ENo.0647　有明

夢を見た。
夢の中で、僕は笑っていた。
笑顔なんて、きっと皆同じだ。
そう思った時には、目が覚めていた。

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「……。」

アセンブルの調整が終わり、そのまま寝てしまっていたらしい。
さっきまで一緒に居たはずの姿はない。まあ当然か。抱き留めていたわけじゃないし。

身体を起こす。変な体勢で寝ていたせいか、少し節々が痛い。
時間を確認する。試合開始まで、幾何かの余裕はある。……二度寝の暇はないが。
それでも暇なことには変わりないので、食堂にでも行って暇を潰すことにする。

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パフェをスプーンで掬いつつ、端末でネットの海を潜る。
SNS、BBS、VoIP……どれもいつもと変わらない。
特に準備するものもなかった今回は、そういったものもあまり使わなかった。
……普段と比べたら、という意味だけど。何もしてない人よりはしてると思う。

「……ん」

その中で、ひとつの記事が目についた。
最終更新にあるのは見慣れた名前。ああ、そういえば作製依頼していたっけ、と。
なんとなしに記事を開き、適当に読み進める。何があるってわけじゃない。
まあ、単なる興味本位だ。目についた記事はだいたい眺めてるしね。

「……ふーん」

噴霧機を何個も積むアセンの話をしていたのはその為か。
納得しつつ、パフェが少し溶けてきたので電源を落としつつ急いで食ｂ

記事を開き直す。
変なものが視界に入った気がする。
見間違いじゃない。確かにそう書いてあった。

「…………あいつ。」

僕に黙ってやりやがったな。
そうするときは言えって言ったのに。
コロッセオだから大丈夫ってか？そういう問題じゃねーよ。

時計を見る。今から文句を言いに行く時間はない。
だったら終わってからだ。どうせ死なない。僕が守る。
そしたら、僕に黙ってこうしたことを後悔させてやる。

太陽は此処に在り。