第28週目 Snow Whiteの一週間
霊障見舞金として3000cの資金が送られました
NEWS
本日のニュースですイオノスフェア要塞周辺に現れた新たなる人類のついての続報です
彼らに触れると、旧人類である私たちの身体は更新されてしまい、新人類同様意思疎通が不可能になります
幸い彼らの活動は鈍く、イオノスフェア周辺から拡散はしていません
しかし、霧が無くなり、いつどこで新人類が発芽するかは未知数で……
辺境のレジスタンス『ルオシュ』からのメッセージ 「ルオシュだ。こちらはすでに包囲されてしまったようだ」 |
辺境のレジスタンス『ルオシュ』からのメッセージ 「貴公はもう少し自由な位置にいるはずだ。俺のことは構わなくていい。まだ時間はある。彼らの活動は鈍い」 |
辺境のレジスタンス『ルオシュ』からのメッセージ 「文献によれば、新しい世界に彼らによって更新され、ゼロに戻るという話だ。なに、死ぬのと同じだ」 |
メルサリアからのメッセージ 「とうとう、ハイドロエンジンの制御に完全に成功した。市場に出すには、もう間に合わないだろうが」 |
メルサリアからのメッセージ 「鍵は……失われたカルマの力だ。わたしはこの超常の力を完全にコントロールした。もう、足りないパズルのピースはない」 |
メルサリアからのメッセージ 「そう、なんでそんなことができたか……わたしの身体、ドゥルガーそのものになるために、手に入れた身体の力だ」 |
メルサリアからのメッセージ 「わたしは破壊されたアンビエント・ユニットの身体を手に入れて、それをレストアした。昔の……話だ。そう、わたしこそが、アンビエント・ユニット。残像領域宿業滅術装置……」 |
メルサリアからのメッセージ 「なぁ、最後に……わたしに付き合ってくれないか? 最終で、最後の……性能評価試験だ」 |
メルサリアからのメッセージ 「わたしの夢を、わたしの生きた千年を、わたしの……あの日見た、ドゥルガーの形を。評価してくれ。見届けてくれ。そして……記録してくれ。それがわたしの、最後の願いだ」 |
メルサリアからのメッセージ 「すこし、話したいことがある……もしよかったら、ミッションAに来てくれないか?」 |
メルククラリス 「アンビエント・ユニット・メルククラリスより、ハイドラ大隊へ……聞こえていますか?」 |
メルククラリス 「メルサリアの願いを、どうかかなえてやってください」 |
メルククラリス 「ドゥルガーは進化します。それに合わせて、ハイドラも力を高めていくのです」 |
メルククラリス 「両者の力が無限に到達したとき……アルラウネは、真に目覚めるのです。見てください、アルラウネは、すでに芽生えています」 |
メルククラリス 「残像の影を苗床にして、アルラウネが根を伸ばしているのです。だから、新世界はいま、動けない」 |
メルククラリス 「次はあなたの番です。ハイドラのミストエンジン無限起動を苗床にして……グローバル・インフィニット・フェイス・トランスファー・システム……」 |
難攻不落を誇るリソスフェア要塞に対し、企業連盟はついにハイドラ大隊を招集しました
表向きは治安維持のため、と説明していますが、目的は明らかでしょう
ハイドラ大隊の矛先はリソスフェア要塞には向かっていませんが
そう遠くないうちに要塞攻略の指令が下ると思われます
混線 「霧を止めることはできない」 |
辺境軍閥はこの戦いで戦力の3割を失ったとみられています
ただ、≪月の谷≫の遺産技術を手に入れた彼らには、まだ切り札があるとされています
辺境軍閥の士気は依然高く、苦しい戦いを強いられ……
混線 「霧を数えることはできない」 |
生まれ変わる体組織、更新される細胞
流れる水のようにとどまることはなく、全てが清純のまま腐ることはなく
ただそれは輝きを持って迎えられる…………
混線 「そう、霧を破壊することはできないよ」 |
辺境で虐げられていた非合法組織や宗教団体もレジスタンスに賛同、合流を始めています
ただ、企業連盟の戦力と物量は圧倒的で、大規模な反攻作戦も検討されていると……
混線 「ぼくたちは、きみたちを選んだ。そして、きみたちを招集した。なぜなら、きみたちは――」 |
本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです
本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです本日のニュースです……
混線 「きみたちは……留めることのできない意力を、計算式で表せない超常を、破壊できないはずの無敵を、超えて、その向こうの景色に到達するはずだから」 |
混線 「じゃあ、明日のニュースにチャンネルを合わせようか。マイクチェック。ワン、ツー。本日のニュースです。イワシヤマ動物園で、元気なカピバラの赤ちゃんが――」 |
◆訓練
適性の訓練をしました経験値が足りない
適性の訓練をしました経験値が足りない
適性の訓練をしました経験値が足りない
適性の訓練をしました経験値が足りない
適性の訓練をしました経験値が足りない
◆破棄
スノウは排出装置56を破棄した!!
100c相当の資材を手に入れた
100c相当の資材を手に入れた
スノウは衝撃吸収板56を破棄した!!
100c相当の資材を手に入れた
100c相当の資材を手に入れた
スノウは対炎操縦棺『コキュートス』を破棄した!!
612c相当の資材を手に入れた
612c相当の資材を手に入れた
スノウはL-53ガンカメラを破棄した!!
1420c相当の資材を手に入れた
1420c相当の資材を手に入れた
スノウは反証/disproofを破棄した!!
725c相当の資材を手に入れた
725c相当の資材を手に入れた
スノウは反証/disproofを破棄した!!
725c相当の資材を手に入れた
725c相当の資材を手に入れた
◆送品
◆送金
◆受品・入金ログ
ことのはのアリーから10000cが送金された◆購入
スノウはえっちな動画(発禁もの)を834cで購入した!!
スノウはMR-E.M.A.Rを834cで購入した!!
スノウはMR-E.M.A.Rを834cで購入した!!
スノウはMR-E.M.A.Rを834cで購入した!!
スノウは都市伝説『フィラデルフィア計画棺』を1449cで購入した!!
スノウは肆型レーダーユニット18を1449cで購入した!!
生体電池手術成功!!
生体部品手術成功!!
◆作製
資金を400を投入した!!
作成時補助発動! 高圧!! 消費ENが 56 増加!!
作成時補助発動! 高圧!! 消費ENが 56 増加!!
霊障増幅器と心霊写真54を素材にして超巨大霊障『ワールドポータル』を作製した!!
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に都市伝説『フィラデルフィア計画棺』を装備した
脚部2に時渡り・参を装備した
スロット3にMR-E.M.A.Rを装備した
スロット4にえっちな動画(発禁もの)を装備した
スロット5に電子苹果欺瞞紙を装備した
スロット6にMR-E.M.A.Rを装備した
スロット7にレイスウィスパー2を装備した
スロット8にMR-E.M.A.Rを装備した
スロット9にMR-E.M.A.Rを装備した
スロット10に肆型レーダーユニット18を装備した
スロット11に超巨大霊障『ワールドポータル』を装備した
◆パーツ改名
◆パーツアイコン変更
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……死亡許容
◆ミッション
ミッション設定……フリー
ユニオン活動
38週目後編 half&halfの活動記録
††††††
「あ、ジル、今大丈夫かい?ベティが目を覚ましたそうだ。」
床に直接座り込み端末を弄っていたリーが、突然顔を上げた。
「ほ、本当ですか?!大丈夫です、すぐ行きましょう!」
ジルの反応も早かった。すぐに腰を上げ、上着を着込む。
「OK.可能な限り急いで行くのと、歩いて行くの。どちらがいい?」
「急ぎます!」
「わかった」
並んで外へ出た次の瞬間。
ジルが自身に行ったバイオ技術との融合。それが齎した反射神経の強化が、自分に何が起きたかを教えていた。
両足が揃った瞬間を膝裏から刈られた。必然反転し落ち行く上半身が支えられた。黒いバイザーと白髪頭が真顔で覗き込んでいる。
つまり。抱きかかえられている。
「…………え?」
「全速力で行く。君が大丈夫というなら、耐えてみせろ」
リーの容赦の無い耐久試験が始まった。
勿論、彼が想定していたものとは異なる部位への負荷試験となったのは言うまでも無い。
††††††
覚醒したベティの病室に、退室した担当医と入れ替わるように、ノックの音が2回。
未だはっきりしない頭でどうぞ、と言うと、最早見慣れたものになりつつある白髪頭の黒尽くめと薄赤色の少女が乗り込んできた。
「お、お邪魔します……」
「お疲れさま、ベティ。見舞いの品も無くて悪いが。加減はどうかな?」
「ジ、ジル?えっ、リーさん?!」
頭に疑問符だけが浮かぶ、驚愕も無理は無かった。まだベティが覚醒してから幾許も無い。
「驚かせて悪いね。いや、後は何とかするって言った手前、何か面倒があったらまずいと思って。
熱心な看護士に頼んで、目を覚ましたら教えてもらえるようにしてもらった。」
「え、えっと……つまり、リーさんが病院まで運んでくれたんですか……?」
「救急隊より早いしね」
なんでもないことのように口にした。
もしやまた抱えられて運ばれたのかとベティが考えると、喉が詰まるような感覚に襲われた。
「だ、大丈夫なんでしょうか……?リーさんから聞いて、心配で……」
「いや、命に別状はないよ。頭と背中を強く撃って、右指と右手首がまともに動かせないだけだって」
ジルの問いかけになるべく心配事を増やさぬよう、苦痛を誤魔化すように笑って答えた。
奇しくもそれは、ジルがベティに送った通信と似たような構図になっていた……のだが。
「大筋その通りだろうが、もう少し詳しく聞かせてもらっても?
ちなみに、操縦棺を外から開けて、応急処置してここまで運んだのは俺だよ。」
その努力をあざ笑うように斬って落とされた。リーなりの(全く傍迷惑な)温情の発揮だった。
ベティが見せた気丈さが後になって嘘偽りの謗りを受ける事態に、この男にさえ厳然と存在する恥の意識が強烈に反発していた。
「……空元気を出しても無駄か。
自分でも信じられない話ですが、電磁アックスに供給されるはずのエネルギーの一部が、操縦桿を通じて右腕に流れ込んだらしいんです。
それで、筋肉がやられて……今は自力で食事をするのも不可能だろう、って。
ですが担当医は容態が快方に向かい次第、リハビリを行い元通りの指の動きを取り戻すと約束をしてくれました」
だから今を乗り越えれば、きっと大丈夫。そう付け加えて、二人を気遣うかのようにはにかんでみせた。
それでも、実際の齎す刺激を緩和するには至らなかったらしい。ジルの顔には強い狼狽が影を差していた。
言葉を見つけられずにいるジルに、ベティの困ったような目線がリーへと流れた。
まあ、そうなるよな。気分を変える必要があった。リーは一つの解決策を見つけ出していた。
「当分は面倒だらけだな。必要なものは手配するよ。立ち入って良ければ、部屋に置いてる物も。」
「そこは素直に甘えさせてもらいますけど……
へ、部屋に入るまではいいですって!他の友人に頼みますから!」
私物を取りに行かれるとなると女性にしかわからない諸問題が直面する。
まさかリーにそれらの知識が十全にあるとは思えず、それで無くとも異性に家主不在の自室に入られるのは御免だった。
拒絶の意思を表明すると、ジルにお使いを頼むよう視線だけで訴え、軽く頭を下げた。
「えっと、リーさん……ベティさんの私物に関しては、私が行きますから……他のところをお願いしてもいいですか?」
ベティからの視線を受け、ジルも静かに頷いて答えた。無言の会話が成立していた。
その様子をバイザー越しにちらりと眺めて、リーは己の企みの成功に安堵した。
「そうだな。協力してもらえるなら有難い。俺より余程適任そうだ」
頷き合う女二人に何食わぬ顔でそう応じた。全く悪辣なやり方であった。
††††††
「それとリーさん、ウグイスは今どうなってます?
操縦棺の中からいきなりベッドの上にいて……何かしたかどうか記憶があやふやで……」
「ブライトネイルで回収して、君のガレージを開けさせてもらって安置したが。
大破としか言いようの無い状態だったから、ラモラックに連絡して持っていってもらって検査してもらってるよ。」
さも当然のように、さらりと言ってのけた。勿論、ベティは動揺するほかなかった。
「ウグイスを、ブライトネイルで?本当に運べたんですか?
非常時ですしガレージに持っていったのは気にしませんけど、ラモラックにまで……
私、連絡先教えてませんよね?本当に、本当に、受け入れてもらえました……?」
「代表連絡先くらいは自力で調べられるさ。後は、バウンス&トランプルの製作担当者へ回してもらった。
真っ当な企業人と言葉を交わすのは初めてだったが、信用はしてもらえたみたいだったな。
技術者というのはやはり評価されると率直になりやすいみたいだ。俺も似たようなものだが。」
狼狽するベティに対し、あくまでリーはのんびりとした態度で返した。
「これぐらいは手間でもなんでもない。言葉通りに何とかしただけだ、むしろ手落ちがあったら言ってくれ。
まあ、俺も散々心労をかけたし、おあいこだよ。」
「おあいこって言われても、そんな……
今こうやって手配してくれたことに値する何かを、二人に与えていたと思ってはいませんし。
貴方を心配するにしても、オーバーロードを希望したにしても、結局は自分の我儘を押し付けている形になってませんでした?」
「ハハ、ベティ。君の卑下を止める方法はわからないが、俺からすれば十二分に過ぎる、だよ。
あの霜の巨人への痛打と引換の負傷だ、君はもう少し堂々と振舞っていいと思う。特に君を慕う子の前では、ね。」
まあ、重傷の中そう求めるのも酷ではあるな。暗くなり勝ちなベティを慰めるつもりか、呵呵と笑って付け足した。
一方ベティは、ジルの存在を無視した会話を繰り広げたことを省みたものの、男の言葉で忘れかけていたものを二つ思い出した。
そうか、もっと胸を張って良かったんだな。少しだけ頬に紅が差した。
そして、もう一つ。
「そ、それだ!メフィルクライア!メフィルクライアはやられたんですよね?」
「霧の消失から判断するに、機能停止……と看做しているが。ジル、君は終いまで粘っていたな?」
「あ、はい……。メフィルクライアの、その……断末魔のようなものも、聞こえました。
それでその後に、残っていた霧も全部晴れていって――」
「あ……そうですよ、霧が無くなってるじゃないですか!」
そうだった。二人の来訪以来衝撃を受けてばかりであったため、つい問題を先送りにしてしまっていた。
「残像領域から霧が無くなるなんて、一体どうしたんですか!?
いやそれより、陽が射していることに何とも思わないのですか!?」
狼狽にいくらか息荒く声を上げた。その目は主にリーに向けられている。
むべなるかな、急上昇した気温に対し酷く重苦しい印象を与えるインバネスコート姿は実に暑苦しかった。
「この天変地異。理屈はわからんよ。一つだけわかっているのは、何が起こるかわからんということだけだ。」
偉そうに口にしながら、身を乗り出したベティの傍まで歩み寄り……その耳元へと口を寄せ、擦れた声で耳打ちする。
「(言葉通りの意味だ。ジルには俺がついていくから、少しばかりは安心してくれ。君も危険が迫ったら呼んでくれ)」
死角で、ナースコールのようなものを渡してきた。
受け取り、無言で頷く。普通に話せばいいだろ、と内心では動揺していたが、リーに向けた顔は口角がかなり上がっていた。
「で、当座の端末。不便だろうし音声操作対応の物だ。俺とジルにそれぞれ必要なものをよろしくな。」
薄くはにかみながら、さも本命のようにサイドテーブルに端末を置いた。
また来るよ、と身を離せば、話は終りとばかりにもうドアに向けて歩き始めている。
「急に気温が上がって汗もかきやすくなるし、ジルも体調を崩さないようにね」
「はい、ありがとうございます。ベティさんも、怪我で体が弱っていますし……お体、大事にしてくださいね」
笑顔で返事をした後、不安そうな顔で右腕に視線を向けた。
二人の間にドアの開く音が割って入った。振り向けば、リーが廊下に鎮座するワゴンと看護士を指で示していた。
††††††
二人が去り、患部の湿潤材を取り替え終えたベティは、一人嫌になるほど明るい窓の外を眺めていた。
いつまでも己の哀れさと惨めさに目を向けている暇などない。
この地に陽が射したように、今こそ前を向き、明るい方向へ歩き出さねばならないのだ。
決意を改めた瞬間、二人から受け取った優しさが胸を揺り動かす。無意識のうちに、涙が頬を伝っていた。
「あ、ジル、今大丈夫かい?ベティが目を覚ましたそうだ。」
床に直接座り込み端末を弄っていたリーが、突然顔を上げた。
「ほ、本当ですか?!大丈夫です、すぐ行きましょう!」
ジルの反応も早かった。すぐに腰を上げ、上着を着込む。
「OK.可能な限り急いで行くのと、歩いて行くの。どちらがいい?」
「急ぎます!」
「わかった」
並んで外へ出た次の瞬間。
ジルが自身に行ったバイオ技術との融合。それが齎した反射神経の強化が、自分に何が起きたかを教えていた。
両足が揃った瞬間を膝裏から刈られた。必然反転し落ち行く上半身が支えられた。黒いバイザーと白髪頭が真顔で覗き込んでいる。
つまり。抱きかかえられている。
「…………え?」
「全速力で行く。君が大丈夫というなら、耐えてみせろ」
リーの容赦の無い耐久試験が始まった。
勿論、彼が想定していたものとは異なる部位への負荷試験となったのは言うまでも無い。
††††††
覚醒したベティの病室に、退室した担当医と入れ替わるように、ノックの音が2回。
未だはっきりしない頭でどうぞ、と言うと、最早見慣れたものになりつつある白髪頭の黒尽くめと薄赤色の少女が乗り込んできた。
「お、お邪魔します……」
「お疲れさま、ベティ。見舞いの品も無くて悪いが。加減はどうかな?」
「ジ、ジル?えっ、リーさん?!」
頭に疑問符だけが浮かぶ、驚愕も無理は無かった。まだベティが覚醒してから幾許も無い。
「驚かせて悪いね。いや、後は何とかするって言った手前、何か面倒があったらまずいと思って。
熱心な看護士に頼んで、目を覚ましたら教えてもらえるようにしてもらった。」
「え、えっと……つまり、リーさんが病院まで運んでくれたんですか……?」
「救急隊より早いしね」
なんでもないことのように口にした。
もしやまた抱えられて運ばれたのかとベティが考えると、喉が詰まるような感覚に襲われた。
「だ、大丈夫なんでしょうか……?リーさんから聞いて、心配で……」
「いや、命に別状はないよ。頭と背中を強く撃って、右指と右手首がまともに動かせないだけだって」
ジルの問いかけになるべく心配事を増やさぬよう、苦痛を誤魔化すように笑って答えた。
奇しくもそれは、ジルがベティに送った通信と似たような構図になっていた……のだが。
「大筋その通りだろうが、もう少し詳しく聞かせてもらっても?
ちなみに、操縦棺を外から開けて、応急処置してここまで運んだのは俺だよ。」
その努力をあざ笑うように斬って落とされた。リーなりの(全く傍迷惑な)温情の発揮だった。
ベティが見せた気丈さが後になって嘘偽りの謗りを受ける事態に、この男にさえ厳然と存在する恥の意識が強烈に反発していた。
「……空元気を出しても無駄か。
自分でも信じられない話ですが、電磁アックスに供給されるはずのエネルギーの一部が、操縦桿を通じて右腕に流れ込んだらしいんです。
それで、筋肉がやられて……今は自力で食事をするのも不可能だろう、って。
ですが担当医は容態が快方に向かい次第、リハビリを行い元通りの指の動きを取り戻すと約束をしてくれました」
だから今を乗り越えれば、きっと大丈夫。そう付け加えて、二人を気遣うかのようにはにかんでみせた。
それでも、実際の齎す刺激を緩和するには至らなかったらしい。ジルの顔には強い狼狽が影を差していた。
言葉を見つけられずにいるジルに、ベティの困ったような目線がリーへと流れた。
まあ、そうなるよな。気分を変える必要があった。リーは一つの解決策を見つけ出していた。
「当分は面倒だらけだな。必要なものは手配するよ。立ち入って良ければ、部屋に置いてる物も。」
「そこは素直に甘えさせてもらいますけど……
へ、部屋に入るまではいいですって!他の友人に頼みますから!」
私物を取りに行かれるとなると女性にしかわからない諸問題が直面する。
まさかリーにそれらの知識が十全にあるとは思えず、それで無くとも異性に家主不在の自室に入られるのは御免だった。
拒絶の意思を表明すると、ジルにお使いを頼むよう視線だけで訴え、軽く頭を下げた。
「えっと、リーさん……ベティさんの私物に関しては、私が行きますから……他のところをお願いしてもいいですか?」
ベティからの視線を受け、ジルも静かに頷いて答えた。無言の会話が成立していた。
その様子をバイザー越しにちらりと眺めて、リーは己の企みの成功に安堵した。
「そうだな。協力してもらえるなら有難い。俺より余程適任そうだ」
頷き合う女二人に何食わぬ顔でそう応じた。全く悪辣なやり方であった。
††††††
「それとリーさん、ウグイスは今どうなってます?
操縦棺の中からいきなりベッドの上にいて……何かしたかどうか記憶があやふやで……」
「ブライトネイルで回収して、君のガレージを開けさせてもらって安置したが。
大破としか言いようの無い状態だったから、ラモラックに連絡して持っていってもらって検査してもらってるよ。」
さも当然のように、さらりと言ってのけた。勿論、ベティは動揺するほかなかった。
「ウグイスを、ブライトネイルで?本当に運べたんですか?
非常時ですしガレージに持っていったのは気にしませんけど、ラモラックにまで……
私、連絡先教えてませんよね?本当に、本当に、受け入れてもらえました……?」
「代表連絡先くらいは自力で調べられるさ。後は、バウンス&トランプルの製作担当者へ回してもらった。
真っ当な企業人と言葉を交わすのは初めてだったが、信用はしてもらえたみたいだったな。
技術者というのはやはり評価されると率直になりやすいみたいだ。俺も似たようなものだが。」
狼狽するベティに対し、あくまでリーはのんびりとした態度で返した。
「これぐらいは手間でもなんでもない。言葉通りに何とかしただけだ、むしろ手落ちがあったら言ってくれ。
まあ、俺も散々心労をかけたし、おあいこだよ。」
「おあいこって言われても、そんな……
今こうやって手配してくれたことに値する何かを、二人に与えていたと思ってはいませんし。
貴方を心配するにしても、オーバーロードを希望したにしても、結局は自分の我儘を押し付けている形になってませんでした?」
「ハハ、ベティ。君の卑下を止める方法はわからないが、俺からすれば十二分に過ぎる、だよ。
あの霜の巨人への痛打と引換の負傷だ、君はもう少し堂々と振舞っていいと思う。特に君を慕う子の前では、ね。」
まあ、重傷の中そう求めるのも酷ではあるな。暗くなり勝ちなベティを慰めるつもりか、呵呵と笑って付け足した。
一方ベティは、ジルの存在を無視した会話を繰り広げたことを省みたものの、男の言葉で忘れかけていたものを二つ思い出した。
そうか、もっと胸を張って良かったんだな。少しだけ頬に紅が差した。
そして、もう一つ。
「そ、それだ!メフィルクライア!メフィルクライアはやられたんですよね?」
「霧の消失から判断するに、機能停止……と看做しているが。ジル、君は終いまで粘っていたな?」
「あ、はい……。メフィルクライアの、その……断末魔のようなものも、聞こえました。
それでその後に、残っていた霧も全部晴れていって――」
「あ……そうですよ、霧が無くなってるじゃないですか!」
そうだった。二人の来訪以来衝撃を受けてばかりであったため、つい問題を先送りにしてしまっていた。
「残像領域から霧が無くなるなんて、一体どうしたんですか!?
いやそれより、陽が射していることに何とも思わないのですか!?」
狼狽にいくらか息荒く声を上げた。その目は主にリーに向けられている。
むべなるかな、急上昇した気温に対し酷く重苦しい印象を与えるインバネスコート姿は実に暑苦しかった。
「この天変地異。理屈はわからんよ。一つだけわかっているのは、何が起こるかわからんということだけだ。」
偉そうに口にしながら、身を乗り出したベティの傍まで歩み寄り……その耳元へと口を寄せ、擦れた声で耳打ちする。
「(言葉通りの意味だ。ジルには俺がついていくから、少しばかりは安心してくれ。君も危険が迫ったら呼んでくれ)」
死角で、ナースコールのようなものを渡してきた。
受け取り、無言で頷く。普通に話せばいいだろ、と内心では動揺していたが、リーに向けた顔は口角がかなり上がっていた。
「で、当座の端末。不便だろうし音声操作対応の物だ。俺とジルにそれぞれ必要なものをよろしくな。」
薄くはにかみながら、さも本命のようにサイドテーブルに端末を置いた。
また来るよ、と身を離せば、話は終りとばかりにもうドアに向けて歩き始めている。
「急に気温が上がって汗もかきやすくなるし、ジルも体調を崩さないようにね」
「はい、ありがとうございます。ベティさんも、怪我で体が弱っていますし……お体、大事にしてくださいね」
笑顔で返事をした後、不安そうな顔で右腕に視線を向けた。
二人の間にドアの開く音が割って入った。振り向けば、リーが廊下に鎮座するワゴンと看護士を指で示していた。
††††††
二人が去り、患部の湿潤材を取り替え終えたベティは、一人嫌になるほど明るい窓の外を眺めていた。
いつまでも己の哀れさと惨めさに目を向けている暇などない。
この地に陽が射したように、今こそ前を向き、明るい方向へ歩き出さねばならないのだ。
決意を改めた瞬間、二人から受け取った優しさが胸を揺り動かす。無意識のうちに、涙が頬を伝っていた。
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 2900
攻撃戦果補正8.24%
支援戦果補正10%(MAX)
防衛戦果補正10.18%
撃墜数補正 1.2%
販売数補正 1%
死亡許容補正10.83%
フリー補正 2%
合計現金収入4396
--機体破損請求 0
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額106
整備請求額 0
ユニオン費 -96
ユニオン利子100
パーツ販売数 10個
今回の購入者-->>303 >>303 >>303 >>303 >>551 >>551 >>551 >>600 >>600 >>600
◆反応値が6成長しました
◆整備値が1成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が195増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
攻撃戦果補正8.24%
支援戦果補正10%(MAX)
防衛戦果補正10.18%
撃墜数補正 1.2%
販売数補正 1%
死亡許容補正10.83%
フリー補正 2%
合計現金収入4396
--機体破損請求 0
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額106
整備請求額 0
ユニオン費 -96
ユニオン利子100
パーツ販売数 10個
今回の購入者-->>303 >>303 >>303 >>303 >>551 >>551 >>551 >>600 >>600 >>600
◆反応値が6成長しました
◆整備値が1成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が195増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
スノウは心霊写真57を入手した!
スノウは衝撃吸収板57を入手した!
明日の戦場
第25ブロック
夜明けの前、晴れた暁の空に[侵入]
夜明けがやってくる。誰のものとも知らない、朝がやってくる。けれども、ぼくらは信じている。夜が明けたら、ぼくらは目を覚まして、そして――
来週の霧濃度:0%
来週の電磁波:0%
キャスウェイ・フィニング |
シド・ザ・クラーケン |
ミクローナ・ミジン |
レオンハルト |
ジャンク・ジャンキー・テッカー |
Mew |
メカヶ原 鉄造 |
蒼乃 海 |
ゴートリンデン |
アビダン |
リオ・B・ミナスジェライス |
リビー・ニエロ |
名無し |
爪 |
Snow White |
アベル |
花火や 紅扇 |
発明家ニトロ |
グラウコノメ |
キセノ・パーリン |
緋色の狐 |
--- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
生命と全ての機動破壊兵器『タイフーン』[電子] |
生命と全ての機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
生命と全ての機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
生命と全ての『火焔放射戦車』[火炎] |
生命と全ての機動破壊兵器『タイフーン』[電子] |
生命と全ての機動破壊兵器『タイフーン』[電子] |
生命と全ての自走砲『イーグル』[粒子] |
生命と全ての『火焔放射戦車』[火炎] |
生命と全ての装甲DR『と金』[電子] |
生命と全ての機動破壊兵器『タイフーン』[電子] |
生命と全ての機動破壊兵器『タイフーン』[電子] |
生命と全ての自走砲『イーグル』[粒子] |
生命と全ての『火焔放射戦車』[火炎] |
生命と全ての自走砲『イーグル』[粒子] |
生命と全ての装甲DR『と金』[電子] |
生命と全ての機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
キャラデータ
名前
Snow White
愛称
スノウ
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プロフィール
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スノウ・ホワイト 男性/12歳/身長150cm/体重40kg/O型 生体デバイス適正:陽性 ライダープログラム:未実装 管理者:ミール・ホワイト //////////////////// | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 操縦棺A | 成体適化棺『ウゥテロ』 [54/力場装甲/耐霊] | ▼詳細 |
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2 | 重ブースターA | GD-H.S.R.B. [49/重出力/重出力] | ▼詳細 |
3 | 重ブースターA | HI-M.R.W.E. [51/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
4 | 出力低下誘発A | 黒霧島 [46/高誘発/高誘発] | ▼詳細 |
5 | 飛行ユニットA | マッハフライト [53/重保証/重保証] | ▼詳細 |
6 | 噴霧機A | eCt-Sprayer [53/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
7 | 重ブースターA | NW-S.O.W. [50/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
8 | 術導肢A | レイスウィスパー2 [54/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
9 | 重ブースターA | えっちな動画(発禁もの) [55/重出力/重出力]《装備:4》 | ▼詳細 |
10 | 重ブースターA | MR-E.M.A.R [55/高圧霊障/高圧霊障]《装備:6》 | ▼詳細 |
11 | レーダーB | 冥界への扉『HADES』 [49/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
12 | エンジンB | ナタリエルの『金釘』 [51/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
13 | 重ブースターA | MR-E.M.A.R [55/高圧霊障/高圧霊障]《装備:3》 | ▼詳細 |
14 | 重ブースターA | NW-S.O.W. [50/高圧霊障/高圧霊障] | ▼詳細 |
15 | 旋回障害誘発A | 電子苹果欺瞞紙 [47/高圧霊障/高噴霧]《装備:5》 | ▼詳細 |
16 | 術導肢A | レイスウィスパー2 [54/高圧霊障/高圧霊障]《装備:7》 | ▼詳細 |
17 | 重ブースターA | MR-E.M.A.R [55/高圧霊障/高圧霊障]《装備:8》 | ▼詳細 |
18 | 重ブースターA | MR-E.M.A.R [55/高圧霊障/高圧霊障]《装備:9》 | ▼詳細 |
19 | 重ブースターA | VR-A.U.R.A. [52/幻想噴霧/薄装甲] | ▼詳細 |
20 | 重ブースターA | 『フェアリーテイル』 [53/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
21 | 重ブースターA | Mt-H.R.S [54/幻想噴霧/幻想噴霧] | ▼詳細 |
22 | 重ブースターA | 『フェアリーテイル』 [53/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
23 | 操縦棺A | 都市伝説『フィラデルフィア計画棺』 [55/重保証/重保証]《装備:1》 | ▼詳細 |
24 | レーダーB | 肆型レーダーユニット18 [55/薄装甲/薄装甲]《装備:10》 | ▼詳細 |
25 | 噴霧機A | 幻想噴霧器『シャークネードⅡ』 [51/幻想噴霧/幻想噴霧] | ▼詳細 |
26 | 術導肢A | 超巨大霊障『ワールドポータル』 [56/高圧霊障/高圧霊障]《装備:11》 | ▼詳細 |
27 | 素材 | 心霊写真57 [57/高圧霊障/---] 特殊B[820] [素材] |
▼詳細 |
28 | 操縦棺B | ソウルケージ [53/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
29 | 軽車輪A | 時渡り・参 [51/重保証/重保証]《装備:2》 | ▼詳細 |
30 | 素材 | 衝撃吸収板57 [57/耐物/---] 特殊B[820] [素材] |
▼詳細 |