ENo.0161　ジータ

「初出撃の戦果としては、可もなく不可もなくといった所でしょうか。」
しかし、敵の正体は一体・・・。
直接見てはいませんが、敵機の残骸からは死後1月以上経ったとしか思えない死体が出てきたと言う話ですが。
霊障と呼ばれる不可思議な現象もありますし、この世界にも魔術が存在しているのでしょうか…?

今回は狙撃銃を使って隠密行動に専念していたおかげか、私自身の損害は無し。
でも、狙撃砲の重量のせいか思ったように機体が動いてくれませんでしたね。
そして、思ってたよりも装備や整備に資金を使ってしまっているので、このままでは資金集めにならない。
次はもう少し前に出て近接火器を試してみましょうか。

「今回の戦場では味方には結構な深手を負った人もいたようですが、死者も無く全体としてみれば損害は軽微と言えるでしょうか。
だけど、他の戦場では死者が出たという情報もありますし、油断は禁物ですね…。
次の戦場での結果次第で今後の戦闘を考えましょう。」
こんな所で死ぬつもりは無い。
しかし、嘘と言い訳とはいえ資金集めと情報収集を怠る訳にはいかない。
そうしなければ、それこそ私の存在理由がなくなってしまう。

…ユニオンにも少し顔を出してみようか、この世界のことだけでも少しは情報が集まるかもしれない。

思考を続ける。
自身の恐怖を忘れようとするように…。

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