ENo.0070　ユリア・クールハート

『ＴＵＲＮ３５：可能性の光、希望の闇』

「『ザヴェーニエ・システマ』の克服法を見つけた？」
『ああ』
『何、どんなの？　教えてよ。対抗出来るなら、一刻も早く使おう！』
『……………』
『セロ？』
『お前達が、この後を聞いても、そうして期待に満ちた顔をしていられるか、と思ってな』
「どういう事だ？」
『生体部品手術』
「――ッ！」
『！！』
『ユリア、お前を「トリグラフ」の一部とする事で、三人分の力をもって「ザヴェーニエ・システマ」のブロックを破る』
『確実に、人道に反する策だ』
『そんな……』
『そんなの駄目だよ、絶対！　ユリアまで僕らと同じようにするつもり！？　接続者（スタブ）だった僕らみたいに！？』
「……いや」
『ユリア？』
「やってみる価値はあると思う。それ以外の有用な選択肢が無いなら、私はその方法を選ぶ事も厭わない」
「お前達だけに、これ以上負担をかけられない」
『何言ってるの、ユリア！　ユリアは今までも、ハイドラライダーとしてずっと戦ってきた！　辛い思いをしてきた！』
『あれだけ親しくしてきたミオが死んだばかりだってのに、ユリアも棺桶に足を突っ込むような真似をするの！？』
『君がこれ以上辛い目に遭うなら、僕はどんなに有用な手でも反対する！』
「だが、そうしなければ、私が記憶を完全に失って、奴らに墜とされる確率が上がり続けるだけだろう。そこにしか勝算を見いだせないなら、賭けるべきだ」
『……………』
『もういいよ。勝手にすればいい』
『どうなっても僕は知らないからね！』

ブツッ、と。
モニタの半分が暗転する。

「あ」
『……まあ、予想通りの反応だったな』
「エルシスがああまで怒るとはな……」
『それだけお前を想っているという事だ』
『だから、話をしてくるといい』
「え？」
『お前達二人で、しっかりと話し合って、進む道を決めろ。俺はそれに従うだけだ』
『お前達は、真の相方なのだから』
「セロ……」
「ありがとう」
「だが、お前もそこまで自分を卑下する必要は無い。私はもう、お前の事も、頼もしい仲間だと信頼しているよ」
『仲間……』
『……そうか』

To be continued...

Reinclaft-Millia Service

数年前にできた、残像領域の片隅の整備屋。
相場よりほんの少し高い値段で、ウォーハイドラのみならずライダーも整備する。
早い話が、機体のメンテをしに来るついでに、店主が常々作りすぎる飯のおこぼれにありつける整備屋である。
飯だけの利用も歓迎だが、この店にはメニューはない。店主が作りすぎたその日の飯が出されるだけである。

！店および店主（ENo.4）の既知可
！ユニオンに参加せずメッセで利用する体も歓迎
！ロールするキャラを推奨するかも

細かいこと：http://midnight.raindrop.jp/milliapede/union.html