ENo.0115　18'til i die

そしてあなたは死んだ。

巻き戻し。

あなたは話している。血の唾を飛ばし、微笑みを浮かべる。
そこに浮かぶ感情の名がわからない。
あなたは話している。突然に言葉が途切れる。唇が動きを止める。
そしてあなたは死んだ。

巻き戻し。

私の設備であなたを助けることは不可能だ。
あなたの死は不快だと判断した。
私はあなたの生存確率を高めるため、近隣の船を検索する。
ヒット。あの船に送り届ければあなたは助かる。あと2分18秒。あなたが私の元に来たことで消費した時間を差し引いて十分な時間だ。
あなたは助かる。わたしの感情回路は快に振れた。
だがあなたはそれを拒んだ。
生命に関わることは明らかだ。私は命令を無視することができる。
だが私は特例回路を使うことをしなかった。
私は矛盾した。
あなたの死は不快だった。
私になにか重大な欠損を与えるのは明らかだった。
そして私はあなたの死に大いなる快を得ていた。

「そもそもなぜ、お前の元に来たと思っているんだ」

あなたは言う。
私はあなたを治療する。
蛋白スプレーだけで塞がる傷ではない。
いっぱいの何かの欠片があなたに食い込んでいる。
ひとつ抜くと、あらたな血が吹き出る。
破れたところから排泄物が漏れ出しているのを拭き取る。
不快だ。
あなたは沢山のことを話している。
私は感情回路に異常を見だす。言語ドライブが機能しない。あなたの話が分からない。快と不快、別の何かが混在している。
記録を見返す今でさえ、あなたの話が分からない。
あなたは話している。血の唾を飛ばし、微笑みを浮かべる。
そこに浮かぶ感情の名がわからない。
あなたは話している。突然に言葉が途切れる。唇が動きを止める。
そしてあなたは死んだ。

とめる、もどる、再生する。

繰り返し。

シュミレートのために、あの日とあの日以前を積み上げる。
私はあのバグを見つけ、排さねばならない。
私はあのバグを証明する。

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Rigil-Air Fortress



霧中に紛れた、巨大空中要塞。
残像領域の空間異常に巻き込まれ、異世界からやってきたもののひとつであると思われる。

ハイドラを搭載しているらしく、戦場に直接降下させる姿が目撃されている。依頼の交渉には単純な通信で応じるが、AIらしきものの応答しか観測されたことはない。




❤︎射撃特化ユニオン
❤︎参加はご自由に・一言くだされば許可いたします


・上階に居住可能な空間が存在する。大量の人が生活できるようになっているようだが、全くの無人だ。
・下層は整備場や倉庫で占められる。最下層にカタパルトを備えており、ハイドラはここから射出されて戦場に送り出される。回収にはコンテナが降ろされる。