ENo.0245　クリス・バーミリオン

ユーティラス。私のパートナーのハイドラ。
今、私が使っているハイドラだ。

培養装置の実験機。培養装置の為のシステムが組み込まれた機体。
その操縦棺の座席の後ろに肉塊がある。ユーティラスの心臓部だ。

私はその肉塊の中央の裂け目に手を差し込む。

肉の塊を掻き分ける。

掻き分ける。



そこに。私のパートナーがいる。

私の愛しい人が。そこに居る。





彼は私をかばって機関砲を雨の様に食らい致命傷を負った。
私は彼の操縦棺に駆け寄った。彼は全身のいたる所から血を流していた。
彼の体には座席後部から伸びる肉のコードがいくつか突き立てられていた。

彼の仲間によれば、それは緊急の生命維持の装置らしい。
パイロットのダメージに反応して治癒の処置を自動で行ったとか。

しかし。彼の仲間いわく、それは間に合わなかったそうだ。
体は生きているが脳が死んでいる。私にはそう説明された。
二度と意識は戻らない。生物として死んでいる。アイツはそう言った。



操縦棺の後ろの肉塊。そこで眠る彼の胸に顔を押し付ける。

私は。彼の心臓の鼓動を確認する。

彼は生きている。私は改めてそう確信した。



彼は生きている。今もこうして私と一緒に戦場を駆け回っている。

彼は生きている。触れれば暖かい。血の通った暖かい体。

彼は生きている。誰だって分かる。この鼓動を聞けば理解できる。


「ねぇ。聞こえてる？私の声が。……聞こえてたら返事してよ」


私は彼に寄りそう。彼の鼓動が聞こえる。彼は生きている。





彼からの返事は今日も無かった。

１から始める培養装置！
整備技術の勉強に特化した研究ユニオンだよ。
エンジンの研究とかも副業でやるつもり！

※本ユニオンは毎回、整備を５振りです。
※ユニオン購入は経験値＋１固定。整備の高みを目指します。
※10～15更新くらいから死亡許容にすると思います。しばらくは死亡失踪の心配は無いです。