ENo.0195　ココロ持つ機械『ドラーゲ』

発　Drage
宛　黄金さん

こちらドラーゲ、これより通信する。今回もサンプル品を送るが……未解析データあり。

今回は補助輪を送品。データとしては構造と単純な動作システムのみだが……これでも参考？　一応、パーツそのものは前回同様ヒルコ教団が提供……なのだが、動作にも構造にも影響しないプログラムが組み込まれている模様。設計図はヒルコ教団、製作者はエイプリルさん……なので意味はあると推測、だが解析難航。遺憾ながらそのまま送るが……これはどういったプログラムなのだろうか。
[なお、添付のパーツには推定エイプリル氏基準の「いかがわしいディスク」が入っている、のかも？]

前回はなんとか多数撃墜。ただし、上位の功績者とはこれでも雲泥の差。役に立つための改善が必要……今回は１撃特化の設計、爪ではなく打ち込み式のパイルを準備、弾の補給を頻繁に行わなければならないが、これでどうなるか実地試験。

それと、スポンサーであるシルウェストリスがグレムリンと呼ばれる未識別個体を追撃……とはいえ、初期型だの、２号３号と言っている辺り、何かデータがあり、開発も可能という可能性も有。……ただ、現在データにはないのに、機械から異音がするような感覚有。これも感情……なのだろうか？　実際には今の機体から異音がしているわけではないので安心されたし。

もう一つ。この前送ったデバスネイター・センチネルについて。差出人不明……といっても隠す気があまりなさそうなメッセージが届いた。工作の可能性も有、ただ意義は薄めと判断。世界を護るといっているが……グレムリンが話だけに聞いた「生命とのなんとやら」に該当する可能性は有？　本機……私には判断不能。もしこの世界が『残像』なら、わたしは……どうなるのだろうか？

以上、今回の通信を終える。今回は前回のような電波障害なし。この調子だといいのだが。Over。

追記
以前の映像データとして送った異形の猫獣人……こちらの世界では『継接ノ魔王』と呼ばれていると自称有。心当たりは？

移動型ガレージ。
この手の機種は本来、フリーランサーの稼ぎでは手が届きにくいとされている。
設備も上質な品が揃っており、これを調達するための金の流れに妙なものを感じるかもしれない。