ENo.0149　Владимир Ильи́ч Революционеров

【残存領域及びウォーハイドラに関する調査:2】
　残存領域に降り立ち2週間が経った。どうやら正規に活動しているウォーハイドラだけでもその数は十分に多い。秘密裏に放ったスパイたちが逐一情報を集めるだろう、ウォーハイドラの調査は問題なく進むはずだ。今回、初めて小競り合いではない残存領域における戦闘へと参加した。細かい報告は後述の戦闘結果報告を参照。しかし、まさか私が、ソビエトロシアのウォーハイドラが負けるとは……残存領域内におけるウォーハイドラの立ち位置が大雑把にだが予測できる。最強格だが無敵というほどでもなく、また機動破壊兵器という単独でウォーハイドラに匹敵する。火力の乏しい兵器でも、火力を集中されれば危険だろう。だが、脚部や装備するパーツによりウォーハイドラの特性は非常に大きく変化する。私のような重戦車のようなウォーハイドラがあれば、戦闘機と何も変わらないウォーハイドラも存在する。よって、この結論は今は推測レベルであると注記しておく。

　残存領域であるが、いくつもの都市があり、企業や勢力がひしめき合う、意外と活動のある場所であった。しかし、戦闘報告でも書いたが、ここの者は資本主義によって軟弱になっている。教育が必要である。しかも企業や、まるで管理されていない犯罪集団じみた勢力の横行は目を塞ぎたくなるほどだ。粉砕したくなる。

　モスクワとの通信も不調だ。部下たちは毎日、霧の中に何かを見たとか、ラジオで不吉な声を聞いただのくだらない噂を立てている。正直に言えば、この何も価値のなさそうなガラクタばかりの土地に展開する必要性に疑問が生じはじめている。

【戦闘結果報告】
省略（詳細報告書参照）

【整備購入】
　偉い人は言った。『なぜ君たちは戦車の上に百貨店を作ろうとするのか』と。ゴテゴテと取り付けた不要な武装はかえって邪魔だ。よって、完全に不要である粒子ブレードとかいうおもちゃと、思ったより威力を発揮しなかった高射砲（やはりナチの武器はこれだから）を取り外し、代わりに増加装甲を増やす。今回も結局FCSの取り付けが行えなかったが、これを取り付けたのち、ミサイルを搭載する予定だ。その暁には速射砲も外そう。優秀な兵器ではあるのだが、やはり重戦車には変に副砲をつける必要もない。そのため、今回は火力より装甲を引き上げることを目的とした購入を行う。
　まずはエンジン『仮想エンジン』だな。前回ボコボコにされ、今回も遭遇するテンペスト対策に、EN回復量による粒子防御を大幅に引き上げる。装甲と回復機構がついている頑丈なエンジンであるようだ。高いが悪くない性能だな。しかし粒子装甲を上げるにはEN回復量を上げなければならないのだな……しかもそれは(EN回復を上げるということは)火炎装甲との相反関係らしい。粒子、火炎両方の攻撃手段を持つ敵部隊と遭遇したらどうすればいいのか。
　次に電子装甲『試製耐電電子装甲A-0』。組織による量産品らしい。資本主義の企業の製品などたかが知れているが、値段相応に防いでくれれば十分だ。装甲の形状を空気力学的に最適化したのか？ 旋回速度を少しだけ速めてくれる効果もあるようだ。
　最後、このウォーハイドラのネックである粒子防御を担う、粒子装甲『NAPA-102A』。値は張るが優秀なスペックだな。どういう原理か、この装甲も自動で修復されるようだ。優れたダメコン機能だな。高濃度の粒子汚染地域での活動を前提とした設計だとあるが、それならば今度のテンペストの忌々しいプラズマ砲も防いでくれるのではないだろうか。
　このように、今回は対粒子、電子防御を重視した頑健な重戦車として戦場に君臨する予定だ。火力の増強は、残念だが次回以降になるだろう。速攻で死ぬと、せっかくの火力も無駄だろうからな。

【作成】
　別の設計局から提供を受けたものをウォーハイドラ用に調整された軽ブースターとのことだ。設計局の者曰く、安くて軽く、またこの軽量価格帯に対して優秀な推力を持つらしい。しかし私のウォーハイドラには不要な装備ばかり作るな、この設計局の者は……この製品も売りはらおう。
省略（詳細報告書参照）

【戦闘予測】
省略（詳細報告書参照）

詳細報告書:https://dl.dropboxusercontent.com/s/yadlqzs3iokgw0e/MoW149_03.txt