ENo.0579　オルハ・Ｄ・マインド

「っあーーーーー……！！！」

更新されたランキングを見て思わず声を漏らす。
大した順位では無いとは言え、ここのところ支援ランキングに自分の名前が載らない日はなかった。
思ったように動けなかった。折角譲って貰ったレーダーを使いこなせなかった。
すぐにまたメモを方手にカタログを開く。
最近うまく振るわない戦果。なんとかパーツを見直して……

「……って、オレなんか…変じゃないか？」

ここに来た時は、とにかく生きなきゃって思ってたのに、今はなんて？なんて思った？
戦果が振るわない？ランキングに載らなかったから？

別にそんなに頑張らなくてよくねぇ？だって、生き残ればいいんだろ？
今、ちゃんと生き残ってるじゃん。
それなのに、なんでこんなに？

「変ではありません。マスター・オルハ」
自問自答に応えたのは人工知能搭載、今まさにカタログを開かせているコマルだった。
「当然であり必然なことです」
「……そうか？」
「はい」
「なあ、どう組んだらいいと思う？AIのお前ならいい案があるか？一番、最善なやつとか」
ピピッ、と音がしたあと長い長いロード。
そして表示されたとんでもない数の案。
「……どうしろってんだ？」
「案は無限にあります。いくつもの手があります。選ぶのはマスター・オルハです」
「……」
将棋とかいうゲームも例えでよく出されるよな。手は沢山あるわけだ。オレがちゃんと選べなかっただけで。
「わかった、自分で選ぶ。お前はそれを見てアドバイスしろ。…どうだ？」
「了解しました」
一瞬、会話らしい会話したって思ったけど、こいつはこっちがちゃんと細かく正しく言わないと結局とんでもない量の手を出してきたりするわけだし、やっぱり微妙にポンコツなんだよな。

でも、なんだろう。

少し、本当に少し。

「……気のせい、かな」

オルハが臨時で作ったユニオン。
反応をあげ隊。