第8週目 『偽りの幸運』エイビィの一週間
◆日記
四枚の『翅』を蕾のごとく閉じ、『ライズラック』は重く垂れこめた霧の中、頭を下げて荒野の上を舐めるように奔る。
レーダーにかかる反応は、ウォーハイドラもそれ以外も夥しい数に上っていた。電磁波の影響も色濃く、敵であるのか味方であるのか、近くに寄らなければ判別できない。
外部マイクを通してヘッドフォンから耳に入る音も、渾然として判別がつかなくなりつつあった。音が多すぎるのだ。まるで一つの音楽のように、塊として耳の中に入ってくる。
スモークを焚いたような薄暗い視界の中で、時折走る閃光だけがはっきりと目に入るが、それも彼我の距離は分からなかった。戦闘が始まって、すでに十数分が経過している。敵に被害を与えたという通信も、味方機に被害が出たという連絡も、同じように疎らに耳に届き始めていた。
「……!」
不意に、待ち受けるように張り巡らされた有刺鉄線が目に飛び込んでくる。
エイビィは息を詰め、操作盤に指を走らせた。
瞬間、『ライズラック』の腕を覆うように取り付けられた筒状のパーツが展開するとともに火薬が炸裂し、一本の鉄杭が鉄線へ向けてまっすぐに射出された。
建築用の鉄杭――いわゆるパイルは、ウォーハイドラの武器として確かな地位を得ている。炸薬によって射出されるパイルは一発それ限りではあるが、その代わりに威力は強力だ。紙切れのように鉄線を吹き散らし、完全に沈黙させる。
エイビィは安堵の息を吐いて、首をゆるゆると振った。高圧電流を纏った有刺鉄線は、操縦棺に護られたハイドラライダーまでには届かないものの、チューブによって液体を全身に張り巡らされたウォーハイドラの駆動系に対しては甚大なダメージとなる。間一髪、というところだ。
「これで、……まだ、序の口ってところか……」
『ライズラック』に鉄線を越えさせながら、エイビィは外部カメラを望遠に切り替える。当然、白い霧に阻まれて視線は通らないが、それでもその向こうで蠢く無数の影をぼんやりと視認することはできた。
『ライズラック』の『翅』を開く。パイルを放った後に再び折り畳まれた射出パーツは、腕に付けたままだ。多くの射出パーツは、パイルを使用時までに破壊されないように装甲を厚く作られているため、中のパイルを使用する前も後も、ウォーハイドラにとっては盾のような役割を果たす。
背後から、より大型のウォーハイドラたちが地面を踏み鳴らして現れ、あるいは電磁鉄線をキャラピラで踏みつぶしながら、『ライズラック』を追い越していく。敵も味方も、尋常ではない数だ。
リソスフェア要塞は、遺跡要塞と呼ばれる、はるか昔から残像領域に存在する遺構の一つである。
《月の谷》へ通じるこの要塞が、他の三つの遺跡とともに西方辺境の軍閥によって再起動されて久しいが、企業連合がここを陥れるための口実を整えたのはつい先日だ。
ハイドラ大隊による、大規模な砦攻め。
エイビィと『ライズラック』は、まさにその真っただ中にいた。
「……」
『ライズラック』を上昇させながら、エイビィは機体の各部の状況を確認すると、暗澹たるため息をつく。
機動力を確保するため、設計上極限まで削られた『ライズラック』の装甲は、今やほとんど破壊されていた。それも、奇妙な力で捻じれたように、だ。
『ライズラック』を歯牙にかけたのは、ライフルや重プラズマ砲などではなく、霊障だった。
混沌とした戦場の音楽の中、ノイズ交じりの歌声が耳に届いている。
エイビィは眉根を寄せて、ヘッドフォンに手を当てる。
聞いたこともないような商品や施設の宣伝。
言葉を為さない異質な歌声。
破綻した話を繰り返すラジオのパーソナリティー。
どれも残像領域では珍しくはない、霊障の表出だ。
そのすべてが霊障の仕業なのか、それとも電磁波の乱れなのかは分からなかったが、ここまで『ライズラック』を損傷せしめられたエイビィにとっては、すべてが忌々しい音の連なりだった。
はるかな昔から幾度となく戦場となり、無数の血を流してきただろう遺跡要塞の周囲には、霊障が多く発生するホットスポット、霊場と呼ばれる領域がいくつも形成されていた。戦場にかかる電磁波の濃い時にはかれらは特に強力に力を発揮し、ウォーハイドラといえども引っかけられればこの始末である。
「――」
『ライズラック』のカメラを切り替えて、エイビィは浅く息を吐き出した。
張り巡らされた電磁鉄線は押し寄せるウォーハイドラたちによって潰され、貧弱なトーチカも相手になりはしない。
向こうにとって頼みの綱であろう『テンペスト』も、装甲を固めたハイドラによってじわじわと削られつつある。
ゆっくり後ろからやってくる大型ハイドラに後を任せてももう問題はなかった。が、ここで退くのは業腹だった。
(深追いだと分かってはいるけれど――もうひと働きぐらいはね)
上昇した『ライズラック』の足元に、重プラズマ砲を充填しつつある『テンペスト』の姿がある。一撃で落とすことはできないが、装甲を削っておくことぐらいのことはするべきだろう。
エイビィは操縦桿を握り、『ライズラック』にブレードを構えさせる。
――ノイズ交じりの歌声がすぐ耳元で聞こえたのは、その時だった。
◇ ◆ ◇
その日、エイビィをまどろみの中から引き上げたのは、耳慣れたアラーム音ではなかった。
ぱちりと目を開けたエイビィは、まだだるさの残る体を起こすと辺りをゆっくりと見回す。『キャットフィッシュ』の居住区画、エイビィの自室は相変わらず艦の中とは思えないような整えられた内装で、自分が地面の上にいると錯覚さえしそうなほどだ。
霊場に二回も打ち据えられて、ほうほうのていで『ライズラック』を後退させてから、すでに一週間が経過している。
結局のところ、リソスフェア要塞はハイドラ大隊によって攻略され、企業連合は《月の谷》への道を一歩踏み固めた。
《月の谷》へ向かうまでに立ち塞がる遺跡要塞はあと三つ。次の要塞に手をかけるまで、企業連合は準備にじっくりと時間をかけるだろうが、いずれ侵攻戦はまたやってくるだろう。
エイビィとは言えば、この一週間、『キャットフィッシュ』でほとんど何もせずにいる。
例え撃墜されても、破損したパーツを組み替えればすぐに出撃できるのがウォーハイドラの強みであって、『ライズラック』もすでに仕事をできる状態にはなっていたが、肝心のエイビィにやる気がなかった。依頼の方も大規模攻砦戦の後で少なくなっており、会社――『シルバーレルム』も、ノルマをこなせなどうるさいことは言ってこない。
落ち込んでいるわけではない、とエイビィは思っているが、二度も霊障の直撃を喰らったのは確実に効いていた。精神的なものなのか肉体的なものなのか、とにかく全身にひどい疲労感があって、一日中起き上がれない日もあったほどだ。
以前、搭乗者のいないウォーハイドラ……『ゴースト』の霊障を喰らった時はそんなことはなかったのだが、あるいは一方的にやられ、反撃もできないまま撤退してきたことが影響しているのかも知れなかった。
それでも、ここ数日は気分も体調も上向きになってきて、仕事をこなせそうな状態にまでは落ち着いている。今日は組み直した『ライズラック』の慣らし運転をする予定になっていた。
「――Se=Bass、どうしたの?」
艦を司る執事ボットの名前をぼんやりと呟いて、エイビィは髪を掻き回す。
見慣れた部屋の中で、聞いたことのない通知音が繰り返し繰り返し流れている。恐らくSe=Bassに元から設定されていたものなのだろうが、それが何を意味するものなのかがエイビィには分からない。緊急性のないものであるのは確かだったが、それだけだ。
ベッドから降りて、エイビィはあくびをかみ殺しながら部屋を横切った。
『窓』の中の画面には、指示をしていないのにも関わらず、すでに外の様子が映し出されている。
その上には薄く帯がかかり、『VISITOR』の文字が躍っていた。
「来客?」
やはり、覚えがない。エイビィは手を払ってSe=Bassに音を止めさせると、画面の中に目を凝らす。相変わらずの白い視界の中、近くを通る建造物が緩やかに流れていく。
その中に、不意に見覚えのある円筒型のフォルムが映ったのを見て、エイビィは眉根を寄せた。そこから伸びた五本の脚も、やはり見覚えがある。それは霧に紛れて消えたり現れたりを繰り返しながら、低空飛行をする『キャットフィッシュ』の後をぴったりとついてくる。その体高はおよそ20メートル程度――ハイドラとしては、ほぼ最大級の大きさ。
「……『ステラヴァッシュ』」
その名前を呟いて、エイビィは眉をしかめた。脳裏にそのハイドラライダー、ダリル=デュルケイムの暢気な顔が浮かんでいる。
確かにあの時名刺を渡しはしたが、まさか航行する『キャットフィッシュ』までやってくるとは思わなかった。
《こちら、『ステラヴァッシュ』、ダリル=デュルケイムだ。『キャットフィッシュ』に搭乗許可を願う!》
通信回線越しに聞こえるかしましい声に、エイビィは思わず頭を押さえる。時刻を確認すると、起床予定時間よりも二時間も前だった。もともと慣らし運転のつもりであったし、ここで停泊しても問題はないものの、叩き起こされてぼんやりした頭では、ただ腹立たしいとしか考えられない。
「……Se=Bass、『キャットフィッシュ』を着陸させて。
あの男、この艦にあんなデカブツ乗せられると思ってるのかしらね」
エイビィは言いながら、『窓』に背を向ける。
『キャットフィッシュ』は霧の中で緩やかに減速し、廃墟の群れの中に降下していった。
レーダーにかかる反応は、ウォーハイドラもそれ以外も夥しい数に上っていた。電磁波の影響も色濃く、敵であるのか味方であるのか、近くに寄らなければ判別できない。
外部マイクを通してヘッドフォンから耳に入る音も、渾然として判別がつかなくなりつつあった。音が多すぎるのだ。まるで一つの音楽のように、塊として耳の中に入ってくる。
スモークを焚いたような薄暗い視界の中で、時折走る閃光だけがはっきりと目に入るが、それも彼我の距離は分からなかった。戦闘が始まって、すでに十数分が経過している。敵に被害を与えたという通信も、味方機に被害が出たという連絡も、同じように疎らに耳に届き始めていた。
「……!」
不意に、待ち受けるように張り巡らされた有刺鉄線が目に飛び込んでくる。
エイビィは息を詰め、操作盤に指を走らせた。
瞬間、『ライズラック』の腕を覆うように取り付けられた筒状のパーツが展開するとともに火薬が炸裂し、一本の鉄杭が鉄線へ向けてまっすぐに射出された。
建築用の鉄杭――いわゆるパイルは、ウォーハイドラの武器として確かな地位を得ている。炸薬によって射出されるパイルは一発それ限りではあるが、その代わりに威力は強力だ。紙切れのように鉄線を吹き散らし、完全に沈黙させる。
エイビィは安堵の息を吐いて、首をゆるゆると振った。高圧電流を纏った有刺鉄線は、操縦棺に護られたハイドラライダーまでには届かないものの、チューブによって液体を全身に張り巡らされたウォーハイドラの駆動系に対しては甚大なダメージとなる。間一髪、というところだ。
「これで、……まだ、序の口ってところか……」
『ライズラック』に鉄線を越えさせながら、エイビィは外部カメラを望遠に切り替える。当然、白い霧に阻まれて視線は通らないが、それでもその向こうで蠢く無数の影をぼんやりと視認することはできた。
『ライズラック』の『翅』を開く。パイルを放った後に再び折り畳まれた射出パーツは、腕に付けたままだ。多くの射出パーツは、パイルを使用時までに破壊されないように装甲を厚く作られているため、中のパイルを使用する前も後も、ウォーハイドラにとっては盾のような役割を果たす。
背後から、より大型のウォーハイドラたちが地面を踏み鳴らして現れ、あるいは電磁鉄線をキャラピラで踏みつぶしながら、『ライズラック』を追い越していく。敵も味方も、尋常ではない数だ。
リソスフェア要塞は、遺跡要塞と呼ばれる、はるか昔から残像領域に存在する遺構の一つである。
《月の谷》へ通じるこの要塞が、他の三つの遺跡とともに西方辺境の軍閥によって再起動されて久しいが、企業連合がここを陥れるための口実を整えたのはつい先日だ。
ハイドラ大隊による、大規模な砦攻め。
エイビィと『ライズラック』は、まさにその真っただ中にいた。
「……」
『ライズラック』を上昇させながら、エイビィは機体の各部の状況を確認すると、暗澹たるため息をつく。
機動力を確保するため、設計上極限まで削られた『ライズラック』の装甲は、今やほとんど破壊されていた。それも、奇妙な力で捻じれたように、だ。
『ライズラック』を歯牙にかけたのは、ライフルや重プラズマ砲などではなく、霊障だった。
混沌とした戦場の音楽の中、ノイズ交じりの歌声が耳に届いている。
エイビィは眉根を寄せて、ヘッドフォンに手を当てる。
聞いたこともないような商品や施設の宣伝。
言葉を為さない異質な歌声。
破綻した話を繰り返すラジオのパーソナリティー。
どれも残像領域では珍しくはない、霊障の表出だ。
そのすべてが霊障の仕業なのか、それとも電磁波の乱れなのかは分からなかったが、ここまで『ライズラック』を損傷せしめられたエイビィにとっては、すべてが忌々しい音の連なりだった。
はるかな昔から幾度となく戦場となり、無数の血を流してきただろう遺跡要塞の周囲には、霊障が多く発生するホットスポット、霊場と呼ばれる領域がいくつも形成されていた。戦場にかかる電磁波の濃い時にはかれらは特に強力に力を発揮し、ウォーハイドラといえども引っかけられればこの始末である。
「――」
『ライズラック』のカメラを切り替えて、エイビィは浅く息を吐き出した。
張り巡らされた電磁鉄線は押し寄せるウォーハイドラたちによって潰され、貧弱なトーチカも相手になりはしない。
向こうにとって頼みの綱であろう『テンペスト』も、装甲を固めたハイドラによってじわじわと削られつつある。
ゆっくり後ろからやってくる大型ハイドラに後を任せてももう問題はなかった。が、ここで退くのは業腹だった。
(深追いだと分かってはいるけれど――もうひと働きぐらいはね)
上昇した『ライズラック』の足元に、重プラズマ砲を充填しつつある『テンペスト』の姿がある。一撃で落とすことはできないが、装甲を削っておくことぐらいのことはするべきだろう。
エイビィは操縦桿を握り、『ライズラック』にブレードを構えさせる。
――ノイズ交じりの歌声がすぐ耳元で聞こえたのは、その時だった。
◇ ◆ ◇
その日、エイビィをまどろみの中から引き上げたのは、耳慣れたアラーム音ではなかった。
ぱちりと目を開けたエイビィは、まだだるさの残る体を起こすと辺りをゆっくりと見回す。『キャットフィッシュ』の居住区画、エイビィの自室は相変わらず艦の中とは思えないような整えられた内装で、自分が地面の上にいると錯覚さえしそうなほどだ。
霊場に二回も打ち据えられて、ほうほうのていで『ライズラック』を後退させてから、すでに一週間が経過している。
結局のところ、リソスフェア要塞はハイドラ大隊によって攻略され、企業連合は《月の谷》への道を一歩踏み固めた。
《月の谷》へ向かうまでに立ち塞がる遺跡要塞はあと三つ。次の要塞に手をかけるまで、企業連合は準備にじっくりと時間をかけるだろうが、いずれ侵攻戦はまたやってくるだろう。
エイビィとは言えば、この一週間、『キャットフィッシュ』でほとんど何もせずにいる。
例え撃墜されても、破損したパーツを組み替えればすぐに出撃できるのがウォーハイドラの強みであって、『ライズラック』もすでに仕事をできる状態にはなっていたが、肝心のエイビィにやる気がなかった。依頼の方も大規模攻砦戦の後で少なくなっており、会社――『シルバーレルム』も、ノルマをこなせなどうるさいことは言ってこない。
落ち込んでいるわけではない、とエイビィは思っているが、二度も霊障の直撃を喰らったのは確実に効いていた。精神的なものなのか肉体的なものなのか、とにかく全身にひどい疲労感があって、一日中起き上がれない日もあったほどだ。
以前、搭乗者のいないウォーハイドラ……『ゴースト』の霊障を喰らった時はそんなことはなかったのだが、あるいは一方的にやられ、反撃もできないまま撤退してきたことが影響しているのかも知れなかった。
それでも、ここ数日は気分も体調も上向きになってきて、仕事をこなせそうな状態にまでは落ち着いている。今日は組み直した『ライズラック』の慣らし運転をする予定になっていた。
「――Se=Bass、どうしたの?」
艦を司る執事ボットの名前をぼんやりと呟いて、エイビィは髪を掻き回す。
見慣れた部屋の中で、聞いたことのない通知音が繰り返し繰り返し流れている。恐らくSe=Bassに元から設定されていたものなのだろうが、それが何を意味するものなのかがエイビィには分からない。緊急性のないものであるのは確かだったが、それだけだ。
ベッドから降りて、エイビィはあくびをかみ殺しながら部屋を横切った。
『窓』の中の画面には、指示をしていないのにも関わらず、すでに外の様子が映し出されている。
その上には薄く帯がかかり、『VISITOR』の文字が躍っていた。
「来客?」
やはり、覚えがない。エイビィは手を払ってSe=Bassに音を止めさせると、画面の中に目を凝らす。相変わらずの白い視界の中、近くを通る建造物が緩やかに流れていく。
その中に、不意に見覚えのある円筒型のフォルムが映ったのを見て、エイビィは眉根を寄せた。そこから伸びた五本の脚も、やはり見覚えがある。それは霧に紛れて消えたり現れたりを繰り返しながら、低空飛行をする『キャットフィッシュ』の後をぴったりとついてくる。その体高はおよそ20メートル程度――ハイドラとしては、ほぼ最大級の大きさ。
「……『ステラヴァッシュ』」
その名前を呟いて、エイビィは眉をしかめた。脳裏にそのハイドラライダー、ダリル=デュルケイムの暢気な顔が浮かんでいる。
確かにあの時名刺を渡しはしたが、まさか航行する『キャットフィッシュ』までやってくるとは思わなかった。
《こちら、『ステラヴァッシュ』、ダリル=デュルケイムだ。『キャットフィッシュ』に搭乗許可を願う!》
通信回線越しに聞こえるかしましい声に、エイビィは思わず頭を押さえる。時刻を確認すると、起床予定時間よりも二時間も前だった。もともと慣らし運転のつもりであったし、ここで停泊しても問題はないものの、叩き起こされてぼんやりした頭では、ただ腹立たしいとしか考えられない。
「……Se=Bass、『キャットフィッシュ』を着陸させて。
あの男、この艦にあんなデカブツ乗せられると思ってるのかしらね」
エイビィは言いながら、『窓』に背を向ける。
『キャットフィッシュ』は霧の中で緩やかに減速し、廃墟の群れの中に降下していった。
NEWS
本日のニュースですハイドラ大隊はリソスフェア要塞の攻略に成功しました
辺境軍閥はこの戦いで戦力の3割を失ったとみられています
ただ、≪月の谷≫の遺産技術を手に入れた彼らには、まだ切り札があるとされています
辺境軍閥の士気は依然高く、苦しい戦いを強いられ……
メフィルクライア 「おはようございます。派遣仲介人のメフィルクライアです」 |
メフィルクライア 「辺境軍閥は波が引くようにバイオスフェア要塞へと逃げていきました。しばらくは遠征を続けながら現地の障害を排除していきましょう」 |
メフィルクライア 「余計な戦力の消耗かもしれませんが、こうして紛争を解決することが異郷の地での信頼獲得につながるというものです」 |
メフィルクライア 「要塞を粉砕したあなたたちには、簡単な仕事かもしれませんね。そう、会長からのメッセージが届いていますよ」 |
メルサリアからのメッセージ 「リソスフェア攻略戦、ご苦労だった。企業連盟はあなたたちの活躍に満足しているよ。特別報酬を受け取ってくれ」 |
メルサリアからのメッセージ 「ただ、気を付けてほしい。前線では未確認機の目撃情報が寄せられている。今まで通りの戦いではないぞ。心してかかれ」 |
メルサリアからのメッセージ 「未確認機の戦場を希望するなら、いくらかの報酬を用意している。以上だ」 |
◆訓練
反応の訓練をしました反応が21上昇した
反応の訓練をしました反応が23上昇した
反応の訓練をしました経験値が足りない
格闘の訓練をしました経験値が足りない
格闘の訓練をしました経験値が足りない
◆送品
◆送金
◆破棄
◆購入
エイビィは耐火レーダー『アクアスフィア』を577cで購入した!!
エイビィはArm-01[コンキスタドール]を1012cで購入した!!
◆作製
作成時補助発動! 高圧!! 消費ENが 26 増加!!
作成時発動! 高圧軽量!! パーツ重量を -39 修正!!
作成時発動! 重量軽減!! パーツ重量を -26 修正!!
神秘合金26とBenediktを素材にして軽量型エンジン『ハミングバード』を作製した!!
◆戦闘システム決定
アサルト に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺「ヴィブラフォン」を装備した
脚部2にTHSG-RRL-01を装備した
スロット3にArm-01[コンキスタドール]を装備した
スロット4に電磁ブレード『ソウシャーク』を装備した
スロット5にサーチアイIIを装備した
スロット6に試製耐火ヒートソードA-0を装備した
スロット7に耐火レーダー『アクアスフィア』を装備した
スロット8に粒子エンジン『ウェルク』を装備した
スロット9に軽量型エンジン『ハミングバード』を装備した
スロット10に研がれた前歯を装備した
スロット11に飛行用パーツ『オータス・スコープス』を装備した
◆パーツ改名
◆パーツアイコン変更
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
ユニオン活動
MP社関連企業所属の活動記録
マヴロス・フィニクス(MAVROS PHOENIX)社は残像領域に存在する複合企業(コングロマリット)
買収・分裂・独立、政争を繰り返した結果、関連会社同士で企業間戦争を行うこともあるほど混沌とした様相を呈す。
そのエンブレムは『黒い不死鳥』であるが、マヴロス・フィニクスがすべて灰になることはない。
マヴロス・フィニクスには頭はない。ハイドラが操縦棺というコアを有するのとは対照的に、どこを潰されても、どこかが生きていれば、黒い不死鳥は生き続ける。
このユニオンは、MP社に関連するハイドラライダーが加入する互助組織の一つ。
あなたは『本社』と呼ばれる複数の部門のどれかに囲われているかも知れない。
あるいは、小さな関連企業の大事な奥の手かも知れない。
いずれにせよあなたは企業の利益のために戦うことを命じられている。あなたの肚の裡は、誰にもわからないけれど。
買収・分裂・独立、政争を繰り返した結果、関連会社同士で企業間戦争を行うこともあるほど混沌とした様相を呈す。
そのエンブレムは『黒い不死鳥』であるが、マヴロス・フィニクスがすべて灰になることはない。
マヴロス・フィニクスには頭はない。ハイドラが操縦棺というコアを有するのとは対照的に、どこを潰されても、どこかが生きていれば、黒い不死鳥は生き続ける。
このユニオンは、MP社に関連するハイドラライダーが加入する互助組織の一つ。
あなたは『本社』と呼ばれる複数の部門のどれかに囲われているかも知れない。
あるいは、小さな関連企業の大事な奥の手かも知れない。
いずれにせよあなたは企業の利益のために戦うことを命じられている。あなたの肚の裡は、誰にもわからないけれど。
反応の訓練をしました
反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
メッセージ
ENo.2からのメッセージ>>
ENo.4からのメッセージ>>
少女の前には一口サイズにカットされたサンドイッチが、男の前にはパンに挟んで半分に切っただけだろうサンドイッチがそれぞれ置かれた。
ENo.206からのメッセージ>>
残像僚機の話に、初耳だ、という様子で目を瞬かせた。
考え込みかけたが、あ、でも、と顔を上げて。
また考え込む。暫しして、顔を上げる。
それから、はた、と目を瞬いて。
ENo.233からのメッセージ>>
メッセージを送信しました
>>Eno.101 >>Eno.235 >>Eno.255 >>Eno.276 >>Eno.286 >>Eno.340
キリト 「機体が?泣く?なんだそれは、水漏れか何かか」 |
キリト 「そうだな。目立たないほうがありがたいかな…同業者は少ないほうが取り分が多くなる」 |
キリト 「……俺に目をつけてる、ね」 「変な奴だな、エイビィ あんたは」 |
キリト 「………は?」 |
キリト 「俺が?純真…???」 |
キリト 「…………そんなこと言われたの生まれて初めてなんだが……」 |
キリト 「誇れるようなものなのか、生き残るっていうのは当たり前じゃないか?」 |
キリト 「まさか、死ぬために戦場に出てる奴なんかいないだろう?」 |
スー 「おっ なになに? ぼくに きょうみ ある? おさわりふりー べつに ついかりょうきんとか とらんやで さーびす さーびす」 |
スー 「いーえ べっつに なんにもー しいていえば そのうち いっしょんなったら みりあぴーどと ぼくを よろしくって くらい?」 |
スー 「ぼく いちおー わくてきには ばいおへいき って ことに なってるし もうめっちゃ ふしぎぱわーで あいてをぱんちして せいけい たててるし」 |
スー 「なまえ しってる ゆーめーじんが きたら からかいたく なんじゃん?」 |
ニーユ 「失礼します。……スー?何かしていたのですか?」 |
スー 「べっつにー」 |
ENo.206からのメッセージ>>
モニカ 「あれ? うん? ……そうなんですか?」 |
考え込みかけたが、あ、でも、と顔を上げて。
モニカ 「……そ、そもそも私、お兄ちゃんの機体を知らないから、 そういう風にお兄ちゃんがいても、わかんないかも……」 |
モニカ 「話し掛けてくるとかなら、話は別かな? そうなったら流石にびっくりするけど、……」 |
モニカ 「……でも、うん、そんな変な期待たぶん戦場でしてる余裕ないですね! 目の前の敵を倒すのと生き残るので精一杯だしっ」 |
モニカ 「期待されちゃったからには、頑張らないとですしっ」 |
モニカ 「……ええと、あなたは? 結構、ハイドラライダー、長い感じなんですか?」 |
ガク 「まあ、酒のほうは単なる俺の趣味嗜好。でも、酒と刃物は相性が良さそうに見えないかい?」 |
ガク 「そう、ダガーは御守りみたいなものだ。一番使い慣れた武器。こいつがあれば頭が動いてなくても身体が勝手に動いてくれる。」 |
ガク 「本物の戦士ならば武器に拘りなんてないんだろうが。その時の戦場で最適な武器を選び、最適な使い方をする。」 |
ガク 「あいにく俺は本物では無いからね。臆病な俺に御守りは不可欠なのさ。」 |
ガク 「そうか、あなたは企業のために。いや、その答えで大丈夫だ。質問の答えではあった。企業連合の話には疎くてね。あなたはどこの企業に所属してるんだい?」 |
ガク 「俺は金の為に。金を稼ぐための、霧の中で生きるための仕事だね。稼ぎも悪くない。それにダガーの腕が役に立てられるのは戦場に出るくらいだから。」 |
メッセージを送信しました
>>Eno.101 >>Eno.235 >>Eno.255 >>Eno.276 >>Eno.286 >>Eno.340
◆戦闘結果
戦闘報酬
明日の戦場
第7ブロック
ジャンク漁り
大型のカーゴが荒野で発見された。この貴重な物資を他のものに奪わせるわけにはいかない。すでに、ハゲワシが群がっているようだ。全員撃破してくれ
来週の霧濃度:112%
来週の電磁波:11%
ロウシャ・ゼイルストゥラ |
リオット・ノーレス |
フリッツ=ベルネット |
クレマ・カタラーナ |
ムーア・ロメロミアニ |
OAI-024 ADA |
アルマロス |
エステラ・ヴォルフラント |
イート・ミートサンド |
lily of the valley |
ラチェット・モンキー |
ウィルマ・ウォーカー |
マンノウォーシステム |
テンノ・アミジマ |
ミスティア・ローエンブルク |
【削除済み】 |
コルボ |
アズナヴィール・ウスイ |
カース・ナイトウォッチ |
『偽りの幸運』エイビィ |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『トーチカ』[物理] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
キャラデータ
名前
『偽りの幸運』エイビィ
愛称
エイビィ
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
エイビィ 残像領域に存在する複合企業の中のひとつに所属するハイドラライダー。企業の利益を優先し、時に自分の命を棄てるような戦術さえ取ることもある、戦場の犬。 その名は、単純にアルファベットのAとBを意味する。 ハル エイビィがメカニックとして連れている少女。人間嫌い。 『キャットフィッシュ』 エイビィの母艦。居住性と安定性を重視した小型艦であり、通常自動操縦で航行する。 『ライズラック』 エイビィの乗機。抵抗の少ない流線型のフォルム。その顔はスズメバチを思わせる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
_0_1_2_3_4_5_6_7 _8_9101112131415 1617181920212223 |
機体データ |
|
|
1 | 飛行ユニットA | 飛行用パーツ『オータス・スコープス』 [25/旋回/旋回]《装備:11》 | ▼詳細 |
---|---|---|---|
2 | レーダーA | 特製レーダー『ラヴァーズセンサー』 [21/出力/旋回] | ▼詳細 |
3 | 操縦棺B | 簡易操縦棺「ヴィブラフォン」 [21/装甲/耐物]《装備:1》 | ▼詳細 |
4 | 頭部B | サーチアイII [24/索敵/精度]《装備:5》 | ▼詳細 |
5 | パイルA | 戦術用鉄杭『ライノ』 [22/臂力/臂力] 火力[1737] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[743] 貯水量[271] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[92] 金額[371] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
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6 | パイルA | X/P.B04『デッドエンドⅢ』 [24/臂力/臂力] 火力[1927] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[809] 貯水量[295] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[101] 金額[750] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
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7 | エンジンA | 軽量型エンジン『ハミングバード』 [26/高圧軽量/重量軽減]《装備:9》 | ▼詳細 |
8 | 軽逆関節A | THSG-RRL-01 [24/機動/高機動]《装備:2》 機動[658] 跳躍[250] AP[400] 旋回速度[1002] 防御属性[粒子] 防御値[205] 貯水量[99] 積載量[2100] 消費EN[147] 金額[998] 重量[800] [逆関節] *作者* |
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9 | 素材 | ロボットアーム26 [26/臂力/---] 特殊B[200] [素材] |
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10 | エンジンB | 粒子エンジン『ウェルク』 [20/耐粒/耐粒]《装備:8》 | ▼詳細 |
11 | パイルA | 戦闘用鉄杭『ウッドペッカー』 [21/精度/保証] 火力[1704] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[732] 精度[16] 貯水量[267] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[91] 金額[366] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
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12 | 素材 | バッテリー23 [23/出力/---] 特殊B[140] [素材] |
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13 | 電磁ブレードA | 電磁ブレード『ソウシャーク』 [24/機動/重量軽減]《装備:4》 火力[1517] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[672] 精度[74] 貯水量[235] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[1152] 金額[384] 重量[176] [電子格闘] *作者* |
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14 | エンジンA | 試作型エネルギー変換器『AR-001』 [20/重量軽減/---] | ▼詳細 |
15 | 素材 | 軽量化プラン25 [25/重量軽減/---] 特殊B[180] [素材] |
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16 | 素材 | ブラックボックス24 [24/誘発/---] 特殊B[160] [素材] |
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17 | 頭部B | プロトレーヴェタイプヘッド [20/耐粒/耐物] | ▼詳細 |
18 | ヒートソードA | 試製耐火ヒートソードA-0 [22/耐火/旋回]《装備:6》 火力[1001] 連撃数[1] 旋回速度[22] 防御属性[火炎] 防御値[723] 精度[145] 貯水量[254] 弾数[5] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[37] 金額[371] 弾薬費[50] 重量[130] [火炎格闘] *作者* |
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19 | エンジンA | 機動型軽エンジン『シロヒバチ』 [22/機動/旋回] | ▼詳細 |
20 | 素材 | 保証書24 [24/保証/---] 特殊B[160] [素材] |
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21 | 粒子ブレードA | 研がれた前歯 [23/高機動/跳躍]《装備:10》 火力[1173] 連撃数[1] 防御属性[電子] 防御値[589] 精度[95] 貯水量[191] 弾数[9999] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[415] 金額[560] 重量[150] [粒子格闘] *作者* |
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22 | 軽逆関節A | チキンレッグフレーム【機動仕様】 [23/機動/機動] 機動[612] 跳躍[244] AP[382] 旋回速度[977] 防御属性[粒子] 防御値[196] 貯水量[95] 積載量[2100] 消費EN[117] 金額[560] 重量[800] [逆関節] *作者* |
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23 | 素材 | 呪いの人形25 [25/重霊障/---] 特殊B[180] [素材] |
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24 | 素材 | 照準装置27 [27/精度/---] 特殊B[220] [素材] |
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25 | レーダーA | 耐火レーダー『アクアスフィア』 [25/耐火/索敵]《装備:7》 | ▼詳細 |
26 | 腕部B | Arm-01[コンキスタドール] [25/高握力/高握力]《装備:3》 | ▼詳細 |
27 | 素材 | 呪いの人形27 [27/重霊障/---] 特殊B[220] [素材] |
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