ENo.0038　『至極の悪夢』ハンブルグ・ダーウェン

四週目。
機体構成を大幅に変えて整備費を抑えることに成功した。相性がいい時にはこの稼ぎ構成が使えそうだ。

最近、企業連盟とやらのキナ臭い話をよく聞く。
俺はつい先日ここに来たばかりで、この世界の事情については置いてあった資料から得た情報しかない。ここまでキナ臭いとは思わなかった。
連盟の長は1000年も生きている、という。何が、そこまで不老不死にこだわらせるのか。
長にしても、櫂瑜にしても。俺にはそれが、さっぱり分からん。運命に何としてでも逆らおうとする奴の考えは…俺には死んでも理解できん気がする。
人間ってのは死に際が一番輝くもんだ。積み上げたもの全てが、そこに集約される。死に際如何に輝くか、その為の人生というのは俺のポリシーだ。そう思うからこそ、尚更分からん。
死に際を美しくする為じゃねえなら、だ。あいつらは何のためにこの人生を歩んでいるのだろう？

櫂瑜はその答えを持っているようだった。では連盟の長は、何のために？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――ハンブルグ・ダーウェン『残像記』より

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