ENo.0667　ラピュリメント＝バーキュラ

残像領域にラピアが来てしばらくしてからの話。（とある整備士の事件の前）

残像領域に迷い込んで、ふとした問「射撃適正」のランキングに知っている、そのままの名前が載っていた。
そのライダーは日誌を登録企業『 ウェーンハッケ銃重工業合同会社』で書いているらしい。
「当社で頑張っている戦士のありのままの姿を公開しております★ミ」とか
書いていたのだが、この企業運営大丈夫なんだろうかと思う節はある。

ただ、登録直後は「生存優先」だったのだが、「死亡許容」となっているのが気になった。
このハイドラライダーの「生存優先」は、5体が千切れたらどうなるんだ？
無理やり、生存しているようにするのだろうか？

遠距離の射撃スタイルでなら、被弾も少なく大事故の危険性は無くていいだろうなぁと思う。
最前線のKILL or DIEに比べれば安全だろうし。
今日のご飯は、とかたわいのないことを書いてあるのだが、少しだけ『違和感があった』。
企業所属のコードの他に、不明な文字の羅列があった。

心臓の鼓動が加速する。
なぜ、残像領域でこれがあるんだ？
この名前の、パトレンヘッラが記述する独特な暗号化魔法文字が。

もしも、この人が同じ世界から迷い込んでいたのであれば私にも解読はできる。

≪Seclution Code:2227851261112371≫
―ライダー：キーナツァレ　承認―
―以下の記述は多重暗号処理されてます―
≪Quad` Secl Code:********** ≫
―復号コードを承認―
≪Code: cl_rs≫

もはや、元の魔法世界に還らなくてもいい。もはや、愛しの家族に騎士団に会えなくてもいい。

この身躯で、会わす顔があるまい？全て偽りの器に入った私に資格あるまいに。

ウェーンハッケ銃重工業合同会社

彼らの機体は”無人操作”の機体だ。”人は居ない”確かにだ。自律人形にセイブツの魂を移植したのだから

お金欲しさに、私の技術を売ったのが最後の撃鉄だった
自律人形、魔法装置を魔法生物で駆動させる【狂ってるらしい私の世界】の技術極地。
優秀な技能者、英雄兵を、
硬く代替の効く拡張させた自律人形へ知性と信念を結晶にと転移させて、ほぼ不老の器にはめ込んで。

最新の告知の目玉、生体部品の犠牲になったモノの為にその片棒を担いだ私に贖罪はできるのかな？

全ては企業のために、か。
霧の世界も、故郷の世界も同じ貉か。

≪Finis Quad` Secl Code:********** ≫
―復号コードを再設定、亡失しないよう注意―
≪Code: cl_rs≫
≪Finis Quad` Secl Code:********** ≫
―以上で専用通信を終了します―
誰かに届けこの便り。ごめんね、シェチア。

私、『＊＊シェ＊チア＝ヴィア＝＊＊＊＊＊』に向けた文章だった。
何が、あったのか、知りたかった。同じ戦場の戦士はどう思っているのか。最後の表情はどうだったとか…
そして戦場の記録を調べ始める。(29回、30回のEno4ニーユさんとのやりとりに続きました)

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【残像領域の今の時点、第30回の戦場帰りのち】
家族を失った悲しさと、戦場世界の技術狂信進化でもはやなにがどうあればわからなかった。何故八つ当たりだけで留めなかったのかも私ですらわからなかった。

やけ酒の二杯目を注文するさいに、酒場が変にざわつくその内容をアルコール漬けの頭に通した。

あの彼？が、職人系ユニオンの中でも温厚な彼が、『光の禁忌』がいる戦場で豹変して悉く焼き煉瓦にしたと。

《ボク》のせいですか？『赦す』などと発言したからですか？
元の世界で、何十万の魔法生物を燃料に飼い殺し何万の魂を不死の鎧を着せた戦争を命じ指揮監督した『罪人』が言ったからですか？

もう、一杯同じのキツメにとマスターに言う

気分を変えようと、次回の戦場ブロック割り振りをみる。
残像領域の『禁忌』よりも、
こういう偶然の因縁の方が今のラピアには余程の脅威で『彼』と一緒であった。
何の因果かわからないなぁクソ神め！と手に握っていた酒瓶が悲鳴をあげて砕け散る

『もう二度と俺の前に現れるな！！』そう突き飛ばされた時の、痛みを思いだす。
受身を取った左腕の生体部分がじんわりと

スキンでも、変えて出るしかないか？
平然と『死戦場の指揮官殿』のふりでもするか？
うつ伏せになって、ぶつくさと鬱蒼と呟く

「なんだ、酒場では床に寝転がるのが最近のトレンドなのか？」『いま、私が何するかどうあるべきか路頭に迷ってたのよ。脳内迷路で』
「そりゃ邪魔して悪いことしたな。お詫びと言っちゃ何だが、迷う時間も消えて無くなる最高の暇潰しを頼まれてくれ」『それで、私の持っている依頼履歴を勝手に見てるのね？何処から引っ張り出したかさっぱりだわ。』

「大したもんじゃない。ここで金と然るべき手順を積めば、手に入らないものの方が遥かに少ないさ…うん、まあ、アリじゃないか、貴様。床で寝転がりクダを巻かせておくには惜しい。 今回は―――これだな。一任する。貴様になら、出来るはずだ」そのレポートは、フリスピーのごとく投げ回されラピアに渡された。硬い筆跡で、依頼先と、依頼内容が複数書き込まれていた。

今の私は、故障した狂人だろうさ。
だが、ひらひらと戦場に迷ってきた羊は生かして帰す。
戦場で狂い踊る戦火の踊り子は、より激しく踊れるよう舞踏会を用意してやる。

手段は問わない。
狂人は類たる狂人に共鳴して寄ってくる。
そういうものだろ

セッキュ・ベーシュレード倶楽部へようこそ。

どんな素材が欲しい、パーツが欲しいとかの噂話をしばしば耳にするのが趣味の屋台さ。

基本的には私１人しか居ないところだ。備品の飲み物はご自由に飲んでよいぞ。
後片付けは絶対条件だがね。

制御トレーニングしかしないから、許していただきたい。

667宛てに便箋送るとか、広域メッセージとか、秘密の鳥便が来た次第ウェルカムする。