ENo.0015　イミナ・イルゥバー

ユニオンは組んだ。
次は『おかあさん』として何をするかだけど……やっぱり、私がするべきは一つ。
子供たちにおなかいーーっぱいのゴハン！！！


狼たちは集まり始めている。
たくさん集まれば、私たちはより大きな獲物を仕留めることができる。
もっと大きなジャンクを、いっぱいいっぱい引き裂ける！
というわけで、仲間を集めて戦えるようにしなきゃ。


私のお母さんのことを思い出す。
山賊で、ハイドラになんか乗っていなかったけど、もしかしたらハイドラにも勝てるかもしれない怪物だったんだって。体は3mもあって、大きな剣を振り回せば、その風だけで胴体をねじ切ったんだって。

私はお母さんの姿を見たことはない。でも、時々お金と、おやつと、オモチャが届いていたことがあった。今もそれは届いてくる。昨日は小さなガラス玉が送られてきた。中には虫が入っていて、くるくると飛び回っている。エサも空気もないのに不思議。

お母さんについて聞いた話は、強さと暴力、略奪のことばかりだったけど……
誰も語らない面をこそ、私は尊敬してる。それは「家族に優しい」こと。
まるでオオカミの母のように。



ジャンク・パックスを大きくして、お母さんの耳に入るくらいすごい集団になってみせるよ！