ENo.0280　エステラ・ヴォルフラント

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少し前のリソスフェア要塞攻略戦の事を思い出しつつ機体の整備を進める。
要塞戦の前にも同じ戦場に立つ事があったが、あの時改めて挨拶をした狼型の機体……IFFの識別コードは『Solitus』と表示されてただろうか、あれを見て2回驚いたのを思い出す━━━

一度目は索敵能力の高さ、WH戦は火力も重要だがそれ以上に『眼』となる所謂索敵が同じくらい重要視される、特に濃霧ともなれば重要性は言うまでも無い。
リソスフェアで濃霧の中でも自分が先手を取って相手を抑えれたのも相手の動きを共有情報として伝達してくれた彼の機体のおかげである。

もう一つは………

エスティ「私やアルマの兼もあるから別に子供……がWHに乗っててもあまり驚かないけど、カナエ……あの見た目で男って……なんか私自信無くなりそう」

挨拶をした時に通信モニター越しに見た少女のような少年の事を思い出しガクっと項垂れる

Ex『……取り込み中の模様ですがエスティ、Ms.リステラより緊急回線による通信を受信』

エスティ「……？緊急通信って……この間のやつで何かやばいのでもあったのかな、まぁいいや……表示して」

整備を一旦止めて通信の内容に目を通し表情が険しくなる

エスティ「………リソスフェア攻略戦にも参加してたWH1個師団が全滅……戦場には未確認機……、メルサリアとかいう奴が言ってたのはこの機体の事か……」

少し前に送られてきた別の通信の内容を思い出す、その時は重要視せずに居たが実際に未確認機による被害を見てはそうも言ってられなくなる、次犠牲になるのは自分や知人かもしれないのだから……

エスティ「Ex、機体の調整を中断。すぐに機体を通常モードで起動、及び未確認機の情報を何でもいいから集めておいて、いくらなんでもこんなの普通じゃない……」

Eｘ『了解、WH-00/EXメインシステム通常モードを起動、及び情報収集を開始』

エスティ「お願いだから急に出てきたりしないでよね……私もアルマもまだ死ぬ予定は無いんだから……」

嫌な予感が脳裏にチラつくが、それを意識しないようにしつつ出撃の準備を進める━━━

Enter the BattleField and Dive into the Mist━━━