ENo.0323　第306特殊試験部隊

「ワドー！なんだよ先に戻ってたのかよ！テメェー！俺らの旅もようやく終わったわけか！」

「私はサマド・ジャッパール。ワドゥドゥ・ジャッパールは弟だ」


「えっ……？お兄さんでらっしゃる……？」


遥か彼方の悪夢のようなブリテン島から渡った俺は世界を砂の世界へ移した。
昼の熱砂を避け、ハイドラを岩の下へ潜めてたどり着いた街で出会ったのが霧の相棒
いざ転移をとしたときにどっかいった相棒が先にたどり着いており、こいつめと小突こうとしたらこれだった。
なんで……？


とりあえず夜も遅く、兄弟の友人であるが故にというものでサマドの家に招かれた。
ワドーの故郷の状況はあいつ自身と歴史の話より大方しっていたが、その窮地であっても
一応は暖かく迎えて貰えたことには感謝しなければならない。
牛丼もないが豆の料理が今はありがたいと思いたい。

「えっ今のあいつ。あいつは」

自分が見たワドーの最後といえば金髪の女が乗ったロボットに腕を掴まれて
引っ張られていった場面なんだがこの土地で話すと色々引っ掛かりそうなので
言語的な意味合いの説明のために、と言葉を濁し

「侵略者と戦う戦士を探して集めていて、俺がその一人」

そうだったのか、とかそれより戻ってくればみたいな反応をサマドより頂く。
今何か選択肢を間違えたような気がしないでもないが、疲れているので今日は
この後の寝床をいただくために適当な話を盛り続けた。

ここで活動するにあたってワドーの兄貴であるサマドが話をつけてくれた。
どうやら部族軍閥的組織の結構な地位にある人間のようで、俺は整備とハイドラでの出撃が日課になった。

翌日からはハイドラを運び込み、この土地で戦う戦士達の
車両の整備、改修を始めた。明らかに歴史的に危うい技術干渉であろうが
正直そんなところはどうでもいいので俺は俺の都合でやらせてもらっている。
車両の腕とか頭とか、エンジンの改良とか……

そう、なんとしても俺はこの場所から適当に頃合を見計らってトンズラしなければいけないのだから……

詳しく説明すると
濃霧領域とその爆縮には爆縮たるエネルギー源が必要なのだがこの時期のこの場所にそんなものはない。
匹敵するものを思い出せば極東の島国と東南アジアの諸島あたりで行われた実験作戦のものだ。
今の日付から考えれば、水爆実験はまだ行われていない。
どうにかそれを利用しなければこの世界での……となればまた時代を下るか、それ以上のリスクを犯さなければならない。

というわけで、ワドーの故郷で適度に活動をしつつ
ここの戦いがある程度激化して、一人いなくなってもおかしくない状況に導かなければならない。
そうなるとここでの戦闘車両や兵器のギアを増やして目新しいもの、目立つものに変えなければ……

□機械化部隊整備基地にて。アル・サマド・ジャッパール氏

しかしなぜ俺だけ先に、というよりワドーの時代に飛んでしまったのか。

その答えはサマドと外に出ている時にわかった。わかってしまった。

「あそこは遠き地より来てここで戦い散っていった者達の墓地だ」

あぁ、映画で見たことあるわこういうの。
墓ともいえない墓の集まりの墓地、墓碑としてヘルメットとかライフルが備えられているヤツで。
その備えられているヘルメットには見覚えがある。

転移のときにワドーのウォーハイドラから落ちてきて、俺の機体に引っ掛かったヤツが。
とてもそっくりというか、この時代のもので。

「あァー」

そういう。あーそういう……
あの後に返そうと操縦棺に入れっぱなしだったんだが
これが特異点としての鍵だったわけかよ……


わかるかァ普通よォ！！！


・今週の業務日誌

ケバブサンド？それはオシャレなのか？
我々のアイデンティチを保ちながらブランド製を維持できるものなのだろうか？
確かにこのプラットフォームで行える事業かもしれないが、市場でのポジションを考えなければならない。
我々はソーシャルな問題に突き当たっている。
老若男女がここに来た瞬間にソーシャルな状態になってなければならないのだから。
故に何はともあれとここをソーシャルなオペレーティングシステムにする必要はないし
コミュニティであるなら我々だけで十分なのではないか。


”あいつはなぜろくろ回しているんだ”

機動販売パン屋【ベーカリー・アネモネ】で利用できるスタンプカード発行所です
スタンプは貯まるとお好きなパンと交換ができます

このユニオンは平たい店長やけもののフレンドや元特殊部隊やあらぶじん、あいるらんどじんがパンを焼いて　売っています


※ユニオン活動的には「制御*5」「素材+1」で固定しております（恐らく最終回まで制御*5）
----
店長：Eno.77
店員：Eno.198（ユニオン管理者）
パートタイマー：Eno.323
パートタイマー：Eno.344