第38週目 カラーガタの一週間
霊障見舞金として3000cの資金が送られました
◆日記
芦屋の通信に短く応答して、特に隠蔽されてもいなかった発信源へと向かい始めた。
何か彼らにとって不測の事態だということだけはわかった。
「わざわざすみません、座標通りに来ていただいたとはいえ実験場そのものが広いもので」
迎えをもらったひらくもから降りる。
実験場は妙にシンと静まり返って私の体が立てる呼吸の音が聞こえるくらいだった。
「芦屋」
他人の声のようだ。他人行儀に借りてきた猫のような足取りで踏み込む。
「確かに、ここにあったんですよ……唐突に消えてしまって」
芦屋が示した場所へと近づく。あった、ではない。今もそこにはある。
「納品が難しい、とは……ここに完成品はあるようだが……? 」
エンジンは目の前にある。ただ次元潜航しているだけだ。自分がここに送られた時と同じ技法で身体を弄り、腕を潜航させてエンジンのスイッチと思しきものを切る。
エンジンが残像領域に帰ってくるのを確かめて腕を実体に戻した。
敵が潜航機体をターゲットに取らないのはつまり。浮くから近づけなかったのではない。通常なら消えたと認識するものなのだということなのだと今になって知る。
取り付けた機体の重量と質量を、実体ごと少し他の位相へ運んでしまうというのが実態なのだろうが、基底現実だけを切り取ると「浮いた」「消えた」となるのだろうか。
「これが次元潜航だ。レーダーにうつらなくなるだけではなくて、虚数の世界に入り込んでいく。観測出来るものを作らなければ、いけない、か」
それは、可能だろうか。アルファ8に転写がなされたのならアルファ8を利用すれば観測は成りうる。今の段階では仮説でしかないが。
やはり、ガブリエラを探しに行かなければならない。
知らず顔が上がる。アルファ8を見つめる私は多分、どことも知れないところに目の焦点を結んだ狂気じみた顔をしているだろう。
「私だけならば問題はないんだが、機体ごと、だとか、この領域に実在するものだとどうにもならない。どうにもならなかった。……こうして多数のライダーが潜航を始める迄は。結構な質量が潜航先に消えているし、霊量も転写や残像で潜航先に消えたきりのものがある。どういう形で保持されているのか確かめにゆく。カラとの勝負だ。……時間との」
呟きは理解されたかどうかわからない。理解出来るよう話す自信はひとひらたりともなかった。
「……ともかく、エンジンの方は出来上がっているようなので……良ければ、カラーガタさんのガレージまで運びましょうか」
うまくない。言葉を選びとることを諦めて提案に従った。まったくうまくない。
帰りも気楽なものだった。整備士たちは戦闘起動の他に、日用使いとして低燃費に動かすことも出来るらしく、移動手段として、運搬手段としてひらくもを運用してくれた。
三人乗りのひらくもが地面の凹凸を拾ってガタゴト揺れる。
「カラーガタさんもどうです?眺めは良いですよ、霧も晴れましたからね」
芦屋が上部ハッチを開いて私に勧めてくれる。依頼も提案も不都合がなければ断らないことにしている私は一緒に頭を出した。
開けた青空は覆い尽くしてきた世界をスッキリと見渡せるようにしてくれていた。
霜が消えて寒さに怯えずに済むようになった人が、あちらこちらで煮炊きをしているのが見えた。
「あれは?」
私が指さしたのはハックテックのロゴの入ったボトルを飲み干して中を仰ぐ、一人の男性だ。空なのを確かめているようで、軽く地面に向かって振り下ろしている。そこにひらくもそっくりの薬罐から温かげな液体を注いでいた。
遠景から中景へ、今にも近景に移りかわりそうなボトル。
「ミリタリしか能のない者と違って、日用のもので信頼を築けるのは明らかにハックテックの強みだな。手をかけた仕事、上質な品物が軍事転用された時どうなるか、私ですらわかる。そしてハイドラライダーだろうと空挺乗りだろうと、水分補給は必要だ。……戦争が片付いたら、ハックテックはどうするんだ?プライベートミリタリカンパニー? 」
「元々ひらくもも戦闘用では無かったですからね、軍事転用された技術を更に一般的な物へと昇華させる……そんなことが出来れば、と思います」
わざとだった。目の前がどうなるのだかわからない時にはもっと遠くに灯りを点して足元など見ずに走り抜けることで足を取られずに済んだりするものだから。
楽観出来る状況にはないが、知的生物の営みは体系的な暴力とは切り離せることなどない。
目的地があれば彼らは走れる。
逃げる為には安全な目的地が必要だ。走れても、それがわからなければ立ち竦み、結局危機にのまれていく。
そういうものを探している。安全な目的地。
ハックテックのロゴつきボトルを持った男がこちらに気づいたようで、芦屋へだろう、手を振っている。
それぞれ個性があるとはいえ、私のような可換の者の対極に居る。今のひらくもにとっても、可換でなかったからこそ、芦屋と笛付だけでハックテックを続けているのだろう。三人乗りの空席は残像で占められてすらいない。
そういうものが集まり絡まっている。欠けた誰かは帰らないけれど新しい誰かがそこに座るまでに何かが要る。
煙突の先から煙が昇っていく。煮炊きの火の周りでCと食事が交換される。
言葉の要らない紙に気持ちの代わりにゼロがついている。ウィリアムズのアーカイブにあった歌のようだ。ゼロで代替されていればきっとまだ良かった。
NULL。潜航に似ている。
思考をそこで止めた。
*ユニオン説明に続きます
何か彼らにとって不測の事態だということだけはわかった。
「わざわざすみません、座標通りに来ていただいたとはいえ実験場そのものが広いもので」
迎えをもらったひらくもから降りる。
実験場は妙にシンと静まり返って私の体が立てる呼吸の音が聞こえるくらいだった。
「芦屋」
他人の声のようだ。他人行儀に借りてきた猫のような足取りで踏み込む。
「確かに、ここにあったんですよ……唐突に消えてしまって」
芦屋が示した場所へと近づく。あった、ではない。今もそこにはある。
「納品が難しい、とは……ここに完成品はあるようだが……? 」
エンジンは目の前にある。ただ次元潜航しているだけだ。自分がここに送られた時と同じ技法で身体を弄り、腕を潜航させてエンジンのスイッチと思しきものを切る。
エンジンが残像領域に帰ってくるのを確かめて腕を実体に戻した。
敵が潜航機体をターゲットに取らないのはつまり。浮くから近づけなかったのではない。通常なら消えたと認識するものなのだということなのだと今になって知る。
取り付けた機体の重量と質量を、実体ごと少し他の位相へ運んでしまうというのが実態なのだろうが、基底現実だけを切り取ると「浮いた」「消えた」となるのだろうか。
「これが次元潜航だ。レーダーにうつらなくなるだけではなくて、虚数の世界に入り込んでいく。観測出来るものを作らなければ、いけない、か」
それは、可能だろうか。アルファ8に転写がなされたのならアルファ8を利用すれば観測は成りうる。今の段階では仮説でしかないが。
やはり、ガブリエラを探しに行かなければならない。
知らず顔が上がる。アルファ8を見つめる私は多分、どことも知れないところに目の焦点を結んだ狂気じみた顔をしているだろう。
「私だけならば問題はないんだが、機体ごと、だとか、この領域に実在するものだとどうにもならない。どうにもならなかった。……こうして多数のライダーが潜航を始める迄は。結構な質量が潜航先に消えているし、霊量も転写や残像で潜航先に消えたきりのものがある。どういう形で保持されているのか確かめにゆく。カラとの勝負だ。……時間との」
呟きは理解されたかどうかわからない。理解出来るよう話す自信はひとひらたりともなかった。
「……ともかく、エンジンの方は出来上がっているようなので……良ければ、カラーガタさんのガレージまで運びましょうか」
うまくない。言葉を選びとることを諦めて提案に従った。まったくうまくない。
帰りも気楽なものだった。整備士たちは戦闘起動の他に、日用使いとして低燃費に動かすことも出来るらしく、移動手段として、運搬手段としてひらくもを運用してくれた。
三人乗りのひらくもが地面の凹凸を拾ってガタゴト揺れる。
「カラーガタさんもどうです?眺めは良いですよ、霧も晴れましたからね」
芦屋が上部ハッチを開いて私に勧めてくれる。依頼も提案も不都合がなければ断らないことにしている私は一緒に頭を出した。
開けた青空は覆い尽くしてきた世界をスッキリと見渡せるようにしてくれていた。
霜が消えて寒さに怯えずに済むようになった人が、あちらこちらで煮炊きをしているのが見えた。
「あれは?」
私が指さしたのはハックテックのロゴの入ったボトルを飲み干して中を仰ぐ、一人の男性だ。空なのを確かめているようで、軽く地面に向かって振り下ろしている。そこにひらくもそっくりの薬罐から温かげな液体を注いでいた。
遠景から中景へ、今にも近景に移りかわりそうなボトル。
「ミリタリしか能のない者と違って、日用のもので信頼を築けるのは明らかにハックテックの強みだな。手をかけた仕事、上質な品物が軍事転用された時どうなるか、私ですらわかる。そしてハイドラライダーだろうと空挺乗りだろうと、水分補給は必要だ。……戦争が片付いたら、ハックテックはどうするんだ?プライベートミリタリカンパニー? 」
「元々ひらくもも戦闘用では無かったですからね、軍事転用された技術を更に一般的な物へと昇華させる……そんなことが出来れば、と思います」
わざとだった。目の前がどうなるのだかわからない時にはもっと遠くに灯りを点して足元など見ずに走り抜けることで足を取られずに済んだりするものだから。
楽観出来る状況にはないが、知的生物の営みは体系的な暴力とは切り離せることなどない。
目的地があれば彼らは走れる。
逃げる為には安全な目的地が必要だ。走れても、それがわからなければ立ち竦み、結局危機にのまれていく。
そういうものを探している。安全な目的地。
ハックテックのロゴつきボトルを持った男がこちらに気づいたようで、芦屋へだろう、手を振っている。
それぞれ個性があるとはいえ、私のような可換の者の対極に居る。今のひらくもにとっても、可換でなかったからこそ、芦屋と笛付だけでハックテックを続けているのだろう。三人乗りの空席は残像で占められてすらいない。
そういうものが集まり絡まっている。欠けた誰かは帰らないけれど新しい誰かがそこに座るまでに何かが要る。
煙突の先から煙が昇っていく。煮炊きの火の周りでCと食事が交換される。
言葉の要らない紙に気持ちの代わりにゼロがついている。ウィリアムズのアーカイブにあった歌のようだ。ゼロで代替されていればきっとまだ良かった。
NULL。潜航に似ている。
思考をそこで止めた。
*ユニオン説明に続きます
NEWS
本日のニュースですイオノスフェア要塞周辺に現れた新たなる人類のついての続報です
彼らに触れると、旧人類である私たちの身体は更新されてしまい、新人類同様意思疎通が不可能になります
幸い彼らの活動は鈍く、イオノスフェア周辺から拡散はしていません
しかし、霧が無くなり、いつどこで新人類が発芽するかは未知数で……
辺境のレジスタンス『ルオシュ』からのメッセージ 「ルオシュだ。こちらはすでに包囲されてしまったようだ」 |
辺境のレジスタンス『ルオシュ』からのメッセージ 「貴公はもう少し自由な位置にいるはずだ。俺のことは構わなくていい。まだ時間はある。彼らの活動は鈍い」 |
辺境のレジスタンス『ルオシュ』からのメッセージ 「文献によれば、新しい世界に彼らによって更新され、ゼロに戻るという話だ。なに、死ぬのと同じだ」 |
辺境のレジスタンス『ルオシュ』 「……貴公は、ピザが好きか? 俺は……大好きだ」 |
辺境のレジスタンス『ルオシュ』 「貴公のような者たちと語り合い、笑って、ピザを焼いて、コーラを飲むような……それが俺の本当に欲しかったものかもしれない」 |
メルサリアからのメッセージ 「とうとう、ハイドロエンジンの制御に完全に成功した。市場に出すには、もう間に合わないだろうが」 |
メルサリアからのメッセージ 「鍵は……失われたカルマの力だ。わたしはこの超常の力を完全にコントロールした。もう、足りないパズルのピースはない」 |
メルサリアからのメッセージ 「そう、なんでそんなことができたか……わたしの身体、ドゥルガーそのものになるために、手に入れた身体の力だ」 |
メルサリアからのメッセージ 「わたしは破壊されたアンビエント・ユニットの身体を手に入れて、それをレストアした。昔の……話だ。そう、わたしこそが、アンビエント・ユニット。残像領域宿業滅術装置……」 |
メルサリアからのメッセージ 「なぁ、最後に……わたしに付き合ってくれないか? 最終で、最後の……性能評価試験だ」 |
メルサリアからのメッセージ 「わたしの夢を、わたしの生きた千年を、わたしの……あの日見た、ドゥルガーの形を。評価してくれ。見届けてくれ。そして……記録してくれ。それがわたしの、最後の願いだ」 |
メルサリアからのメッセージ 「すこし、話したいことがある……もしよかったら、ミッションAに来てくれないか?」 |
メルククラリス 「アンビエント・ユニット・メルククラリスより、ハイドラ大隊へ……聞こえていますか?」 |
メルククラリス 「メルサリアの願いを、どうかかなえてやってください」 |
メルククラリス 「ドゥルガーは進化します。それに合わせて、ハイドラも力を高めていくのです」 |
メルククラリス 「両者の力が無限に到達したとき……アルラウネは、真に目覚めるのです。見てください、アルラウネは、すでに芽生えています」 |
メルククラリス 「残像の影を苗床にして、アルラウネが根を伸ばしているのです。だから、新世界はいま、動けない」 |
メルククラリス 「次はあなたの番です。ハイドラのミストエンジン無限起動を苗床にして……グローバル・インフィニット・フェイス・トランスファー・システム……」 |
難攻不落を誇るリソスフェア要塞に対し、企業連盟はついにハイドラ大隊を招集しました
表向きは治安維持のため、と説明していますが、目的は明らかでしょう
ハイドラ大隊の矛先はリソスフェア要塞には向かっていませんが
そう遠くないうちに要塞攻略の指令が下ると思われます
混線 「霧を止めることはできない」 |
辺境軍閥はこの戦いで戦力の3割を失ったとみられています
ただ、≪月の谷≫の遺産技術を手に入れた彼らには、まだ切り札があるとされています
辺境軍閥の士気は依然高く、苦しい戦いを強いられ……
混線 「霧を数えることはできない」 |
生まれ変わる体組織、更新される細胞
流れる水のようにとどまることはなく、全てが清純のまま腐ることはなく
ただそれは輝きを持って迎えられる…………
混線 「そう、霧を破壊することはできないよ」 |
辺境で虐げられていた非合法組織や宗教団体もレジスタンスに賛同、合流を始めています
ただ、企業連盟の戦力と物量は圧倒的で、大規模な反攻作戦も検討されていると……
混線 「ぼくたちは、きみたちを選んだ。そして、きみたちを招集した。なぜなら、きみたちは――」 |
本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです
本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです……
混線 「きみたちは……留めることのできない意力を、計算式で表せない超常を、破壊できないはずの無敵を、超えて、その向こうの景色に到達するはずだから」 |
混線 「じゃあ、明日のニュースにチャンネルを合わせようか。マイクチェック。ワン、ツー。本日のニュースです。イワシヤマ動物園で、元気なカピバラの赤ちゃんが――」 |
◆訓練
適性の訓練をしました適性が359上昇した
◆破棄
セル.ザ.アートマンは消火装置56を破棄した!!
100c相当の資材を手に入れた
100c相当の資材を手に入れた
セル.ザ.アートマンは強力回転機構56を破棄した!!
100c相当の資材を手に入れた
100c相当の資材を手に入れた
セル.ザ.アートマンはアサシンの跫を破棄した!!
1172c相当の資材を手に入れた
1172c相当の資材を手に入れた
セル.ザ.アートマンはINTOCABLEを破棄した!!
1406c相当の資材を手に入れた
1406c相当の資材を手に入れた
セル.ザ.アートマンはINTOCABLEを破棄した!!
1406c相当の資材を手に入れた
1406c相当の資材を手に入れた
セル.ザ.アートマンはパロット(ダイエット版)を破棄した!!
640c相当の資材を手に入れた
640c相当の資材を手に入れた
◆送品
◆送金
◆受品・入金ログ
ひらくもからImmigrantsongが届いたジルから幻想噴霧耐粒電磁ブレード『オルヴァン』が届いた
泥の獣からVR-A.U.R.A.が届いた
ひらくもから500cが送金された
◆購入
セル.ザ.アートマンはDendrocacaliaを660cで購入した!!
セル.ザ.アートマンはDendrocacaliaを660cで購入した!!
◆作製
資金を100を投入した!!
作成時補助発動! 薄防!! 防御値が 56 減少!!
噴霧強化!
作成時補助発動! 薄防!! 防御値が 56 減少!!
噴霧強化!
幻想噴霧耐粒電磁ブレード『オルヴァン』とVR-A.U.R.A.を素材にしてスヴァラのシークエンスを作製した!!
◆戦闘システム決定
インヴォーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に鳥籠を装備した
脚部2にレゾンデートル&アイデンティファイドを装備した
スロット3にLEA-R「リーフィーシーXX」軽量機構を装備した
スロット4に軽量型術導肢_Λを装備した
スロット5にDendrocacaliaを装備した
スロット6にTicket_to_heavenを装備した
スロット7に軽量型術導肢_Λを装備した
スロット8にImmigrantsongを装備した
スロット9にDendrocacaliaを装備した
スロット10にDendrocacaliaを装備した
スロット11にかもめのかざきりばねを装備した
◆パーツ改名
◆パーツアイコン変更
◆僚機設定
ゲート探査車両 ひらくもとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
38週 正しい紅茶の美しい問題の活動記録
「一般には食事の時間だな。私のガレージで食べて帰るといい」
芦屋が目指しているところはもてなしが受けられる類の店には見えなかった。
無造作に体を落として膝で衝撃を減らす。二脚格闘機が精密飛行からバックスタブする時と同じに。
店舗に入って並ぶ品を一つ手にとる。パン、サラダ、ナッツにチーズ。その辺りが見慣れた品で、他はよくは知らない。
移民艇に何が必要か、私はまるでわからない。人間に何が必要なのかが。
「何かお気になるものでもありましたか? 」
「私は、ハイドラパーツで欲しいものは判るようになってきたんだが、日常生活でライダー以外の人々が何が必要で、何が彼らの心を守り、どう豊かにすれば殺しあわずに長い時間を一緒に過ごせるのか全くわからない。芦屋の紅茶は多分、人間の関係を円滑にする。そういうものがここに用意されているのはわかる。なので移民を実現するのなら、理解を深めていかねばならないと思ったのだが。とりつくしま?手がかり?とっかかり?が……」
話しあぐねて握ったパンとチーズを持ち上げる。見渡した店内の一角に目を止め、カゴに握った食品をおろしてからそちらへ歩く。とても少数ではあったが目に止めたものは記憶にあった。紅茶缶だ。
これを淹れるにはポットとカップがいる。それに真水、それを沸かす道具。
私はどれ一つとして適切なものを持っていない。
自分がマーケットで買うものを作るのに人が何をしているのか考え出すと芋蔓式に必要な「人」が繋がっていく。
日常飲むにはあまりに高い紅茶の値段。あの後どこの店舗で紅茶を飲んでも芦屋のいれたものとは似ても似つかないものが出てきた。
「芦屋。訊けなかったことを訊く。あなたたちはこの残像領域の生まれではなくて、きちんと乾燥された茶が普及しているところから来た。何故なら。芦屋の紅茶の技術は毎日淹れているのでなければ身につきえない。残像領域で毎日乾燥した上質の茶葉を用いて紅茶を入れ、あれほどの一杯を作れるならば企業のお偉方が育てた紅茶の為の人材でしかあり得ない。けれどあなたはハイドラに乗っている……。通信手としての仕事の技量と紅茶の技量が、この世界で育った者には両立不能だ。なら、他から来たのだと考えた方が自然なんだ、私にとって。どこから、何故? 」
否定するならそれでも良い。ただそろそろ気づいていないフリをしたまま移民の話をするのは難しかった。だったら傷の在りかと、深さを正しく知らなくてはいけない。
紅茶の値段。それが、私に払われた敬意の値段。私の気分に配慮するための値段。
それを、今目の前にしている。
「……それは」
芦屋がしばし、答えに詰まる。
戸惑っているのか、話しづらいのか。紅茶から芦屋に目をやるとまた芦屋が口を開いた。
「……そうですね、長い話になります」
長い話。それは彼らの来し方を話してくれる、ということだ。少し安堵した。頰の緊張が緩むのが自身でわかる。
「ガレージで話しましょう、笛付も待っていることですし」
芦屋が外を見た。ひらくもの停まっている方角を。
「ああ、いや……その時、用意したものがここにあれば教えて欲しい。用意していなくて欲しいと思ったものも。私が、ハックテックに最終的に依頼するものは、次元潜航移民艇になるだろうから」
食料品について聞きたいことがまだ残っていることに気づいて頷き、体を前に動かしかけたのを引いて見回す。
「ここで調達出来そうなものというと……保存食、ですか」
保存食。食事と言う行動自体を保存する時間保存の話ではない……筈だ。ならば食品の方を保存することになる。
「……保存?食べものを?」
鸚鵡返しに問い、カゴの中身を確かめる。意味が掴めない。
食べ物は必要なだけ買ってその時食べるものだ。
「食べ物が傷んだりカビが生えたり……状態は様々ですが、食べられない状態になることを防ぐものです」
食べられない状態。食べ物が食べられない状態に移行するのは食べた後だ。無くなったものをまたダウンロードする?質量法則を無視して?
そんなことを芦屋が提案するとも思えない。迷宮入りだ。
「……ちょっとまだ、私には難しかったかもしれない」
理解出来ないのは自分に何か情報が足りないか何か思い込みによる思考スタックがあるからだろう。ストレスではあったらしく頭の辺りが少し痒かった。軽く擦る。
「普段、カラーガタさんは何を食事に?」
助け船を出してもらったのだろうと思う。芦屋はこういうとき情報をうまく引き出す方法も心得ている。通信手の特性か、優しさ、か。
カゴに集めたパンとチーズ、ケータリングのボックスに入ったサラダとボトルのコーラを纏めて見せる。
「あとはデリバリーとパーツマーケットにある店に入るくらいで」
本当に行動範囲はそこと戦場、散歩だけだ。出来上がって食べられる状態のものしか買ったことがない。
「この中で特に傷みやすいのは……サラダでしょうか、適切な温度で保管しなければなりません」
特に傷みやすい。傷む。戦場で遺体を傷む前に遺族に返す算段をしていたことを思い出す。腐敗してしまうと顔貌が喪われてしまうから。傷むというのは腐敗のことだとやっと結びつく。
「傷む……ああ腐敗のことか。……死体。そうか、たべものはだいたい何かの死体だな」
そうだ、サラダは土から切り離された植物だし、肉は生き物の肉だ。乳製品だけがそうではないが、チーズを溶かしてプロセスにすると菌も死ぬ。
飛躍的に理解出来たと私は内心喜んだ。のだが。
「腐敗。……ま、まぁそれも腐敗ですが」
芦屋は何か呆れているように見えた。
「……芦屋、私は何か今いけないことを言った?」
紅茶の指摘よりも内心びくびくしていた。顔は強張っている。少し身を竦めて窺う。
「いけないことというより……ここで聞きたいような話ではないな、と」
場所に適さない話だったらしい。人目のある所で戦争屋だと知られたくないのか、これから食べるものと戦場が結びつくのが嫌だったのかはわからない。ただ、芦屋がしてくれるような。気分への配慮。そういうものが出来なかったことは残念だった。
「悪かった、今日食べる分と保存可能なものを見繕ってくれ。笛付を待たせすぎている」
ともあれここで検討を深めるのは限界だろう。時間もある。笛付が食事を摂れずに倒れていても困る。
「いえ、こちらこそ。保存に適した物……缶詰でしょうか、霧のおかげで密封技術は大分発展しているようですし、いくつか買って帰りましょう」
やはり、フォーリナーなのだ。霧のない場所の保存法もあるのだという認識が言葉の端に出ている。
「みっぷう……」
棺も密封すれば遺体が傷むことなく遺族の元に帰れるのなら何故密封されないのか、と疑問には思ったが、ここで更に失言をすると芦屋といえど怒ることは予想された。
結果、口に出さずに店を後にした。
ガレージはウィリアムズの遺品で出来ている。
ソファ、テーブル、オイルヒーター、モニター、アーカイブ接続の端子。ソファを勧めて、共存出来ないことが確定した場合の種子移民、領域住民の移民の話をした。
それから、彼らの世界と、世界の滅びと、残像領域に辿り着くまでの、長く、濃密な話を。
彼らは本当に濃密な心をしている。会えたことを眠る前に感謝した。
芦屋が目指しているところはもてなしが受けられる類の店には見えなかった。
無造作に体を落として膝で衝撃を減らす。二脚格闘機が精密飛行からバックスタブする時と同じに。
店舗に入って並ぶ品を一つ手にとる。パン、サラダ、ナッツにチーズ。その辺りが見慣れた品で、他はよくは知らない。
移民艇に何が必要か、私はまるでわからない。人間に何が必要なのかが。
「何かお気になるものでもありましたか? 」
「私は、ハイドラパーツで欲しいものは判るようになってきたんだが、日常生活でライダー以外の人々が何が必要で、何が彼らの心を守り、どう豊かにすれば殺しあわずに長い時間を一緒に過ごせるのか全くわからない。芦屋の紅茶は多分、人間の関係を円滑にする。そういうものがここに用意されているのはわかる。なので移民を実現するのなら、理解を深めていかねばならないと思ったのだが。とりつくしま?手がかり?とっかかり?が……」
話しあぐねて握ったパンとチーズを持ち上げる。見渡した店内の一角に目を止め、カゴに握った食品をおろしてからそちらへ歩く。とても少数ではあったが目に止めたものは記憶にあった。紅茶缶だ。
これを淹れるにはポットとカップがいる。それに真水、それを沸かす道具。
私はどれ一つとして適切なものを持っていない。
自分がマーケットで買うものを作るのに人が何をしているのか考え出すと芋蔓式に必要な「人」が繋がっていく。
日常飲むにはあまりに高い紅茶の値段。あの後どこの店舗で紅茶を飲んでも芦屋のいれたものとは似ても似つかないものが出てきた。
「芦屋。訊けなかったことを訊く。あなたたちはこの残像領域の生まれではなくて、きちんと乾燥された茶が普及しているところから来た。何故なら。芦屋の紅茶の技術は毎日淹れているのでなければ身につきえない。残像領域で毎日乾燥した上質の茶葉を用いて紅茶を入れ、あれほどの一杯を作れるならば企業のお偉方が育てた紅茶の為の人材でしかあり得ない。けれどあなたはハイドラに乗っている……。通信手としての仕事の技量と紅茶の技量が、この世界で育った者には両立不能だ。なら、他から来たのだと考えた方が自然なんだ、私にとって。どこから、何故? 」
否定するならそれでも良い。ただそろそろ気づいていないフリをしたまま移民の話をするのは難しかった。だったら傷の在りかと、深さを正しく知らなくてはいけない。
紅茶の値段。それが、私に払われた敬意の値段。私の気分に配慮するための値段。
それを、今目の前にしている。
「……それは」
芦屋がしばし、答えに詰まる。
戸惑っているのか、話しづらいのか。紅茶から芦屋に目をやるとまた芦屋が口を開いた。
「……そうですね、長い話になります」
長い話。それは彼らの来し方を話してくれる、ということだ。少し安堵した。頰の緊張が緩むのが自身でわかる。
「ガレージで話しましょう、笛付も待っていることですし」
芦屋が外を見た。ひらくもの停まっている方角を。
「ああ、いや……その時、用意したものがここにあれば教えて欲しい。用意していなくて欲しいと思ったものも。私が、ハックテックに最終的に依頼するものは、次元潜航移民艇になるだろうから」
食料品について聞きたいことがまだ残っていることに気づいて頷き、体を前に動かしかけたのを引いて見回す。
「ここで調達出来そうなものというと……保存食、ですか」
保存食。食事と言う行動自体を保存する時間保存の話ではない……筈だ。ならば食品の方を保存することになる。
「……保存?食べものを?」
鸚鵡返しに問い、カゴの中身を確かめる。意味が掴めない。
食べ物は必要なだけ買ってその時食べるものだ。
「食べ物が傷んだりカビが生えたり……状態は様々ですが、食べられない状態になることを防ぐものです」
食べられない状態。食べ物が食べられない状態に移行するのは食べた後だ。無くなったものをまたダウンロードする?質量法則を無視して?
そんなことを芦屋が提案するとも思えない。迷宮入りだ。
「……ちょっとまだ、私には難しかったかもしれない」
理解出来ないのは自分に何か情報が足りないか何か思い込みによる思考スタックがあるからだろう。ストレスではあったらしく頭の辺りが少し痒かった。軽く擦る。
「普段、カラーガタさんは何を食事に?」
助け船を出してもらったのだろうと思う。芦屋はこういうとき情報をうまく引き出す方法も心得ている。通信手の特性か、優しさ、か。
カゴに集めたパンとチーズ、ケータリングのボックスに入ったサラダとボトルのコーラを纏めて見せる。
「あとはデリバリーとパーツマーケットにある店に入るくらいで」
本当に行動範囲はそこと戦場、散歩だけだ。出来上がって食べられる状態のものしか買ったことがない。
「この中で特に傷みやすいのは……サラダでしょうか、適切な温度で保管しなければなりません」
特に傷みやすい。傷む。戦場で遺体を傷む前に遺族に返す算段をしていたことを思い出す。腐敗してしまうと顔貌が喪われてしまうから。傷むというのは腐敗のことだとやっと結びつく。
「傷む……ああ腐敗のことか。……死体。そうか、たべものはだいたい何かの死体だな」
そうだ、サラダは土から切り離された植物だし、肉は生き物の肉だ。乳製品だけがそうではないが、チーズを溶かしてプロセスにすると菌も死ぬ。
飛躍的に理解出来たと私は内心喜んだ。のだが。
「腐敗。……ま、まぁそれも腐敗ですが」
芦屋は何か呆れているように見えた。
「……芦屋、私は何か今いけないことを言った?」
紅茶の指摘よりも内心びくびくしていた。顔は強張っている。少し身を竦めて窺う。
「いけないことというより……ここで聞きたいような話ではないな、と」
場所に適さない話だったらしい。人目のある所で戦争屋だと知られたくないのか、これから食べるものと戦場が結びつくのが嫌だったのかはわからない。ただ、芦屋がしてくれるような。気分への配慮。そういうものが出来なかったことは残念だった。
「悪かった、今日食べる分と保存可能なものを見繕ってくれ。笛付を待たせすぎている」
ともあれここで検討を深めるのは限界だろう。時間もある。笛付が食事を摂れずに倒れていても困る。
「いえ、こちらこそ。保存に適した物……缶詰でしょうか、霧のおかげで密封技術は大分発展しているようですし、いくつか買って帰りましょう」
やはり、フォーリナーなのだ。霧のない場所の保存法もあるのだという認識が言葉の端に出ている。
「みっぷう……」
棺も密封すれば遺体が傷むことなく遺族の元に帰れるのなら何故密封されないのか、と疑問には思ったが、ここで更に失言をすると芦屋といえど怒ることは予想された。
結果、口に出さずに店を後にした。
ガレージはウィリアムズの遺品で出来ている。
ソファ、テーブル、オイルヒーター、モニター、アーカイブ接続の端子。ソファを勧めて、共存出来ないことが確定した場合の種子移民、領域住民の移民の話をした。
それから、彼らの世界と、世界の滅びと、残像領域に辿り着くまでの、長く、濃密な話を。
彼らは本当に濃密な心をしている。会えたことを眠る前に感謝した。
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
メッセージ
ENo.49からのメッセージ>>
ENo.105からのメッセージ>>
ENo.667からのメッセージ>>
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>>Eno.667 >>Eno.682
ひらくも 「はい、実験場ですね。……座標を送りましたが、少々広いので現地へはひらくもで向かいましょう。」 |
ノエル 「ではそのように伝えてみますかね。今の状況ですと届くかは少しばかり怪しいかもしれませんが」 |
ノエル 「上着ぐらいは追加したほうが良いかもしれませんが…太陽光が来るならまだ後回しでもいいですかね」 |
ラピア 「ふむ、移民船ということね。 」 |
ラピア 「利は薄いでしょうけれども、『新世界の住人』と私達『旧世界の住人』の共存が禁忌のロジックとして無理なら。」 |
ラピア 「暴力の濁流であるハイドラで掬えない、生命の存続の保険を創る貴方のプランに乗らないという選択肢はなさそうね。」 |
ラピア 「救いましょう、この世界に生きた者として果たせる責務があるというのなら。生かされた者が果たすべき義務を。」 |
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>>Eno.667 >>Eno.682
◆戦闘結果
戦闘報酬
明日の戦場
第3ブロック
夜明けの前、晴れた暁の空に[侵入]
夜明けがやってくる。誰のものとも知らない、朝がやってくる。けれども、ぼくらは信じている。夜が明けたら、ぼくらは目を覚まして、そして――
来週の霧濃度:0%
来週の電磁波:0%
CHARGE |
ニウル・ヴァーレンベルイ |
ルカ・タオユン |
自律思考装置:MODEL-Y |
ガブリエラ・α=8・ストークス |
ゲート探査車両 ひらくも |
カラーガタ |
立方躰 |
ラキ=シャノアール |
MN-Twins |
北岡遊里&泉沢翔子 |
ブライアン・バートン |
グリスフランネル |
アンドリュー・ツォン |
レオ・クロジェ |
ボーンヘッズ_03 |
lily of the valley |
イート・ミートサンド |
No.7 CHARIOT |
バンディット |
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生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『幽霊戦闘機』[霊障] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『電磁鉄線』[電子] |
生命と全ての装甲戦車『ヒポポタマス』[物理] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての装甲戦車『ヒポポタマス』[物理] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『電磁鉄線』[電子] |
生命と全ての『電磁鉄線』[電子] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『クーゲルパンツァー』[霊障] |
生命と全ての『クーゲルパンツァー』[霊障] |
生命と全ての『電磁鉄線』[電子] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての装甲戦車『ヒポポタマス』[物理] |
生命と全ての『幽霊戦闘機』[霊障] |
生命と全ての『幽霊戦闘機』[霊障] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『クーゲルパンツァー』[霊障] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『クーゲルパンツァー』[霊障] |
生命と全ての装甲戦車『ヒポポタマス』[物理] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『クーゲルパンツァー』[霊障] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『クーゲルパンツァー』[霊障] |
生命と全ての『幽霊戦闘機』[霊障] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
生命と全ての『電磁鉄線』[電子] |
生命と全ての『中古装甲車』[電子] |
キャラデータ
名前
カラーガタ
愛称
セル.ザ.アートマン
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プロフィール
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カラ・アーガタ。 年齢不詳、言う事も不詳。まだ慣れない人型と、まだ慣れない霧の世界で残像を聞き遂げることを使命として逍遥する。 故に一歩引いて使命を全うするために肉体を守る。 この世界の霧と残像に心を掴まれている。 ウォーハイドラはここに導いた残像が指し示した、ウィリアムズというハイドラライダーの代替機であるが、その残像の教えるままに改造し、食事の取り方を学び、この世界における人間の真似をしている。 ハイドラ ナヴラス ハンブルク・ダーウェンを真似ようとして、戦場を共にしてもらい、真似は出来ないこと、自身が引き返せないほど「自分らしさ」を持っていることに気付く。 漸く自身の在り方といっぱしの自我をもち始めたカラーガタが色々な変更についてハイドラの意思を確かめたところ、「ナヴラスだ」と名乗ったらしい。 だが、カラーガタは『ナヴァラサ』としか発音できない。 このことについてナヴラスは大変遺憾である様子。 ナヴラスにとっては突如として湧いたこの赤子同然のライダーは今まで、ひたすら気にくわないが見捨てることも出来ないウィリアムズに預けられた荷物だったが、ようよう主人らしくなってきたので話す機会を増やしている。 基底霊殻に沿うものと基底現実へのインタラプトのための「霧」の理解、霊性を放つ手段としてハイドラを徹底して作り変え始めた。 敵が死ぬ時に移り変わる霊量がどこに失われているのか観測するために攻性を帯びる。 基底現実に繋がり切ってしまえばマハカラとの接続を安定させることが出来なくなることを危惧している。 死ぬことの原因は全て生まれ落ちたことなのだ。 未生のものであり続けることの困難を抱える。死ぬことで逆説的に産まれてしまうことを自覚し、死ぬことを避ける為に努力を続けている。 はたから見ればただ臆病になっただけかもしれない。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 術導肢A | 至る径を示す調は満ちて [49/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
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2 | 飛行ユニットA | ロマの娘とmegaの焼印 [50/高圧霊障/高圧霊障] 飛行[210] AP[695] 旋回速度[208] 防御属性[電子] 防御値[226] 貯水量[278] 噴霧量[439] 消費EN[610] 金額[1377] 重量[100] [飛行補助] *作者* |
▼詳細 |
3 | 水粒爆縮投射装置A | 少女の指先 [50/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
4 | エンジンC | Immigrantsong [55/薄装甲/薄装甲]《装備:8》 | ▼詳細 |
5 | 高速増殖培養槽A | スヴァラのシークエンス [56/幻想噴霧/幻想噴霧] | ▼詳細 |
6 | 重ブースターA | Dendrocacalia [55/薄装甲/薄装甲]《装備:9》 | ▼詳細 |
7 | 軽逆関節A | 屹立 [50/高圧霊障/高圧霊障] 機動[1032] 跳躍[504] AP[553] 旋回速度[2018] 防御属性[粒子] 防御値[283] 貯水量[138] 積載量[2100] 消費EN[270] 金額[1377] 重量[800] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
8 | 素材 | 演算装置57 [57/重精密/---] 特殊B[820] [素材] |
▼詳細 |
9 | 重ブースターA | 夜と霧のビーコン [51/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
10 | 重ブースターA | 霊圧加速器『zurückkehren』 [48/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
11 | 操縦棺B | 死線の上の日本猫 [52/AP回復/高圧霊障] | ▼詳細 |
12 | エンジンB | LEA-R「リーフィーシーXX」軽量機構 [54/薄装甲/薄装甲]《装備:3》 | ▼詳細 |
13 | 重ブースターA | Dendrocacalia [55/薄装甲/薄装甲]《装備:10》 | ▼詳細 |
14 | 操縦棺B | 鳥籠 [52/薄装甲/薄装甲]《装備:1》 | ▼詳細 |
15 | 重ブースターA | 夜と霧のビーコン [51/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
16 | 重ブースターA | 夜と霧のビーコン [51/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
17 | 飛行ユニットA | レゾンデートル&アイデンティファイド [53/薄装甲/薄装甲]《装備:2》 飛行[213] AP[868] 旋回速度[214] 防御属性[電子] 防御値[234] 貯水量[390] 噴霧量[402] 消費EN[526] 金額[1420] 重量[-58] [飛行補助] *作者* |
▼詳細 |
18 | 領域瞬間霊送箱A | かもめのかざきりばね [47/薄装甲/薄装甲]《装備:11》 | ▼詳細 |
19 | エンジンB | ナタリエルの『金釘』 [51/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
20 | 重ブースターA | Dendrocacalia [55/薄装甲/薄装甲]《装備:5》 | ▼詳細 |
21 | レーダーB | 冥界への扉『HADES』 [49/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
22 | 術導肢A | 軽量型術導肢_Λ [54/薄装甲/薄装甲]《装備:4》 | ▼詳細 |
23 | 素材 | 保証書53 [53/保証/---] 特殊B[740] [素材] |
▼詳細 |
24 | 術導肢A | 至る径を示す調は満ちて [49/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
25 | 術導肢A | 軽量型術導肢_Λ [54/薄装甲/薄装甲]《装備:7》 | ▼詳細 |
26 | 操縦棺B | 少女の指先 [49/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
27 | 重ブースターA | Ticket_to_heaven [51/---/---]《装備:6》 | ▼詳細 |
28 | 素材 | 雨傘57 [57/防空/---] 特殊B[820] [素材] |
▼詳細 |
29 | 飛行ユニットA | BN-UNCHAINEDCREATURE [46/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
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