ENo.0067　霧崎サダメ

ふと突然昔のことを思い出した。
まだ戦争の終わっていなかったころの話だ。
私はその時家族と離れ離れになってしまった。
敵が近くにいるから隠れていなさい。と。
言いつけをまもって隠れていたがずっと親は帰ってこない。
その時私は空腹もあって言いつけを破り隠れ場所から移動しようとした。
親は私を逃がしてくれた。

そう思っていたかった。

ある日運悪く隠れ家が見つかってしまってやむなく交戦することになった。

相手は4人。私の仕掛けていた防衛タレットやらトラップもあって何とか全員の排除には成功した。

いや。してしまった。

遺体を回収して素顔を見なければよかったかもしれない。
そのうちの二人は私の親だった。
ウソだと思いたかった。

私は親のやっているなにか・・・宗教的なことをやらなかった。

だから邪魔になったのだろう。おそらくはそんな理由で私は捨てられ、始末しに来たのだろう。

実際に聞いたわけじゃない。たまたま襲撃したところが私の隠れ家だったかもしれない。

ただ、いまでもそう言い聞かせていないと私が持たないのだ

親殺し　というわけだ。

幸せな家庭　ってなんだろうな。

ああ、次生まれてくるところを選べるのならマトモな両親のところに産まれたいもんだな。

他人の家族の話を聞いているとたまにちらついてしまう

格闘だけのカラテドージョーだ