ENo.0382　トレーニィ

メルポメ姉さんとは、と思ったレニを、誰も責められない筈です。
責められない筈なのです。

ちょっと、通りすがりの停留していた機体から、
過去に宛てられたメッセージログを漁ってみたのですが、
コロッセオ・レギュレータ社の言動が一番ふわっふわしていて
一番訳知り顔なんですよね。

トップに与えられると言う『ご褒美』も気になりますが、
シルウェストリスが襲撃された時に、
『今回も』と発言していたのが気になります。
一度滅びが訪れた時の事なのか、繰り返して、いるのか。

全ては遺跡の探索を終える頃に、わかるのでしょうか。
ダイナさんには内緒ですが、
正直レニは少し、迷ってしまいました。
この、霧に包まれた世界に住む人々にとって、
力を持つ彼らが目指す内のどれが、救いになるのだろうと。

悩みかけて、結局人それぞれだな、と言う結論に達したわけなのですが。
レニとダイナさんが目指す先は、必ず誰かの破滅になる。
その事実にちょびっとだけ、心が重くなってしまうのです。
だからレニはきっと、エージェントに向いていないのでしょうね。

（うねうねと、一筆書きの八の字に埋められたタブレット）

色々なものが、あちこちばらばら転がっている。
どこに何があるか、部屋の主は把握している、らしい。