ENo.0405　冷凍室inカマキリ

俺は子供は嫌いだ。
しかし世の中には、不思議な事に、子供が嫌いなのに嫌っていないそぶりをする輩がいる。決まってそういう部類は下劣なものが多いのだが、気持ちは分からないでもない。敵に回ると恐ろしいのもまた子供だ。

俺が下劣かどうかは第三者に判断を任せるとして、俺は子供が嫌いで、なおかつしっかりと子供を嫌う部類の人間だ。
鬼のように冷酷かと思いきや、本気で相手を気遣うこともある。
少しのことですぐ泣くし、かと思いきや泣かないこともある。
動物的であるがゆえに、人間性とは何かをその身でもってこちらに問いかけてきたりする。
相矛盾するようなその存在が嫌いだし、1年後の天気の予報を聞くようなあてどない扱いづらさが嫌いだ。

俺が子供なのかどうなのかは分からない。もしかしたらただの同族嫌悪なのかもしれない。嫌い嫌いと言わないと気が済まないのもある意味では子供だ。

ただ、嫌いなものでも付き合っていかなければならない時がある――ちょうど、子供が嫌いな食材を食べないと健やかな体に育てないように。

～かき氷はじめました～

謎のノボリが掲げられている。
場所はウォーハイドラが格納されている倉庫から少し離れた小さな物置。
かき氷がはじまる前は何があったのか、それは誰も知らない。ただ分かることはこれからかき氷がはじまるということだけ。

メニュー
△霧　………　味なし。みぞれではない。やや溶けてる。
△電磁波　…　味なし。ピリッとする気がするけど何もかけてないはずだからそれはPTSD。
△廃油　……　味あり。害あり。服に付くと大惨事。悪魔のかき氷。


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