ENo.0286　リーブラ

【英雄日誌　その9】
これまで支援を賜ってきたシルウェストリス航空の者から、メッセージが届く。
彼らは夢の存在。虚構。
我々が追うべき「グレムリン」こそが、実体を持つ存在である……
そのような内容だった。
夢から現実には干渉できない。
だからこそ、シルウェストリス航空はハイドラライダーを募っていたのだろうか。
「グレムリン」を除くために。

「グレムリン」……
我が故郷では、それは飛行機に害をなす悪鬼の名であった。
はるか昔……世界の半分を巻き込んだ、大きな大きな戦争ががあった頃……
その名で呼ばれた天才的なパイロットがいた、という話を聞いたことがある。

デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫の攻撃が届かない理由……
この世界は、何重にも重なった誰かの夢なのかもしれない。
ならば、この世界に迷い込んだ者たちは。


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「ぬう……　ヒルコ教団め、不安な人々の足元を見おって……！」
「大体、そんなチケットがあったところで、海の向こうでも何かが起きるに違いないのである」
「僕様はここに留まるのである。それしか道はないと思うのであるよ」