ENo.0227　amnesty incinerate

──起動音。


寝起きが圧倒的にいいのは、機械の体の利点だ。
まあ人間の体のことも割りと忘れがちにはなってんだが……


『やあ、"火葬"。
　気分はどうだい』

「アー　オ陰サンデ　最悪ダゼ」


機械の体の悪い点は、機械の体なことだ。
何しろ俺にゃ自由もクソもねえ、こいつら研究者の飼い犬っつーことだ。

ミッション出てりゃ燃やし放題ってのは悪くはねえんだが…


「…アン？　今日ハ　出撃ノ　時間ニシチャ　随分起コスノガ　ハエーナ
　ナンカ　用カヨ」

『まあな、ミッションの前に二つほど報せがある。
　良い報せと悪い知らせ、どっちから聞きたい』


……燃やしてえなあこのメガネ。


「ンジャ　悪イ方ダナ」

『悪い方だね。
　君のコロッセオでの成績不振によりamnestyプロジェクトの凍結が決定され、
　企業連盟から君への支援は打ち切られた』

「……ホォ」


機械の体の一番悪いところは、飼い犬なことだ。
生殺与奪もこいつらが握ってやがる。


『コロッセオから出たら、また成果は出してるんだけどねえ。
　対人でプロに遅れを取るんなら、必要ないってさ。
　今の君や、発注済みパーツを破棄する命令は出ていないが、次回以降はパーツの更新やミッションはない』

「オーオー　ソリャ悪イ報セ　ダナ
　ッツート　良イ報セッツーノハ　テメーラガ　くびニナッタ　ッテトコカ？」

『ご期待に添えず申し訳ないが違う。
　割りと真面目に良い話でね……まあ、続きはミッションの後にでも話そうか』

amnestyシリーズへの支援や改装を行う研究機関。
希望者がいれば経歴・条件問わずに整備支援が受けられるものの、
機体のデータを必要以上に取られると言う。


※基本「死亡容認」なので、設立し直す場合があります。
　その場合は以前の参加者全員の許可を飛ばします。