ENo.0292　ディーヴァ

日常を送っていたのか、戦場の帰りか。
あなたはふと何かの音を拾った。
それは歌声。スピーカーを通したような音声だ。
聞いたことがない曲に意識が向く。
誰かがラジオでも流しているのだろうか。
ふらふらと導かれるように、あなたは音の出所を探す。
耳に届く音が大きくなり、行先が正しい事を教えてくれる。
それはすぐに見つかった。

「あら」



機体胸部を解放したハイドラから少女が一人。あなたの来訪に歌を止めてしまった。
茫洋としてどこを見ているかやや分かりにくい目があなたを見下ろす。
逆光が蒼い髪にエンゼルリングを落とす。
暫く、お互い無言になった後…
BR+

⇒何をしているのか尋ねる
その場を後にする
硬質ダガーの話をする



「歌を　歌っていました」

「とはいえ　この通り　声　ありません　から　録音データを　喉から流してる　だけ　ですが」



細い喉を反らせば、醜い傷跡と、肉に食い込むチューブを持った無骨な首輪がついていた。
更に目を下に向けていく
少女には肩から先は何も無く、冷たい接続端子がついているだけだった。
反らされた小ぶりな胸。座席に据えられた細い腰。
脚もよく見えないが、同じく存在していないようである。
口はしゃべる真似をしているだけで、恐らくは喉の装置で作られた合成音声を流している。


「私は　ディーヴァ　あなたは？」



あなたの返答に、彼女は笑顔を浮かべ首を軽く傾けて髪を揺らす。



「今日は　調子がいいので　もう少し　歌っています　聞いて　行きますか？」



⇒はい
いいえ
パンツァークリンゲの話をしたい



彼女は目を閉じ、まるで本当に歌っているかのように体を揺らす。
そして、音声データが再度喉を通して世界へ流れ出す。
あなたは暫くその歌を受け止めた。
（ディーヴァ　好感度＋５）



「ご清聴　ありがとうございました」



ぺこり、と上半身だけで一礼した。
彼女の歌はまあまあ聴けたものではあった…のだが。使われている言語は一切知識になかった。



歌声をほめる
⇒何の曲か聞く
俺の歌も聴け
全身全霊で歓喜を示し咽び泣く



「私が　作った　創作言語　の　歌です」

「天使が　地上に　向けて　歌ったという　設定で　作りました」

「･･･　でも　天使が　人間に　都合よく　祝福を　歌ってくれる　とは　限らない」

「もしかしたら　とんでもない　怨嗟を　世界に投げかけて　いたの　かも」


言って、彼女はニコリとほほ笑んだ。


「冗談　ですよ」


ぺこりと頭を下げる。


「良ければ　また　･･･歌を　聞いていって　ください」
「待って　います」


（ディーヴァ　好感度＋５　10突破！　再会への期待　解放）


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ディーヴァ（歌姫）は廃棄区画『ジャンクヤード』の出身である。
その区域の民は名前の代わりに役職を与えられ、それが存在を示すコードとなる。

@@@「さあ　元気に　撃ちまくり　です。　憂さ晴らし　も　兼ねて」
（射撃５　素材＋１）

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緩い空調にむき出しのコンクリートと配線。

人間用の火器練習用の的がやや離れた場所に見える。

人数分のイスが用意され、それ以外は壁際に積まれている。

軋む扉を二枚抜ければ、ただ広い荒野と、いくつか点在したジャンクで出来た的。

戦場のジャンクが一時的に集められる場所のすぐ近く。練習にそれらを吹き飛ばせば、幾らか使えるものくらいは見つかるだろう。