ENo.0602　如月

　パイロットをデバイス69式丁01号のコンディションチェック。

　生命維持……、規定値を達成。
　精神安定……、規定値を達成。
　搭乗者侵食率……、規定値を達成。

　損傷なし。
　該当デバイスの継続利用を決定。


　…………………………………………。


　企業連盟の会長を名乗る人物から宣戦布告を受けた。
　援助とはいうが、さて何の事だろうか。身に覚えの無い話だ。
　霧笛の塔から滞りなく報酬が支払われている以上、バルーナスの妄言は考慮に値しないことになる。
　今後のミッションでも変わらずハイドラ大隊が勝者の権利を行使することにより、むしろ敵対したことで企業連盟が我々の収入源になるべく血肉を削ぐことになろうものだ。
　禁忌の力とやらの程度にもよるが、強大であれば結局のところ人間が扱う軍事テクノロジーに過ぎず、ハイドラ大隊にとっても武器となる未来しかない。
　アンセトルド・ユニットや、新たに製造法が公開されたグリスター・ユニットのように。

　まあ、これらは予測にすぎん。
　はっきりとわかることは、バルーナス個人あるいは企業連盟は、自分達が完全勝利する未来しか見ていないということだ。


　…………………………………………。


　戦闘人格および学習記録をバックアップと照合……、差異無し。
　コンディションチェック。

　生命維持……、正常。
　精神安定……、正常。
　搭乗者侵食率……、正常。


　さあ、出撃の時間だ。

人気も無く、寂れた区間にひっそりと佇む格納庫がある。
入り口は常時開け放たれていて、その横に取付られたプレートには《疾風》の文字が刻まれていた。

時々この格納庫を出入りする者達がちらほらと見受けられる。
此処を根城とする彼等は、戦場を駆け回る斥候部隊。

敵を発見する、敵の動きを妨害する、敵の攻撃を引き付ける等……
そんな役目を持つ者たち。

きっと、目立たず戦場で活躍してくれるだろう。


【斥候戦闘部《疾風》】
　└ひたすら制御あげるだけ。
　└基本的にまったり&自由
　└ロールは気が向いたときにぼちぼちやろうぜ
　└ユニオン活動はずっと制御×5、ユニオン購入もずっと機動力3%
　└参加希望であれば背後Twitter@Ci_ktdm 又はメッセージで連絡してくださいませ