に相手も居ることになるはずという点を除いて、ではあるが……。
「ま、ともかく、おまえが禁忌戦争に参加したライダーって可能性は、少しは高まったといえるかもしれねーな」
≪それ以外については全くだな。
だが、僚機としては役立つと証明できたのはよかった。パートナーを解散されては、居場所がないからな≫
よかったよかった、とでも続きそうな調子のガブリエラにソネルは片眉だけを釣り上げた。
見えているかどうかは全く定かではないが。
(役立つってーか俺だけ大破してんだけど)
気にしても仕方ない。ソネルはそう思うことにした。
「まあ少なくともこの分なら、しばらく一緒に続けていく分には問題ねーだろう。
ま、むしろ俺がベテラン様の足を引っ張らねーよう気ぃつけなきゃなんねーかもだが」
本気の調子ではない。勿論ガブリエラにもそれは伝わっているはずだ。
ただの軽口だ。
このガブリエラ・ストークスと名乗る存在の人物像に対して、そう振る舞うのが妥当だとソネルは判断した。と言っていいだろう。
ソネルからガブリエラの表情はわからないが、継がれた台詞が相手も軽く受け取っていることを示していた。
≪お前はどうだ。この新しい戦場は≫
「さあ?どうだろうな。戦場はどれも同じで違う戦場だよ」
ソネルには韜晦のつもりはなかった。
ただただいつもそう感じている通りの言葉だった。
「随分と霧が濃くなってきたもんだがな」
走り続けるガブリエラ機が霧をかき分けていくのが操縦棺から見えている。
霧。
こんなに濃い霧はずっと無かった。
≪しばらく、霧がない戦場が普通だったと聞いた。霧の中での射撃はなおさら苦労するだろう。
次回は、私がお前の狙うべき相手を観測しよう。そのための索敵機だからな≫
「まぁ外縁なら未だに霧はある程度出てたんだ。そこまで焦るってわけじゃねーけどよ。
それでもこの辺りは別格だ。連携には勿論期待させてもらうさ」
そう言ったあと、自然と言葉が続いた。
「こうして見ると助かってるのはこっちかもしれねーな」
それは本心だったが、見えない相手が部屋にいるかいないのかすらよくわからないことはなかなか歓迎しがたい。
それもまた本心だった。
全く見えない、だが居ると思われる女の声がたまにする。
ソネルの人生ではじめてのことだし、大抵の人間にとってもそうだろう。
≪そういえば、お前には私以外に僚機がいたことはあるのか?≫
「いや、チームでの任務は慣れてるが……固定で相方や僚機っつーのを持った事はねーな。
まさかお前みたいのがいきなり出てこなけりゃ、こうなるなんて考えもしなかったよ」
≪確かに、お前のことはまだよくわからないが、特定のところに留まるようなヤツとは思えない。
根無し草ってやつか≫
「どうもそういうのは苦手でな。つーか、オフの寝床でいきなり話しかけられるなんつーの自体懐かしい感じだよ。
そりゃオレだってガキのころから独りで生きてきたわけじゃないがね……」
≪なるほど、そういうところが傭兵らしいのかもしれないな。それにしても懐かしいか。それは私にはわからない感覚だ≫
確かにそこに居ると言うことはできないかもしれない相手。
戦場から戻る棺の中で、こんな会話を続けたことはなかった。
≪そろそろ合流地点だ。続きは今度、聞かせてほしい≫
そう言われた時、明確な返事をソネルはしなかった。
ただシートに深く身を沈めた。
棺の外には一面の霧が立ち込めていた。
NEWS
本日のニュースです北の遺跡に対し、霧笛の塔は再びハイドラ大隊を招集しました
各地のライセンス保持者たちが、無作為に選ばれて、大隊を結成します
企業連盟から再び独立した霧笛の塔、その全貌はいまだ謎に包まれています
一説では、企業連盟が握る『禁忌』の力を手に入れるために
わざと合併し、内部に入り込んだとも言われています
いまや企業連盟は――
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「マテリアルベルトの目的は、遺跡の完全破壊。以上だ」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「協力の対価は、戦闘システム『モータージフーガ』。期待してくれ」 |
◆訓練
ソネルは雷棺を360cで購入した!!
ソネルは随伴兵用カーゴを360cで購入した!!
ソネルは重タンクを360cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
資金を10を投入した!!
作成時補助発動! 耐物!! 防御属性が 物理 に変化!!
物理強化!
衝撃吸収板20と簡易重多脚Aを素材にして砲塔「アエグス」を作製した!!
◆戦闘システム決定
インヴォーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に雷棺を装備した
脚部2に重タンクを装備した
スロット3に簡易エンジンBを装備した
スロット4に簡易エンジンBを装備した
スロット5にHEAD「琥珀」を装備した
スロット6に随伴兵用カーゴを装備した
スロット7に簡易物理装甲Aを装備した
スロット8に簡易砲塔Aを装備した
スロット9に砲塔「アエグス」を装備した
スロット10に簡易狙撃砲Aを装備した
スロット11に簡易プラズマ砲Aを装備した
◆僚機設定
ガブリエラ・ストークスとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションD
ユニオン活動
Hanger208の活動記録
ユニオン金庫……1000c利子配当…………100c
制御の訓練をしました
制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
100c支払い、素材を1個手に入れた
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
明日の戦場
第15ブロック
セクション・1[ハッキング]
セクション・1は誰にでも開かれた、地獄の釜の、飛び込み台――
来週の霧濃度:110%
来週の電磁波:99%
来週の警戒値:238%
リーダ・ホッケンハイム |
フレースヴェルカ |
ガブリエラ・ストークス |
ソネル |
メーネ・フライス |
坂山 錚牟 |
灰星 |
リスティル |
Ende |
クリス・バーミリオン |
ウィルマ・ウォーカー |
篠崎生研の『取り立てロボ』 |
Silence |
泥縄火擦 |
ザニィ |
Lupth |
ルドゥーラ |
霧崎サダメ |
シャーロット |
航空小隊『スケルトンキー』 |
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デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫[デバステイター] |
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『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
『戦闘ヘリ』[物理] |
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『戦闘ヘリ』[物理] |
『戦闘ヘリ』[物理] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
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『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
『戦闘ヘリ』[物理] |
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電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
『霊場』[霊障] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
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機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『戦闘ヘリ』[物理] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
キャラデータ
名前
ソネル
愛称
ソネル
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プロフィール
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28歳。 生きるため、そして金のために傭兵をしている典型的なハイドライダーの一人。 北部領域探索への参加直前に、支給されていた予備パーツが勝手に動作をはじめ、その内部から姿も見えない存在『ガブリエラ・ストークス』が接触してきたことにより、不本意ながら相手を僚機として仕事に入ることとなる。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 操縦棺A | 簡易操縦棺A [20/出力/---] | ▼詳細 |
---|---|---|---|
2 | 素材 | アンテナ21 [21/索敵/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
3 | エンジンB | 簡易エンジンB [20/出力/---]《装備:3》 | ▼詳細 |
4 | エンジンB | 簡易エンジンB [20/出力/---]《装備:4》 | ▼詳細 |
5 | エンジンB | 簡易エンジンB [20/出力/---] | ▼詳細 |
6 | FCSA | 簡易FCSA [20/出力/---] | ▼詳細 |
7 | 物理装甲A | 簡易物理装甲A [20/出力/---]《装備:7》 | ▼詳細 |
8 | 砲塔A | 簡易砲塔A [20/出力/---]《装備:8》 | ▼詳細 |
9 | 砲塔A | 簡易砲塔A [20/出力/---] | ▼詳細 |
10 | 狙撃砲A | 簡易狙撃砲A [20/出力/---]《装備:10》 火力[2374] 発射数[1] 防御属性[火炎] 防御値[378] 精度[542] 貯水量[70] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[180] 金額[360] 弾薬費[160] 重量[1100] [物理射撃] *作者* |
▼詳細 |
11 | プラズマ砲A | 簡易プラズマ砲A [20/出力/---]《装備:11》 火力[1921] 発射数[1] 防御属性[粒子] 防御値[432] 精度[135] 貯水量[263] 弾数[3] 武器属性[衝撃] 異常追加[5] 消費EN[1440] 金額[360] 重量[1300] [粒子射撃] *作者* |
▼詳細 |
12 | 頭部C | HEAD「琥珀」 [20/出力/---]《装備:5》 | ▼詳細 |
13 | 頭部C | 頭部C設計書 [20/出力/---] 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 素材 | 培養卵21 [21/卵/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
15 | 素材 | ブラックボックス20 [20/誘発/---] [素材] |
▼詳細 |
16 | 素材 | 粒子吸着材21 [21/耐粒/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
17 | 素材 | バッテリー20 [20/出力/---] [素材] |
▼詳細 |
18 | 砲塔A | 砲塔「アエグス」 [20/耐物/出力]《装備:9》 | ▼詳細 |
19 | 操縦棺C | 雷棺 [20/装甲/---]《装備:1》 | ▼詳細 |
20 | 物理装甲A | 随伴兵用カーゴ [20/旋回/---]《装備:6》 | ▼詳細 |
21 | 重タンクA | 重タンク [20/装甲/---]《装備:2》 機動[42] AP[3706] 旋回速度[526] 防御属性[火炎] 防御値[1440] 貯水量[731] 弾数[2] 積載量[5600] 消費EN[360] 金額[360] 重量[2200] [タンク] *作者* |
▼詳細 |
22 | --- | --- | --- |
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